幽霊座 「金田一耕助」シリーズ (角川文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 2つの短編に1つの中編を含むが、3編共に魅力的な登場人物、舞台設定の作品。
    トリックの巧妙さよりも、こうした作品が記憶に残る。特に中編「トランプ台上の首」の船上惣菜屋が面白いキャラ。

  • 幽霊座

    歌舞伎や舞台の作りがわからないのでその描写は行きつ戻りつ読んだ。
    悪魔的な犯人の殺人…



    死体消失系。仕組みがわかればあっさり。

    トランプ台上の首

    これは思いつかなかったトリック!なぜ首だけを残したのか。

  • 『幽霊座』
    私も歌舞伎には疎く用語も知らないので、辞書首っ引き(kindle版なので検索しまくり)で読みましたが、うらぶれた劇場を舞台とした世界観の描写が味わい深く、他の作品にない色彩が印象的でした。
    プロットはまずまず。自分にはよくわかりませんが、梨園の特殊性というか、独特の芸術世界の空気は漂ってきます。ただ本名と芸名(?)が混在するので、途中で誰が誰やらわからなくなり、ページを戻ることもしばしば。

    『鴉』
    僻村を舞台とした横溝翁の他の作品に比べて、荒寥とした雰囲気が漂います。
    短編なので、一部を除いて村の情景や村人とのやり取りがきわめて少なく、あまり僻村の雰囲気には浸れません。蓮池家とおこもり堂と地蔵崩れの崖付近の三箇所に、場面がほぼ限定されているせいか。
    ヒロインは“童女のように潔らかで美しい”若妻・珠生なのでしょうけど、私が魅力的だと思うのは、珠生の従姉妹の幾代。彼女も美しく、しかも若くて悧巧で活動的です。

    『トランプ台上の首』
    他二編の収録作品に比べて若干分量が多く、そのおかげで完成度も頭一つ抜けているように思います。プロットやトリックもダイナミックだし……。
    この事件では、所轄署の 捜査主任・菅井警部補が、金田一に対して敵意を露わにする様子が全編にわたって見られます。珍しいことですね。もっとも最後は、金田一に対するわだかまりは氷解し、新たに彼の信奉者に名前を連ねることになります。

  • 『幽霊座』 金田一耕助シリーズ
      17年前消えた歌舞伎役者。友人だった金田一が一座を訪ねたとき再び事件が起きる。消えた歌舞伎役者の親族たちの事件。

    『鴉』 金田一耕助シリーズ
      かつて行方不明になった男。その男が帰ってきたと目撃された時から事件が起きる。殺された鴉、そして新たな殺人。

    『トランプ台上の首』 金田一耕助シリーズ
      トランプの上に置かれた女の首、消えた胴体の謎。


    2009年1月19日購入

    2009年1月22日初読

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著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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