独立国家のつくりかた (講談社現代新書) [Kindle]

著者 :
  • 講談社
3.52
  • (5)
  • (9)
  • (7)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 118
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (191ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 公共政策などの提言をデータサイエンスや経済学、テクノロジーの観点からされている成田悠輔さんが「法定通貨による市場経済と法律やマクロ経済政策などの国家による管理はそろそろ統合できるかも」と考えてそれを実現する手段に「独立国家が早いのでは」と考えているみたい。なかなかチャレンジングな発想だが、ルネサンス期にまさにそのような発想からより大きな自由と経済的利益を求めて都市国家が乱立した。

    ということで、独立国家という発想について調べたくて「読みたい」リストに入れたけどまだ読んでません。

  • 学び
    ・複雑なことに対応するために単純に物事を考える力が必要だという考え方
    →複雑なことにも価値があると思っていたから
    ・生理的におかしいことは受け入れてはいけない
    ・考えない人に考えたことを伝えても大抵うまくいかない
    →無駄なのでやめようと思った。
    ・素晴らしいことを思っていても、準備しないとそれはうまく伝えられない
    →何事も事前準備は大切に
    ・態度経済という考え方
    → 自分の決めたルール内での世界。経済はそもそも自分の生活範囲内のことを指しており、それが派生していって社会的なものになった。各人の態度が自分の生活に影響を及ぼすということ。人々やモノとの交易、お金に対する価値観に一石を投じる考え方。

  • 独立国家建設に関する本を探したが、見つかったのがこの本くらいだったので読んでみた。
    予想通りというか、かなり幼稚な内容だったので、半分読まずに閉じた。

    ただ「視点を変えればよい」という点はひとつの見方として参考になった。

    また、陰謀論者や考えの浅い人たちの思考プロセスを上でも大いに参考になったと思う。
    「生理的に考える」のくだりとかは典型的な、アレな人の思考法。
    あと、いちおう法律とか何らかの権威(氏の語る経歴もそう)を持ち出しつつ、それを超解釈してみせるのも非常に参考になる論法。


    冒頭の「子供の時からの質問」に対してについて、特に抜き出してここに考えを書く:

    ■坂口恭平が抱える、子どもの時からの質問──
    1 なぜ人間だけがお金がないと生きのびることができないのか。そして、それは本当なのか。
    2 毎月家賃を払っているが、なぜ大地にではなく、大家さんに払うのか
    3 車のバッテリーでほとんどの電化製品が動くのに、なぜ原発をつくるまで大量な電気が必要なのか。
    4 土地基本法には投機目的で土地を取引するなと書いてあるのに、なぜ不動産屋は摘発されないのか。
    5 僕たちがお金と呼んでいるものは日本銀行が発行している債券なのに、なぜ人間は日本銀行券をもらうと涙を流してまで喜んでしまうのか。
    6 庭にビワやミカンの木があるのに、なぜ人間はお金がないと死ぬと勝手に思いこんでいるのか。
    7 日本国が生存権を守っているとしたら路上生活者がゼロのはずだが、なぜこんなにも野宿者が多く、さらには小さな小屋を建てる権利さえ剝奪されているのか。
    8 二〇〇八年時点で日本の空き家率は 13・1%、野村総合研究所の予測では二〇四〇年にはそれが 43%に達するというのに、なぜ今も家が次々と建てられているのか

    ■自分回答
    1.動物並みの生活であれば人間も生きられる。人間並みの生存は分業により実現しており、それはお金により実現している
    2.大家さんの所有だから(人間社会は分業であり、他の分業者への対価が必要だから)
    3.効率化のため、需要に応えるため
    4.これはわからない
    5.日本銀行券が他の価値と交換可能だから(涙を流して喜ぶのは券ではなくそれにより得られる食料等他のものに対してである)
    6.生存に足る衣食住を賄うには分業が必要であり、そのためにはお金が必要だから
    7.日本国のリソース不足のため(義務を果たせない愚行を止めてまで積極的に生存を守りきるほどの社会コストが足りていない)
    8.老朽家屋の代替、経済循環、移住のためだが、空き家に対する問題提起は正しい

    分業により世の中が動いている、ということが理解できていない。
    稲垣えみ子のような都市に依存することをもって独立と勘違いする人にも通じる。

  • アプローチこそ独創的ではあるが、センス任せな部分が多く、ちょっと真似するのは厳しい…ただ、「やりたいことをやるのではなく、社会から必要とされる/必要だと思うことをやれ」は金言。

  • 誰のものでもない土地に住居を立ててしまおうという、違うレイヤーの視点を持った本。

    精神的にも経済的にもリッチなホームレスになれる。

  • 唯一無二の坂口的思考回路、
    坂口恭平。
    どこまでも狂える彼の思想は本当にかっこいい!!

  • すでにある規則を純粋に疑うことができるかどうか
    もののみかたを変えられれば、アプローチの方法が一つでないことに気づくかもしれない

  • 今をトキメク?坂口総理のご著書でございます。それもそのはず、この坂口恭平様。なんと! 突如として新政府の総理を名乗り出したのでございます。どこのバカと。どんなアホなのかと。興味津々で本書を手に取りました方々がこの日本にいったい何人おられるやら。
    しかしそれもこれも坂口総理の手のひらの上なのでございます。「独立国家」「新政府」「0円ハウス」「モバイルハウス」「レイヤー思考」「思考都市」などなど数々の言葉を駆使して総理は真のオルタナティブを作ろうとしているのでございます。
    そんな坂口総理でございますが、福島原発事故後のすぐに熊本ゼロセンターという避難所を作り上げました。さすがのオルタナティブ魂でございます。早いぞ!すごいぞ!名総理!


    ツイッター著述

    さて本書の内容とは関係ございませんが、実は本書。ツイッターですべて呟かれております。しかもbotが抜粋とかそういうことではなくツイッターで本書をそのまま書いたのでございます。さすがでございます。さすがのオルタナティブ名総理なのでございます。


    勝手に作ろう新政府

    話がそれました。始めに戻りまして本書の内容に関してでございますが、つまりはこの言葉に要約できるのではないかと存じます。
    勝手に作ろう新政府。
    本ブログ読者の皆様方に置かれましてはぜひ本書をお読み頂き先日の現政府選挙の体たらくをため息をつきながら思い出した末に新政府に加入しオルタナティブライフに突き進んで頂ければ存じます。

  • パトロンをつくる。
    シェアとリサイクルで生きるコストをさげる。
    うむ。

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

1978年、熊本県生まれ。料理家、作家、建築家、音楽家、画家。2001年、
早稲田大学理工学部建築学科卒業。2004年、路上生活者の住居を収めた写真
集『0円ハウス』を刊行。2008年、それを元にした『TOKYO 0円ハウス 0円生
活』で文筆家デビュー。2014年『徘徊タクシー』で三島由紀夫賞候補、『幻
年時代』で第35回熊日出版文化賞、2016年『家族の哲学』で第57回熊日文学
賞を受賞。著書に『cook』『自分の薬をつくる』『お金の学校』『ゼロから
始める都市型狩猟採集生活』『現実宿り』『よみぐすり』など。

「2022年 『中学生のためのテストの段取り講座』 で使われていた紹介文から引用しています。」

坂口恭平の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
J・モーティマー...
村上 春樹
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×