これからの「正義」の話をしよう ──いまを生き延びるための哲学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) [Kindle]

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制作 : 鬼澤 忍 
  • 早川書房 (2011年11月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (475ページ)

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これからの「正義」の話をしよう ──いまを生き延びるための哲学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 2013年初ログは、「正義」をテーマにした本である。

    Kindle本セールだったので購入した。
    「正義」とあるが、「哲学」の本である。
    「哲学」と聞くと、うぇ〜となるかもしれないが、誰かを助けるために何かを犠牲にしていいのか、何を求め何を拠り所とするのかを、事例を踏まえながら提示していくので、思考停止に陥るほど難解ではない。

    本書では「正義」について3つの考えを述べている。
    1つ、正義は功利性や福利を最大限にすること
    2つ、正義は選択の自由の尊重を意味する
    3つ、正義には美徳を涵養することと共通善について判断すること

    それぞれが示す考えの根拠と事例を踏まえ、筆者が考える「正義」を示す。

    米国大統領選挙で争点となることが多い、中絶問題、同性婚問題、税および富の再配分についても示唆を与えてくれており、よく理解できた。

    結局、現代は多元的社会であり全人民が一致できる最善の生き方なんてないことと理解できる。
    だからといってあきらめない。
    最善の生き方、ミクロでいうと最善の日々の行いや判断を目指すことを諦めない。
    本書は物の見方を振り返ることができ、自分なりの哲学を考える一助となった。

    ん〜でもまだまだ消化不良でもあるのでもう一度読み返さないといけない。
    そんなとき、Kindle本、電子書籍はいい。

    2013年仕事始めは明日から!

  • 「能力の高い者は、能力の劣る者にくらべれば、幸福になるためにより多くのものを必要とするし、そのためには、より大きな苦しみを甘受する場合も多くなる。」

    多くの哲学的考えについて、著者のコミュニスト的批判が加えられた本。哲学的思考の有名どころ、たとえば、功利主義、正義論、について広く学習することができる。

    カントによれば、人間性は究極目的であり、それは意志により達成する事ができる。つまり、なんらかの目的を達成するための道具であるはずの肉体、精神、意志の適切な利用こそが、生きることの究極目的であるとする。

    ロールズによれば、才能や努力はそれが属する人だけのものではなく、公共のものである。つまり、誰かの成功によってもたらされる経済は、公共の財産であるべきだとする。無知のヴェールによる出発点の均等化はいいにしても、結果の平等すら求めるのは共産主義的考えに通じるのではないか。

    マーシャルによれば、同性婚を認めるかどうかには結婚の目的が大切である。結婚は生殖が目的であるのか、愛情の独占であるのか。各国によって”結婚制度”が作られた背景は違うので、同性婚が認められるべきか否かは、その制度設立時の意図に従うべきである。同性婚を認める場合には、制度設立の意図を変えざるを得ないが、時代とともにそれが行われてもよいと考える。

  • 「アリストテレスは死んでいない」、この言葉をたまたまテレビで聞いて哲学へと導かれた。最新の情報機器に触れる内、新しいことは良いことだと信奉していたようだ。しかしそれは善い生とはどういことはを示してはくれない。古代からのテーマは今なお生きている。それに気づいた今、時代を超えて先人に学んでいきたいと思う。

  • 見た目に比べてかなり中身はハード。

  • 相手が殺すことに同意している場合の殺人は非難できるか、ジョーダンが高額を稼ぐことの是非、格差是正措置としての入学基準補正の問題はどこか、同族や共同体に対する優遇はどこまで許されるかなど。とにかく考える題材になる。

  • いろんな虐殺について触れている場面で、アメリカ人のインディアンの虐殺に触れていなかったのが、アメリカ人らしかった。

    内容は、難しかった。

    人の考えをいろいろ聞いてみたくなった。

    電子書籍だから、ふとした折に読み返そうと思う。

  • 正義についての様々な視点が紹介されていて、ベンサム、ミル、リバタリアン、カント、ロールズの言説についての説明が分かりやすく有難い。
    最後に登場するアリストテレスとコミュニタリアンについての話が理解しづらいのは、 「善き生」と「共通善」の概念が掴みにくいせいだと思う。
    今どきの大学生は本書を読んで何を思うか、一度聞いてみたい。

  • 2013/2/1読了、ベストセラーになっていたので前々から気になっていた本だったが、やはり哲学は難しかった・・・・。事例などですっと入ってくる内容もあったが、全体的には読んでいてもなかなか理解できなかったかな。どうも昔から哲学は苦手です(^_^;。何度か読めば理解できるようになるのかな?

  • 政治、経済、結婚などの生活の諸問題から、「社会正義」のあり方について考察した本。
    実際の事例をを基に理論を展開しており、読み易く分かり易い。ある知人が「これを学校のテキストにすべき」と冗談半分で語っていたが、実に同感(笑)。著者の結論に同意するしないはともかく、考え、議論するきっかけを与えてくれるというだけでも充分。哲学や倫理の入門書としても非常によろしいのではないかと。

  • ハーバード大学での講義が書籍化された一冊.

    正義と銘打っているが, 必ずしも戦争における正義を語っているわけではない. この世の中の矛盾を正義という言葉に置き換えて議論している.
    例えば, 徴兵制, 例えばアファーマティブアクション.
    誰でも説明されれば, 扱うテーマは理解することは容易にできる.
    しかしながら, 答えを求めようとすると詰まってしまう.
    もちろん本書の中にも正解など書かれていない.
    答えを導くのは読者である我々に過ぎない.
    そして, 我々が導いた答えすら正解とは限らない.
    それが本書の凄さでありすばらしさだと思う.

    ある意味純粋な哲学書であると感じた.

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