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感想・レビュー・書評
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ローマ帝国において、一般に「愚帝」と評される皇帝6人を取り上げ、彼らが愚帝と評された所以を様々な史料をもとに論じつつ、これらの暴君がいながら、なぜローマ帝国が維持されてきたのかという命題に答えている本です。
皇帝の悪業を安直にまとめるのではなく、民衆、元老院、近衛隊(軍隊)などとの関係性を一つの軸として考え、ローマ帝国の社会背景なども解説しています。
短時間でササッと読もうかなと思っていたのですが、勉強になる部分も多くて、思いの外、読破に時間がかかってしまいました…
ローマ帝国に関して書かれた本は、ある程度の予備知識がないと読破が難しいイメージがあるのですが、本書は高校世界史で出てきた用語が分かれば恐らく読み進められると思います。
本書の締めくくりは『本書の主役を務めた愚帝六名とは、上層民にとっての愚帝であった』という言葉ですが、愚帝が必ずしも民衆にとっての「愚帝」であったというわけではなかったことがよく分かりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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