光圀伝 電子特別版 (上) (角川書店単行本) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 光圀というと、どうしても水戸黄門の姿が思い浮かんでしまうがこの本の光圀は違う。まだ幼く、人間臭い少年時代の光圀の姿。
    兄との葛藤や宮本武蔵や沢庵との出会い、そして林読講との論戦――。

    水戸家の世継ぎとなり、「何故自分なのか?」という迷いの中、自分の生き方を探す姿を魅力的に描く。

  • 伝記モノはだいたい面白いのは一部だけ。
    しかも後半。特に幼少期は読むのが苦痛で早く大人になれやと思いながら読むことが多い。

    最初から面白い。
    天地明察でも濃いキャラクターだったので、期待してたが期待通り。
    出てくる人物全員味があっていい。
    兄、友の関係が素晴らしいと思ってたら、そこに妻の関係までいれてくるか。
    そして下巻へ。

  • -

  • 冲方丁による水戸黄門でおなじみの水戸徳川家・光圀を描いた歴史もの。
    幼少の頃、父が斬首した男の首を取って来させるというシーンから物語は幕を開ける。その後光國は兄を差し置いて世継ぎとなったことで長らく「なぜ自分なのか」という疑問を持ちながら過ごすことになる。
    ここで描かれる光圀像はドラマ水戸黄門で描かれたような好々爺ではなく、どちらかというと荒くれ者で無骨なイメージだ。史実でも若い頃はいわゆる不良であったそうだが、全くそういう印象を持っていなかったので度肝を抜かれる。
    ただ、確かに戦国の世が終わって20年やそこらのため、それを引きずっている人たちが多かったのも確かだろう。本書で強烈な印象を残したのは剣豪宮本武蔵で、はめられたとはいえなんの罪もない人を殺そうとしていた光圀の前に現れて止めを刺す。この武蔵もまた泰平の世からはみ出していた。
    儒家の林読耕斎、冷泉家の為景などとの交流を通して文事にも磨きをかけていく。こうした交友範囲の広さも水戸黄門のイメージにはなかったので、驚きを持ちながら読んだ。

  • 【きっかけ・目的】
    村上元三の水戸光圀を読んでいたのでこの著者の光圀はとても気になった。

    きっと漫遊記のような黄門さまではないなと思った。
    【感想】
    20歳までの思春期の光圀が描かれている。父、頼房の理不尽なまでの教育や兄、頼重に対する鬱屈など生き生きと生々しく描写されている。


    自分なりの義を見出すまでの光圀の傾奇さまがなんとも凄まじくすごかった。

    【終わりに】
    まだ、上巻だ。これからが楽しみな展開だ。

  • 水戸藩主、徳川光圀についての長編。上中下の上巻、20歳まで。徳川光圀って黄門様のことだ、くらいしか認識してなかったけど家康の孫だったんね。御三家の成り立ちとかちゃんと分かってなかったし色々面白い。

  • 感想は全部読み終えてから。

  • 格好良い。その一言に尽きる。
    胸が熱くなる素晴らしい作品。

  • 感想を放置し過ぎて忘れたシリーズ

     上巻が一番面白かった。

  • この小説は実話に基いているんですかね

    有名な水戸の黄門様の若かりし頃から晩年までの物語ぽい
    テレビのイメージと違う豪胆な人だったようです
    確かに噂は良く聞きますね
    ラーメンを初めて食べたとか

    この小説で一番表現したいところは、天下の副将軍とも言われた黄門様の、その立場に置かれた者しか分からない葛藤の部分ではないかと思われる
    ※上巻のみ読了状態の為、想像を含む内容

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著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。

「2022年 『骨灰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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