Takahiro Okumuraさんの感想
2017年5月2日
被害者たちが実は女の子だったという事実の急反転によって、一連の児童殺害事件に性犯罪の可能性もあったことを加えてしまう、という後味の悪さがオチっぽい。ただ、気持ち悪さは増すけど、子どもが被害者という点では、性別関係なく後味は悪いものだなあと思った。主人公は相変わらず森博嗣って感じで、そこも良い。
工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。 「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」