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感想・レビュー・書評
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ほのぼの。くすりとする。他愛もない日常の中の一節。きょうだいたちがつらつらと連ねる即興話。太宰治のユーモアが光る一作。
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5人兄妹が小説を連作する話、『ろまん灯籠』を再読したけど、あれっ?って思った。
確か最後に長兄が作中の人物にイプセン先生の風貌を与えたはずじゃ…と思って調べてみたら、別の作品が存在していました。
こちらの『愛と美について』のほうが1939年出版で先に書かれている。『ろまん灯籠』は戦後1947年出版、だいぶ間隔が空いてます。
兄妹5人で創作する小説の内容は違いますが、兄妹の紹介がほぼ同じ文章なのです。手抜きか??
ま、面白かったから由としましょう。
内容は後に書かれた『ろまん灯籠』のほうが、やはり完成度は高かったです。でも、こちらも荒削りだけど5人の人柄が垣間見えて楽しかった。これは、もう少しいろんなバージョンを読んでみたかったな。 -
短くてすぐに読める。
ある家庭の一コマ、それぞれの登場人物の特徴をいかにリアルに書いてある。
短くはあるが、その文章の節々に現実味のある言動が感じられ読んでいて楽しかった。そこはかとなく当時の時代が感じられ、また今で言うほのぼの系の漫画に近い感覚があった。
タイトルである「愛と美について」と内容との関連はよく分からなかった。愛の方はまだいくらか理解出来たような気がするがやはり言語化できる程の理解はない。美について、これは最初に予想していたものとは違う、家族としての美、様式美てきなものを感じた。 -
「ろまん燈籠」の前篇
登場人物が入江新之助一家の作品はこの「愛と美について」と「ろまん燈籠」の2作品ある。太宰の結婚した石原美知子の兄弟姉妹、つまり石原家がモデルだといはれてゐるやうだ。
おもしろさとしては、リレー小説をする「ろまん燈籠」のほうが凝ってゐておもしろい。しかし、こちらの「愛と美について」も、その他愛ないやりとりが魅力的に書かれてゐる点では変りない。 -
第4回(古典ビブリオバトル)
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5人の兄妹が連作で物語を作る。それぞれに個性的な彼らの人物紹介から面白く、絵がアニメにしたい感じ。
温かな雰囲気で好き。 -
ややこしい設定だった。