V字回復の経営 2年で会社を変えられますか 企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 組織構造が変わるとその中のコミュニケーションも変わる。そのことが組織のアウトプットにどのように影響を与えるか描いた作品。管理部門新入社員には是非読んでいただきたい。

    モデルはコマツのようだが、どの企業は多かれ少なかれこのような問題を抱えていると思う。

    ストーリー調で読みやすい。

  • 今年のベスト1候補。 著者:三枝氏が実経験した複数の企業再建をベースにした半フィクション。 故に、ビジネス書的なノウハウと、小説の様な人間ドラマとで、夢中で読み進めた。 まとめにある『不振事業の症状50』に頷き、『改革を成功へ導くための要諦50』を反芻する。 結局はやはり「人」なんだなあと。改革する側も、ネガティヴに見ている側も。

  • 企業をV字回復するには、具体的に何をすればいいかはわからないが、かなりメンタルが強くないと無理であるということはわかった。

  • ■改革プレゼン後の、時間軸に合わない業績の急回復→ただ、たるんでただけだった、という話。
    ■人々の心が熱くなっているうちでないと、染みついた行動パターンは変えられない。揺らしてから、短期間で改革を完了するのが必須。さもないと、政治的に元の行動パターンに再び収束してしまう。
    ★個人の習慣を変えようとする際にもあてはまりそう。

  • やはり面白い。5年前に読んでわからなかったことが、自分の経験を通して実感できた

  • 内容的にはそれなりに価値がある本のような気がしますが、とにかく「(笑)」が多いのが読んでいて不快感を覚えました。あと、家庭の事など顧みず土日含め朝晩働く事が正義かのような論調にも不快感を感じたかな~。あと、やたら著者は「これは現実にあった話だ」と強調していますが、どうにもリアリティを感じなかったのは僕だけでしょうか^^;。

    とりあえず読み物としては2点ですが、内容はそれなりに深い感じだったので3点。

  • 戦略コンサルタントの著者が過去コマツ産機を立て直した話をベースとした企業再生のストーリー。事業の再生はかんたんなことではなく、多くの反対派がいる中で慎重かつ大胆に改革を進めていかなければならない。その難しさとやりがいを肌で感じることができる。

  • 文句なしに勉強になりました。管理者、経営者に絶対読んでほしいです。
    マーケティングマネジメントを理解していないとこの本のすばらしさは伝わらないと思います。まして私の身近な企業のことで感動しました。

  • 往年の名著。
    ではあるが、大企業を経験していない自分には実感がわかない内容であった。
    ターンアラウンド(事業再生)中心の話だが、戦い方も全く違う。

  • 経営戦略について書かれている小説スタイルのビジネス本。
    「戦略プロフェッショナル」「経営パワーの危機」と比べると、本作「V字回復の経営」は具体性に欠けると感じた。
    個人的な面白さでは、
    「経営パワーの危機」>「戦略プロフェッショナル」>>「V字回復の経営」
    かな。

    本作は、赤字事業の立て直しがテーマ。

    赤字を組織の痛みではなく「自分の痛み」として危機感を抱かせるのが大切。

    余談だが、株式会社小松製作所(コマツ)の子会社であるコマツ産機株式会社がメインモデルらしい。

    ===
    ■業績の悪い会社ほどたるんだ雰囲気であることが多く、業績のよい成長企業のほうがピリピリしている。

    ■個人としての意識
    ・ダメ会社は、機能組織ごとに被害者意識を蓄積させる
    ・会社全体の赤字や負け戦は、自分のせいではないと思っている。個人として「赤字の痛み」を感じていない。責任を皆で薄め合っている。
    ・椅子作りに例えると…
     【手作りの椅子をまるごと一つずつ組み立て、自分で売った職人】
     - 自分の作った椅子で顧客が満足してくれたかどうかに敏感。
     - お客に嫌われたら、その痛みは自分の痛み。
     →職人は技術を磨き、モダンな椅子のデザインを自分で工夫し、商品に新しい感性を入れようと自分で努力する。
     【分業制で椅子の「脚」だけしか作らない職人】
     - 自分の作った脚が他の職人の作った部品とピタリと合うように、部品規格や品質基準に従う。
     - 個人はモノ作りの楽しさから遠ざかる。
     - 顧客の不満を自分の痛みとして感じ取る度合いも低くなる。
     →完成した椅子がいくらで売れるかよりも、自分は賃金さえもらえばいいという人が増える。
    ・社内の善玉・悪玉は組織や人の単位ではなく、社員一人ひとりの中に善玉・悪玉が同居している。

    ■商売の基本サイクル「創って、作って、売る」
    ・これをスピードよく回すことが顧客満足の本質。
    ・事業を元気にするには、「商売の基本サイクル」を貫く「五つの連鎖(価値連鎖、時間連鎖、情報連鎖、戦略連鎖、マインド連鎖)」を抜本的に改善しなければならない。

    ■人選
    ・人選のカギは気骨と論理性。それさえあれば、あとは鍛えればいい。
    ・一般に経営改革では、突撃しない古参兵よりも、今は能力不足でも潜在性の高い元気者を投入したほうが成功の確率が高い。

    ■組織変革
    ・組織を変える目的は「創って、作って、売る」の「五つの連鎖」を改善すること
    ・前向きに進もうとしている人々を守るのは改革リーダーの最大の責務である。
    ・10の狙い
    ① 事業責任が明確な組織に
    ② 損益が見えやすい組織に
    ③ 「創って、作って、売る」が融和して速く回る組織に
    ④ 顧客への距離感が縮まる組織に
    ⑤ 少人数で意思決定のできる組織に
    ⑥ 社内コミュニケーションが速い組織に
    ⑦ 戦略を明確にしやすい組織に
    ⑧ 新商品育成が促進される組織に
    ⑨ 社内の競争意識が高まる組織に
    ⑩ 経営者的人材の育成が早まる組織に

    ■危機感
    ・社内の危機感が低い理由はほとんどの場合、リーダーシップの弱さにある。
    ・会社の痛みを個人レベルにまで分解する。
     →組織の危機感は自動的に高まる。
     →自分の痛みとして危機感を抱いた人々は、自分のために解決を図るべく動き始める。

    ■「成果の認知」は、「次への元気」を生み出す

    ■「改革とは『魂の伝授』である」

    ■「経営者にとってもっとも重要なのは『高い志』である」

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著者プロフィール

(株)ミスミグループ本社名誉会長・第2期創業者。一橋大学卒業、スタンフォード大学MBA。20代で三井系企業を経て、ボストン・コンサルティング・グループの国内採用第1号コンサルタント。32歳で日米合弁会社の常務、翌年社長就任。次いでベンチャー再生等二社の社長を歴任。41歳から事業再生専門家として16年間不振事業の再生に当たる。2002年、ミスミCEOに就任。同社を340人の商社からグローバル1万人超の国際企業に成長させ、2021年から現職。一橋大学大学院客員教授など歴任。著書4冊の累計100万部。

「2023年 『決定版 V字回復の経営 2年で会社を変えられますか? 「戦略プロフェッショナル・シリーズ」第2巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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