アリス Alice in the right hemisphere (角川ホラー文庫) [Kindle]

著者 : 中井拓志

• KADOKAWA (2007年8月1日発売)

感想・レビュー・書評

[ろふらぜぷさんの感想 · 2023年10月17日]

初めにあえて定義しておくと、タイトルの『アリス』は登場する少女の名前です。彼女は「人間」です。

この物語を通して語られるとある事件…それは子供には生命力を、大人には死(或いは人格を破壊する程のダメージ)をもたらすもの。
時系列に進んでいく登場人物の論理的思考・会話を通して…いうなれば「極めて1次元(※本書中での定義)的に」、アリスが生きる「9.7次元の世界観」を巡ってストーリーが展開されていく、というのが面白いところです。所詮我々には我々の言語しか理解できないということですね。
SF・ミステリー好きさんは引き込まれすぎないように注意。とってもお勧めです！