オリンピックの身代金(上)<オリンピックの身代金> (角川文庫) [Kindle]

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著者 : 奥田英朗
  • KADOKAWA / 角川書店 (2011年9月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (442ページ)

オリンピックの身代金(上)<オリンピックの身代金> (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 東京オリンピックは多くの人に夢を与えたと同時にたくさんの犠牲者も生んだ。綺麗なストーリーだけが受け繋がれて行く中、こういった悲しい現実があったのかと思うと、それこそしっかり受け止めなくてはいけないと思う。
    2020年オリンピックに向けて盛り上がりムードにある今、それこそ格差が広がっていて考えなければならない国民の幸せ。

  • 大雪のせいで電車の中に閉じ込められていた10時間くらいを利用して読みました。

    オリンピックを通して格差を実感した大学生が、格差を生み出した日本政府に反旗を翻す、という内容です。恩のある兄の行動をトレースする余り、世間を実感しようとする余り、度ツボにはまったようですが、真面目一辺倒では融通が効かなくなる、といういい例かもしれません。

    憤るのはいいとしても、それに伴う行動には、責任と節度が必要です。

  • 入り込むまでにちょっと時間がかかりました。
    軽くは読めないです。
    でも段々のめり込んで読みました。
    戦後の日本の様子が詳しく色んな視点から書かれていて、とても興味深かったです。
    貧乏な人と裕福な人の格差が激しくて、でもそんな人達でもオリンピックに向ける情熱や日本を誇りに思う気持ちは一緒だったんだなと感じました。
    今の日本はその頃より裕福で、差別や格差も減っているように思いますが、日本人としてのまとまりや一体感は昔よりないような気がしました。
    個人的にはスリのおじさんが好きでした。
    スリのおじさんが主人公を思う気持ちに最後泣けました。

  • すごく読みにくい。戦後すぐの話だからとっかかりにくいし、秋田弁が多い!秋田が貧しすぎて悲しくなった。1冊読み終わるのに1週間ちょっとかかった。

  •  奥田英朗が問う渾身の社会派サスペンス。いや、おもしろかった。そして、おもしろかった以上に考えさせられた。舞台は東京オリンピック直前の東京。50年も昔の話だ。日本中がアジアで初めてのオリンピックが東京で開催されることに浮かれていた。当時小学4年生だったぼくは日本も戦後ここまで復興したかという感慨とはさすがに無縁だったけれど、その大騒ぎは記憶にある。けれど、これで敗戦国を脱却して先進国の仲間入りだと浮かれているだけでいいのだろうか。確かに東京はオリンピック景気で大発展を遂げた。しかし地方は、東北の寒村は、そしててオリンピック関係の工事を底辺で支えている日雇い労働者たちはどうなのか。東洋初のオリンピック、国威発揚という美名のもとに切り捨てられ、目を塞がれたものもまた数多い。かくして東大生島崎は単身立ち上った。その意気やあっぱれというしかない。そして意外な協力者村田。うまいなあ。訥々とした東北弁からいかに雄弁に心情が伝わるものか。その村田の述懐、「東京と東北はたった一字ちがいでなんもかんも不公平だ。腹さたってしょうがねえ」。これを50年前の過去のことと聞き捨てられるだろうか。いましも日本は、いや東京は次のオリンピックに浮かれだしている。果たして50年経って東京と東北の不公平は改善されたのだろうか。あの未曾有の東日本大震災の大被害から3年以上が経つというのに、どれだけ復興が進んだろうか。阪神淡路大震災の同じ3年後と比べたってその違いは歴然ではないか。日本は大震災があったって原発事故があったってきちんと対処できて安全で豊かな国ですよ~、またオリンピックで盛り上がりましょうね、と。東京だけが日本か。いったいこの国は過去に学ぶということができないのか。今こそこの作品は広く読まれるべきだと思う。

  • 昨年放送されたテレビドラマを見逃してしまったので原作を、
    という、軽い感じで入手した奥田英朗作品。ところがこの本、
    ちっとも軽く無い感じで・・・。

    最初は失敗したかと。
    自分の事を「オレっち」とか呼ぶような人が出てくるのはどーよ?と
    思ったのだが、コレは時代考証に忠実であっただけ。舌を巻くほど
    ディテールが細かいのだけど、描写がリアルで臨場感が尋常で無い
    ため、とにかく読むのが止まらなくなる。

    上巻の構成は容疑者とおぼしき人物とその周囲の人物、そして警察官
    と語り部がクルクルと入れ替わる。意図的だとは思うが、時系列が
    微妙に狂わされているため、読中いたるところで物語がカチっとハマ
    って動き出すところが凄い。

    そしてこの上巻、かなり絶妙なところで下巻につながる。
    その下巻と全体的な感想はまた後ほど。

  • 氏の作品は「最悪」を読んで以来久々でしたが、複数の関わりのない主人公達の視点から物語が描かれ、徐々に一つの場所に集結していく手法は今回も踏襲している様子。それ自体好きな表現方法なので今回も非常に期待しています。
    というかこの時点で充分面白い。
    団塊Jr(ロスジェネとも言う…)の自分では知り得る事のない高度成長期の日本の様子を、複数の異なる立場から眺める感覚は新鮮。
    その上で作者のメッセージも十分に伝わってくるので大変読み応え有り。
    あとは前半だけでここまで書いていて、如何に後半を締めてくるのか。
    非常に楽しみです。

  • 犯人はわかっているけれど、その動機が徐々に明らかになっていく。光と影。

  • ザッツ・プロレタリア!

  • 「空中ブランコ」で直木賞を受賞した奥田英朗氏のエンタテイメント大作。1964年の五輪を間近に控える東京で、連続爆破事件が発生。犯人は秋田貧農出身の東大院生。やがて、犯人はオリンピックを人質に8000万円の現金を要求する。

    原稿用紙1400枚の超大作に、たじろぐほどだが、読み始めると、あっという間。時代背景もしっかり、人物像もしっかり書かれている上にテンポよい。

    2013年秋、テレビ朝日の開局記念ドラマとして映像化。ドラマ版では刑事が主演扱いだが、小説を途中まで読む限り、犯人側の視点が多い。東大院生のエリートがなぜ、国家を敵に回したのか? ということが丁寧に描かれており、彼の言い分も理解できる。

    「天国と地獄」「砂の器」「太陽を盗んだ男」などが好きな人にオススメ。

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