闇金ウシジマくん(5) (ビッグコミックス) [Kindle]

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  • 闇金ウシジマくん5 2006

    『闇金ウシジマくん』(やみきんウシジマくん)は日本の漫画家である真鍋昌平による漫画。2004年から2019年まで『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で不定期連載された。
    2010年10月より、山田孝之主演で毎日放送(MBS)の制作によりテレビドラマ化され、その映画版が2012年8月25日より公開された。また2014年1月にはドラマの新シリーズが放送された他、5月16日には新作映画が公開された。詳細はテレビドラマの記事ならびに映画の記事参照。

    概要
    10日5割(トゴ)の超暴利闇金融『カウカウファイナンス』の経営者である丑嶋馨とその従業員の日常と、カウカウファイナンスに訪れる客、およびその関係者の様々な人間模様と社会の闇を描いたストーリー。物語は各エピソードの中心となる人物の視点で進み、丑嶋はそれらの人物に接触する狂言回し的存在である。そのため丑嶋が全く登場しない回も多い。なお「○○くん」というタイトルは、当時流行した「むじんくん」(アコム)、「お自動さん」(アイフル)などのサラ金の自動契約機のネーミングから着想を得ている。
    2022年3月時点で累計発行部数は2100万部を記録している。
    第56回(平成22年度)小学館漫画賞一般向け部門受賞作品。
    連載を終了した理由として、作者は「闇金業者という犯罪者の視点で描く話に限界を感じていた。『突き詰めて描けば描くほど読者が離れる』」と述べている。その後、弁護士を主人公とした『九条の大罪』を連載開始した

    「ギャル汚くん」編
    小川純(おがわ じゅん)
    本エピソードの債務者。イベント系サークル「バンプス」の代表。
    サークル内の最年長者。他メンバーからは「お父さん」と呼ばれている。
    よく鼻水が出る。「にーっ」が口癖。喜びや恐怖で感情が高ぶった時に発声。自信の無い自分へのコンプレックスからイベサーで成り上がろうとしている。
    家族には両親と中学生くらいの妹がいるが、後述の借金のせいで絶縁されている。
    一見周囲の人気者だが、実際の人望は皆無に等しい。
    周囲への見栄の張り合いやバンプスのイベント資金を集めるため借金を重ね返済も滞っていたため、金融業界では既にブラックリスト化しており、闇金にしか借入先がない状態であった。その借金を帳消しにするため、荻野ら3人の女性達を誘い入れ、カウカウファイナンスからわざと借金をした上で丑嶋を恐喝で訴え、示談金を取ろうと画策する。しかし、柄崎と橋爪の連携により失敗し、さらに無心した金の債権もカウカウファイナンスに買い取られ、計675万円の借金を負う。
    ラストはワインと蜂蜜を身体にかけられて樹海に放置され、匂いを嗅ぎつけた虫たちが身体中に群がるという描写で終わる。

    イケメンゴレンジャイ
    イベサー・バンプスの主力メンバー。春樹、隼人、ヒロ、勇人、尚也の5人で構成される。全員18歳で、現役高校生かつ受験生。
    尚也を除く全員が金持ちの息子。代表であるジュンに対し、表面上丁寧語を交える程度で、内心では完全に見下している。また受験生という立場でありながら、ジュンの都合で連れまわされることに対して反発を抱いていた節もあった。
    春樹はゴレンジャイのリーダー的存在であり、フラットな口調で喋る。

    春樹(ハルキ)
    イケメンゴレンジャイのメンバー。ゴレンジャイのリーダー的存在であり、ロン毛が特徴。
    金持ちの生まれであることを鼻にかけ、庶民を徹底的に見下す不遜な性格の持ち主。加えて、尚也の悪行を認知していながら、被害者を気にもかけず鼻で笑い飛ばすという、その人間性すらも疑える一面がある。
    バンプスの大規模イベントの際にはジュンを立てるような素振りを見せるも、イベント終了後は他のメンバーと共に見下ろした態度でバンプスの脱退を宣言しジュンを完全に見放した。

    尚也(ナオヤ)
    イケメンゴレンジャイのメンバー。
    ゴレンジャイで唯一、庶民出身であるため、ホストやスカウトのバイトで生計を立てている。しかし、裏ではそのコネを使って地方から上京してきた女性を騙して悪質な強姦を繰り返し、AVや風俗に売って、その紹介料を稼ぐなど卑劣な行為を働いていた。それを嗅ぎつけた肉蝮に拉致され凄惨な拷問を受ける[注 27]。最終的に歯の大半を抜き取られる重傷を負う。その後はジュンに助けられたものの入院し、パンプスのイベントも欠席を余儀なくされた。
    警察に通報すれば、自らの所業および余罪がバレるだけでなく肉蝮の報復を受けかねない不利な立場に置かれたため、ジュンに警察には通報しないように嘆願した。

    根岸裕太(ねぎし ゆうた)
    ジュンの幼馴染。通称:ネッシー。
    八王子の暴走族「駄威我蛙(タイガア)」の元メンバー。石塚から上半身にブラジャー型の根性焼きをされた痕がある。不良崩れにしては悪知恵が働き、柄崎から「小物だが油断できない」と評される。まいたんやジュンと組んで美人局をしており、ジュンに闇金業者から金を取る方法を教えた張本人でもある。
    自分では思い通りにいかない世界に苛立つ性格がある一方で、まいたんの夢を語ったり、ジュンに「イベサーをやめるべきだ」と説教をする一面もある。ジュンはそのことを「中身の無い単なる受け売り」だと思っていたが、ジュンが周囲に軽んじられていることを的確に言い当てており、ある程度ジュンを思いやったものであったことも確かである。
    肉蝮に脅されたジュンに密かに情報を売られており、肉蝮に襲われ金は全て奪われ意識不明になる。

    まいたん
    広島県出身の家出少女。16歳。
    売春や美人局で金を稼ぎ、漫画喫茶やラブホテルで暮らす。ネッシーに懐いている。18歳になったら風俗嬢になることが夢。不特定多数の男性と無防備に性交渉を行っているため、多種類の性病に感染していると思われている。避妊薬の影響(本人談)で乳房を始めとする脂肪が硬化しつつあり、それを好む援助交際者からは評判が良いが、街の同世代の少女たちからは「エンコーまいたん」と呼ばれいじめられている。
    肉蝮の襲撃を受けた重体のネッシーに付き添っており、丑嶋たちに追い詰められたジュンに最後の望みで電話に出るも、自分では何もできなかったことをジュンに打ち明けたが、その会話がジュンとの今生の別れになることを知る由もなかった。
    なお、彼女の知り合いには、かつて肉蝮に強姦されたことのあるデリヘル嬢がおり、後にマサルはそのデリヘル嬢から情報を得て肉蝮と接触した。

    石塚ミノル(いしづか ミノル)
    八王子の暴走族「駄威我蛙(タイガア)」ヘッド。ヤクザの企業舎弟。丑嶋と同世代。周りの人間からは陰で「豚塚」と呼ばれている。
    低い身長と太った体を持ち、通称の由来になっている。弱者には容赦がなく若者の間に噂が広まるほどの嗜虐主義者だが、強者とは衝突を避ける小心者。バンプスのバックについているため、ジュンから月五万円のみかじめ料を巻き上げている。ジュンが丑嶋たちに連れて行かれそうになった時に助けを求められ、嫌々ながら丑嶋に喧嘩を売るが全く相手にされず、ヤクザとの繋がりをアピールして虚勢を張るので精一杯だった。後の「ヤミ金くん」編にも中学時代の姿が登場。顎戸三蔵から激しい恐喝を受けており、大事にしているペットのハムスターの子供を殺されかけた上、上半身にブラジャー型の根性焼きをされた。

    山脇(やまわき)
    警視庁の刑事。
    逮捕された丑嶋に闇金業者であることを白状させるため徹底した取り調べを行うが、黙秘権を行使される。その後、丑嶋の事務所にガサ入れを行うも、柄崎に事務所を移転させられ失敗した。
    「フーゾクくん」編にも登場。相変わらず丑嶋を付け狙っている様子。

    橋爪正男(はしづめ まさお)
    逮捕された丑嶋が指名した弁護士。裏稼業の依頼も受けるが、リスクが高い分、高額の報酬をふっかける。闇金業者を犯罪者として敵視しているが、その実、依頼を受けた以上はやるべきことはきちんとこなすため、丑嶋に信頼されている。

    荻野まさ美(おぎの まさみ)、山内かおる(やまうち かおる)、金子あすか(かねこ あすか)
    ジュンと共謀して丑嶋を訴えた女性たち。荻野はダンサー志望のアルバイター、山内はフリーター、金子はデリヘル嬢。
    当初聞き込みに来た橋爪をキツい態度で追い返すが、橋爪を尾行していた柄崎によりいずれも被害届を取り下げさせられた。
    荻野は冒頭で丑嶋を警察に売った実行犯であり、彼女のダンス仲間に問い詰められて罪を自白している。

    肉蝮(にくまむし)
    本名は不明。強盗殺人を犯したと噂される大男。初登場エピソードは「ギャル汚くん」編。
    歯の尖った凶相に「片手小指一本逆立ち」を軽々とこなす強靭な肉体を持つ。また、全身に刺青が彫られており背中に般若の面や、上半身正面に、通称の元になった蝮などが描かれている。自身の腕っ節に慢心している反面、丑嶋の仲間たちによる連携や不意打ちに何度も不覚を取り、隙を突かれると狼狽しやすいという弱点もある。
    言動や精神が異常で、夏でもファーコートを顔を隠すように着用している。バンプスのナオヤが自分の女(恐喝のための理由付けであり関係があったかは不明)を強姦したとして凄惨な拷問を加え、イベントの売上金を狙って代表であるジュンを恐喝する。
    その後、ジュンが丑嶋たちに追い詰められたところに鉢合わせ、包丁を片手に丑嶋を威圧するが、ワゴン車で突き飛ばされ、右腕を折られる。さらに飛ばされた際に包丁を落とし、丑嶋に奪われて、それで脅されたため、丑嶋に降参する。その直後に、丑嶋に対する復讐を誓った。
    「ヤクザくん」編でも再登場。「100人斬りの強姦魔」や「女子高生をアナルレイプするのが趣味」など、さらに凶暴な面が誇張された恐ろしいキャラとなっている。
    後にマサルの丑嶋への復讐協力に同意する。飯匙倩や熊倉を始末し終えた丑嶋を急襲するが、再び駆けつけた柄崎のクレーン車に撥ねられ、前回と同じ展開で重傷を負う。
    その強さは丑嶋をもってして「タイマンではかなわない」と言わしめたものの、車の修理代として500万円を要求されたことに悪態をついて終わる。その後は本編に登場しておらず、生死不明の扱いになっている。「悪役キングコンテスト」「悪役総選挙」ともに2位。
    スピンオフ作品『闇金ウシジマくん外伝 肉蝮伝説』では主人公を務める。お決まりの不意打ちに弱い描写はあるが、桁外れの強さ、意外なほどの博識さ、頭の回転の速さを見せている。また、自分が認めた者にはある程度の寛大さをもって接するなど、本編では確認できなかった新たな一面が描写されている。


    「フーゾクくん」編
    葉山陽子(はやま ようこ)
    本エピソードの債務者。無知と押しの弱さで大量の高級商品を買わされ、消費者金融と闇金の違いを知らず『カウカウファイナンス』で借金をし、ホテヘル『エロリン派遣ガール』で働き返済をしている大学生。源氏名:モコ。当初は仕事に慣れなかったが、サービスの良さと元気な性格で人気を持つようになる。丑嶋には「上客」と認められ、大学の先輩である浅倉から恐喝された際に助けられている。借金返済と同時に店を辞め、ツチノコのタトゥーを彫り、恋人と共に生活を送る。

    杏奈(あんな)
    23歳のホテヘル嬢で、『エロリン派遣ガール』の元No.1で現No.2。美人だがサービスは悪く、最近は落ち目。2年前まで月収200万のフードルだった。堕胎経験あり。「-なのだ」が口癖。友人などには優しく、瑞樹が沼田から逃げるため店に寝泊りしていた時も自分の家で一緒に過ごすよう促していた。負債を負った芳則のために沖縄へ行き、裏風俗で働くことになる。最終話は彼女がモコに「また一緒に遊ぼう」とメールして終了となっている。
    「逃亡者くん」編で再登場。沖縄に来た当時は魂が抜けたようになっていたが、いつの間にか裏風俗のNo.1になっていた。
    高良のどかと仲良くなり、東京へ帰る際に一緒に行くように誘うが、最終的に「足手まといになる」と言い見捨てる。市場から立ち去る際、悲しげな表情を浮かべていた。

    瑞樹(みずき)
    『エロリン派遣ガール』のNo.1ホテヘル嬢。ゲップがよく出る。体型は太目だがサービスは上手く、毎日どうやったら売れるか熱心に研究している。「キモ客」と呼ばれる客を掴み、太客とし、経済的にパンクさせることも厭わない。特に彼女なりの上客については「エース」と名前をつけている。彼女に執着する過去の客である沼田から過去にストーキングされ、住所を特定して襲われたため、しばらくの間、同系列の別の店舗に寝泊まりする。恋人も友達もおらず、家族も頼りにならないため、預金残高だけが心の支えだったが、杏奈に悩みを相談されたことをきっかけに、杏奈やモコと親しくなる。
    コインロッカーに隠していた3000万の貯蓄がある通帳を、同じ店で働くアサミに盗まれてしまう。そのショックから自暴自棄になり、禁止されている「本番行為」を客に勧めて金を稼ごうとし、店を解雇される。路頭に迷いながらも、沼田が指名手配を受けているニュースをビルの大画面で目の当たりにし戦慄した後、すれ違った丑嶋に「困ったら事務所(カウカウファイナンス)に来い」と言われて出番は終わる。
    『闇金ウシジマくん外伝 らーめん滑皮さん』において、意外な形での再登場を果たす。

    鷺咲(さぎさき)
    消費者金融『さきざきローン』の社長。回収に手間取る社員に罰としてハンバーガー20個とチョコバーを10本食べさせたり、負債者である芳則に臓器を売ることを強要するなど、かなり鬼畜で残虐な性格。芳則に『カウカウファイナンス』の顧客名簿を盗むことを命じた張本人でもある。迫力を誇示する際、自らのジャケットの裏地を見せる奇妙な挙動をする。「悪役キングコンテスト」では4位。

    蟹江(かにえ)
    『さきざきローン』の従業員。芳則と野村の上司。営業成績の悪い野村に対して強く当たる一方、自身も鷺咲を恐れている。

    鱓(うつぼ)
    『さきざきローン』の従業員で、蟹江の同僚。

    芳則(よしのり)
    杏奈の彼氏。働かずに杏奈の収入を目当てにしているヒモ。『カウカウファイナンス』の顧客名簿を盗むために『さきざきローン』からスパイとして送り込まれるが、結局露見する。「少し変わっているがいい人たちが揃う」と評する『カウカウファイナンス』で本気で働きたいと思っていた。丑嶋に正直にそのことを話すも、逆に「さぎざきローン」の顧客名簿を盗まされる羽目になり、結局解雇される。杏奈に暴行を加えるなどしていたが、最終的にこれ以上杏奈を不幸にしたくないと感じ、『さきざきローン』の負債を返すため自らの臓器を売りに中国に行くことになる。

    野村(のむら)
    『さきざきローン』の従業員で、芳則の同僚。短慮で小心な性格で、債務者にも軽んじられているために営業成績が悪く、蟹江から叱咤されている。
    多重債務者であり、その返済を充てがうために闇金業界で働かされている模様。

    丸山(まるやま)
    厚木市在住。瑞樹のエース(常連客)。太めの体格で通称:雨男。服装のセンスは無く、瑞樹を1日指名した際には子供のように喜ぶなど精神的にも幼稚。介護が必要な父親と暮らしている。瑞樹に好意を寄せるあまり、1日指名を行ったりして170万円以上あった父の貯金を浪費してしまい、パンク寸前として瑞樹に切られ絶望する。その後は、自分と父のことを気にかけてくれたヘルパーの娘に思いを寄せるようになる。
    「ゲイくん」編に登場する森下タカシの同級生。「最下位人間コンテスト」では2位であり、森下共々全裸でボクシングをさせられるなどしていじめられていた。瑞樹曰く「自分がイケてないことをわきまえている客で、安心して接することが出来るタイプだが、一歩間違えると沼田のようになる」と評されている。

    沼田幸一(ぬまた こういち)
    瑞樹曰く「池袋のエース」。瑞樹が池袋の店で働いていた時にパンクさせられ、未だに彼女を探し回っているストーカー。34歳。瑞樹の仕事中の態度を彼女の本心だと妄信し執着し、SNSで瑞樹捜索日記を付けながら彼女を探し回る。
    個人情報を調べ上げる能力に優れ、バイト先の同僚(男性)の住所さえ割り出した。特に瑞樹に対しては、シュレッダーにかけられた電話料金の請求書の端切れを補修するほどの執念を見せる。
    最終的にファミレスのトイレで瑞樹を捕らえるが、丑嶋に一蹴される。その後、連続風俗嬢殺人の容疑で指名手配される。

    佐野ハジメ(さの ハジメ)
    瑞樹の常連客の一人。31歳で、親と同居するアルバイター。アルバイトでの鬱憤を瑞樹や母親に晴らしていた。根拠もなく自分に自信を持っている。メール内での口癖は「サンキョー」
    「タクシードライバーくん」編でも池上がメールを受け取った客として、メールだけの形で登場している。

    村田(むらた)
    瑞樹の常連客の1人。30代でありながら未だ定職にも就かず、パチンコに明け暮れるフリーター。専門卒。
    かつてのパチンコ仲間が皆就職していき、自身が取り残された現状を憂いているが、自身は過去を懐かしむばかりで向上意欲は皆無。

    輝稀(てるき)
    杏奈に営業をかけてきたホスト。当初は杏奈に警戒されていたが、次第に信用され杏奈にホストクラブで金を使わせるようになるが、後に杏奈に売り掛け金を踏み倒されて逃げられる。「サラリーマンくん編」にも登場し、它貫から「人間打ちっ放しゴルフ」の刑を受ける。

    アサミ
    「エロリン派遣ガール」で瑞樹の隣の部屋にいる同僚。髪を全く洗っていないためフケのかたまりが出来ている。ホストにハマっており、本来禁止されている本番行為を行って金を稼いでいる。瑞樹のことを内心では「豚」「デブ」などとバカにしている。偶然、瑞樹のコインロッカーの鍵を見つけ、その中にあった3000万円が入った通帳を盗み出し行方不明になる。

    宇野(うの)
    「エロリン派遣ガール」の従業員。不潔な風貌の醜男であり、「シシシ…」という不気味な愛想笑いをする。
    路上生活者だったところを拾われる形で現職に雇われているものの勤務態度は悪く、品性下劣な立ち振る舞いも相まって従業員や風俗嬢に疎まれている。

    浅倉(あさくら)
    葉山陽子(モコ)の大学の先輩。無神経な性格で、兼ねてからモコにしつこく言い寄っているが、当のモコからは鬱陶しがられている。
    中山からの情報でモコが風俗で働いていることを知り、それをネタにモコを脅迫する。しかし、丑嶋の助言を受けたモコから逆に自身の脅迫行為を警察に通報すると脅かされ、自らの不利を悟ってモコに付き纏わなくなる。

    中山(なかやま)
    モコの大学の先輩。出っ歯が特徴の醜男。気弱で主体性に欠けており、常に浅倉に付き従うようにして行動するが、その裏には卑劣な内面を伺わせる。
    風俗好きの友人からの伝手をきっかけにモコが風俗で働いていることを突き止め、浅倉にモコを脅すようにけしかけた。

    麻紀(まき)
    モコの大学の友人。浅倉に片思いしている。


    以上のようにWikipediaで紹介される作品。
    真鍋昌平氏による著作。
    週刊ビッグコミックスピリッツ2006年第5・6合併号〜第10号、第16号〜第21・22合併号、掲載作品。
    2006年10月1日初版第1刷発行
    電子書籍制作会社 株式会社昭和ブライト

    ギャル汚くん9~13
    フーゾクくん1~6

    ギャル汚くん編
    せめてネッシーのアドバイス通り、イベサーの無意味さに気がついていれば・・・

    肉蝮をぶつけるものの、肉蝮は車に轢かれ(それだけでは倒せない)腕を折られる。
    勝てたのはすぐに肉蝮がやばい奴であることを加納が指摘できたおかげでもあるが。
    当初から肉蝮が復讐のために再登場することは決まっていたのだろうけど。
    闇金ウシジマくん自体が人気出てかなり先の再登場になる。


    フーゾクくん編
    風俗業界の構造やエース、客層、人気のある風俗嬢など色々勉強になる。
    ただ瑞樹が最後に貯蓄を失ってしまう場面はなぜなのか。
    今(2023)の銀行ならもっと本人確認も厳格なはずだが。カードと通帳でも下ろせる金額の制限がある。2000年代半ばは違ったのか。
    瑞樹自体は豊かになるために真面目に働いていただけにこの結末は可哀想だ。
    まあ、これ以外の話でも不幸な結末になった登場人物は何人か出てくる・・・
    こういった事を思うと最終巻の最後で丑嶋が刺され死ぬのは妥当な終わり方だと思える。



    印象に残った点

    周りから借金しまくって信用をどんどん失って孤立してるじゃねえか。

    お前のやってるイベサーなんて無意味だ、やめちまえ!
    お前が思ってるほど、周りの奴らはバンブスのコト大事に思ってねえぞ!
    お前は今、自分を見失ってる!
    もっと自分を大切にしろ!

    蚊がよ・・ちょっと血を吸ったくれーで殺すだろ?
    今、そんな気分。気持ち伝わった?

    この森は年間100体以上の遺体が発見されるらしいが、ほとんど身元不明なんだと・・
    なんでかわかるか?
    小動物が食い散らかして、遺体の原形がなくなっちまうんだ・・・

    闇金の利息が高いのはよ・・
    返済能力もなく保証人もいねえ多重債務者に貸すわけだから、いつトンでもおかしくねえ。
    だから、3人中2人でも返済すれば損がねえように利息を高利に設定しなきゃならねえ。

    2月は風俗業界ヒマなんすよ
    だから朝からお茶ひいてる(客のつかない)娘もいるんですよ
    もちろん店の儲け分はいいんで、女の子の取り分50分1万4千円の半分7千円でいいんでお願いしますよ

    女に金持って帰らせねーと店移られちまうもんな。

    フードル 風俗界のアイドルでフードル

    美人の風俗嬢は、人気が出るのも早いが、落ちるのも早い。

    フーゾクの客はよ、明るくて元気のある女がイイんだ。

    若い女は元気がある。それだけで価値がある。

    風俗に2年もドップリハマればスレてしまう。

    美人の風俗嬢は、ネットや雑誌の表紙を飾って客が飛びつくから人気がすぐ出る。
    簡単に売れた風俗嬢は、勝手に客が寄ってくるから、努力や工夫を怠る。

    人気が出ると店にも客にもチヤホヤされてプライドを持ち出し、売れている自分に酔い出す。
    だが、人気風俗嬢の寿命は短い。
    客は新しもの好きだ。半年もすると飽きられ、雑誌の編集者も表紙に使わない。
    接客態度が悪いと、常連は付かない。
    広告を出さなければ新規の客は来ない。
    売り上げは当然落ちる。
    落ちるとヒマになる。
    ヒマだと不安になり、元気が出ない。
    元気がないと、客はさらに減り、収入が落ちる。
    一度、人気が落ちると上がるのは大変だ。

    だが、いったん、生活レベルを上げると、自分の意思では下げられない。

    アルコール入りのボディソープで痛がる客は、ヤバい性病持ってるって、店の人が言ってた。ゴムしてもらお・・・

    エース 太い客。超常連客。

    普通の常連客なんて、月1のペースでしょ。
    瑞樹のエースは週1回ペースで来るんだ!

    パンク 客の金がなくなるコトなのだ

    またエラソーに知ったかぶってしゃべった
    恥ずかしいー
    なんつーか、自分が体験したコト以外しゃべんの痛いじゃん。

    これは会長の受け売りですが、女は最初にアイテムがそろってて、
    年を取るごとにアイテムが減っていく。

    男は逆に年を取りながらアイテムを増やしていく。

    キャバ嬢はピシッとした格好。
    風俗の娘はだらしない着こなしだ。
    着たり脱いだり大変だからねー。

    パチスロで生活するのは大変なんだぜ。
    朝7時から並んで朝10時から夜11時まで台にしがみついてよ、
    データ取ったりいろいろあんだよ。

    しょせん、男が上に立ってる社会だ。
    女が上に立とうとすると叩かれるから謙虚にしてんだよ!

    どーゆー立ち位置から語りかけてんだ?こいつは。
    佐野みたいな中途半端な客は、自分がイケてると思い込んでるからタチ悪い。
    イイ大人なのに自分のランクを確認できない。

    雨男みたいなキモオタ客は自分がイケてないのわかってる。
    だから、自分の立ち位置を越えてこないから、好感が持てるし扱いやすい。
    だが、パンクして一線を越えると非常にまずいタイプだ。
    下手をすると池袋のエース沼田の二の舞になる・・・


    2023/07/02(日)記述

  • 「ギャル汚くん」「フーゾクくん」編。
    ギャル汚くん事件でようやく釈放される丑嶋くん。マサルの野心はとりあえず収まったようだ。
    フーゾクくん編は、ヘルス嬢を巡る物語。No.1嬢は美人ではなく、キモい客を超常連に育て上げるやり手だった。常連客が闇金にすがる生活へと転がり落ちて行く様を描く。

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著者プロフィール

漫画家。神奈川県出身。1998年、『憂鬱滑り台』で「アフタヌーン」(講談社)四季賞夏のコンテスト四季大賞を受賞、同誌同年9月号に掲載され商業誌デビュー。2011年、『闇金ウシジマくん』(小学館)で第56回小学館漫画賞一般向け部門を受賞。その他著書に『スマグラー』『THE END』(講談社)などがある。

「2017年 『THE END クライマックス編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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