封印再度 WHO INSIDE S&Mシリーズ (講談社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 封印再度とwho insideのどちらもトリックはそれなり。
    面白いとは思うけど、衝撃的だとか感心とかは無い。
    600ページを飽きずに読めたけど、何がその理由か説明できない。

    S&Mのカップルは自分は好きじゃない、萌絵に好かれていても犀川は孤独でいてほしい。
    もしかしたら、犀川が萌絵との関係性の中で人間らしくなる過程を楽しむシリーズなのかもしれない。

    ミステリーとして面白いというより、話とか人の心情 とかセリフを楽しむものだと思う。

    犀川の言葉が面白い。

  • トリックの種明かしが見事で騙された。もっと柔らかく思考しなきゃなと思わせてもらえた。

    犀川先生が萌絵に振り回されている姿が同情とかわいいなと言う感情が混ざったものに感じられた。

  • 大好きなS&Mシリーズの5作目です。今ではすっかり萌絵ちゃんファン。犀川助教授と萌絵ちゃんのやりとりが楽しい作品でした。
    前作の詩的私的ジャックから犀川助教授と萌絵ちゃんのやりとりが多く描かれている感じがします。
    今作のタイトルの付け方も、トリックも最高です

  • シリーズ5作目。おなじみの登場人物たちの個性がよりはっきり暴走気味になってきました。毎度のことながら犀川先生の解説になるほどーと感心するばかり。最初タイトルかっけーなと思っていたら最後タイトルすげーかっけーなと思ってた。

  • 2~3年前に初めてすべてがFになる、冷たい密室と博士たちを読んで以来、まあいつか読もう読もうと思っていたS&Mシリーズ。

    「ドラマ化したから読んでるんでしょ?」って言われそうなのがなんとなく嫌で更に手が遠のいていたんだけれども、Kindleを購入したことで何を読んでいるか周りからわからなくなったので思い切って購入。

    しかしながら「しまったな!」と思ったのが、電子書籍版の表紙がドラマ仕様になっちゃってること。結構文庫本のS&Mシリーズの表紙の雰囲気が好きで最初手を出したところがあったので、そこはほんとうに残念。

    と、まあ本筋に関係ない話はここまでとして。
    いろいろなレビュー見ていて、「動機が説明不足」っていうのがあったんだけど、そうかなあ?結構しっくりきたけどなあ、と思う。

    (以下致命的なネタバレにつき注意)




    「自分の一族に伝わる謎」「それを解いた自分の父はその謎を以って自殺」「さすれば50年の時をかけてその謎を解いた自分もまたその謎を以って自殺」
    っていうのは、「おいおいまじかよ」とは思うものの、心情的には理解ができる範囲。
    まあ確かに自分の妻に見せようとしたその意図だけは分かりかねる、って感じかな。

    S&Mシリーズの中では一番好きだったかもしれない。前作の私的詩的ジャックがあまり好きになれなかった分余計に。

  • 「S&Mシリーズ」はおそらく前作まで読んでいるはず。記憶にないけど。
    トリックより二人の関係が、あんなことやこんなことになっていることに衝撃。

  • またまた本箱から10年ぶりに発掘。題名がまず好き。そして中身は・・・まずトリックわかった人いるのかな~?私は全くわからなかったよ。犀川先生と萌絵が急接近でシリーズ好きとしてはそちらがドキドキwwこの先のシリーズ、まだ読んでいないので少しづつ読んでいこう

  • 受験生だった頃に小さな古本屋で出会った。
    読むと脳がキレッキレになる気がした理系推理小説。

    題名が澄ました顔をしたダジャレ(作者の年齢を考えればオヤジギャグである)にも関わらず、日本語と英語のダブルミーニングと事件のロジックの綺麗さが非常にクリアな印象として記憶に残っている。

    最近ふと、頭の中で「封印再度、WHO INSIDE」と音の感じを噛み締め始めてしまったので再読した。人生を経て味が変わるのも読書の醍醐味。

    ーーーー以下ネタバレではないが、持論が炸裂ーーーー

    気を悪くされないでほしいのだが、もやもやを言語化させてほしい。
    よくよく考えればいい年齢の男性がご令嬢の女子大生や人類史稀に見る天才女性から好意を寄せられる、夢小説みたいな設定なのに、なぜか理系特有の湿度のなさ、体温の低さ、知識によって認識の枠組みをぐいぐい押し広げる爽快感でそういう気配がない用に感じられる造りになっている。という、いまの自分の感想に大人として汚れてしまった感じがする。

    大河で源氏物語がタイムリだけれど、昔から源氏物語が苦手だったことを思い出した。あの物語の女性はみな一様に不自由で搾取されている。バリキャリである筆者でさえ身分と家に縛られている。当時の結婚の常識はさておいたとしても、天涯孤独の幼い紫の上が心の拠り所としていた大人の男の君に夜這いをかけられ、どうしてこのような人を慕っていたのかと嘆く描写などを、女が社会的強者たる男性との関係性の中で気づいたら搾取されている哀しさを投影してしまったのである。

    しかし、冷静になれ。萌絵にそういうところはないはずだ。二人の馴れ初めは萌絵が手品を見破られて悔しいから執着した矢印だし、犀川とて男ではあるが母親が母親なので女性と尊敬のある関係性の築き方はインストールされているはずである。たぶん。

  • 約二万日の人生の記述なんて、CD一枚をいっぱいにすることさえできない。それに、記述しても、記述しなくても、何も変わりはない。

  • Audibleで視聴。
    小説は、読むより聴く方が面白い

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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