秋月記 (角川文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 秋月を何度か訪れたことがある身には本書に描かれている場所や建物や風景など頷ける箇所がたくさんあって久しぶりに訪問したくなるくらいでした♪
    黒田藩の子飼い藩としての憂き目を見てきた秋月藩に生を受けた若者たちが、やむにやまれぬ熱意で決起する!功成った筈も つまりは長いものに巻かれる弱い立場でしかないとは。高木久助の葛も懐かしく、良い役割?を演じていて ご縁を感じながら読み終わりました。葉室さんの時代物は総じて女性への優しい目線が通っていますね。

  • 貧困に喘ぐ小藩、秋月。この藩で、専横を極める家老。主藩にそれを訴え出ることで、その専横を糾弾しようとする若者たち。彼らのリーダー格の一人が主人公である。この糾弾は見事に成功し家老を追いやることができたのだが、藩内政治の勝者には、結局のところ、藩内政治での没落が待ち受けているもの。主人公は、自分が追い落とした家老と同じ道をたどるのだった。 潰れそうにも関わらず、相変わらず社内政治に精を出すエクゼクティブだらけのソニーと、この小説の舞台がオーバーラップした。

  • 「秋月記」(葉室麟)電子書籍版を読んだ。葉室さん作品を読むのは初めてですが、骨太の「正統派武士道小説」(って言い方あるんだっけ?)です。すごく面白かったよ。静かな語り口の中に込められた想いが熱い。自分も覚悟を貫き通す魂の強さを持ちたいものである。これは他の作品も読まねばなるまい。

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著者プロフィール

1951年、北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年、「乾山晩愁」で歴史文学賞を受賞しデビュー。07年『銀漢の賦』で松本清張賞を受賞し絶賛を浴びる。09年『いのちなりけり』と『秋月記』で、10年『花や散るらん』で、11年『恋しぐれ』で、それぞれ直木賞候補となり、12年『蜩ノ記』で直木賞を受賞。著書は他に『実朝の首』『橘花抄』『川あかり』『散り椿』『さわらびの譜』『風花帖』『峠しぐれ』『春雷』『蒼天見ゆ』『天翔ける』『青嵐の坂』など。2017年12月、惜しまれつつ逝去。

「2023年 『神剣 人斬り彦斎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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