蔵の中・鬼火 (角川文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA / 角川書店
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感想・レビュー・書評

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  • 横溝氏戦前の作品らしい。いずれも幻想的なはなしで、ミステリーというよりはホラー作品に近いかも。
    「蔵の中」二重三重でどこが本筋なのかわからなくなるような感じであった。

  • 電子書籍版がリリースされ、杉本一文画伯の表紙が採用されているので、
    登録乗り換えにつき記事編集。
    戦前の、金田一耕助が登場しない猟奇・耽美系中短編集(全6編)。
    「蔵の中」は江戸川乱歩の作風にも通じる「騙り」の魅力が光る。
    「鬼火」は俳諧師が語る、憎しみに囚われた二人の男の物語。
    どちらも行間から仄かに血の匂いが漂う。

  • 集中の白眉は間違いなく『鬼火』。これだけでも1冊買う価値がある。他の作品は普通の横溝。

  • 金田一の出てこない幻想小説の短編集。『蝋人』はいくら何でも、そこまでやるかという金持ちの嫉妬心が怖い。

  • 妖しく幻想的ながらも、生々しい残酷な世界。
    個々の表現力が素晴らしく、情景が目に浮かぶようです。
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    ■ 鬼火
    廃墟となったアトリエに残された一枚の絵と、従兄弟同士の激しい憎悪と狂気の物語。
    ■ 蔵の中
    蕗谷笛二から送られた原稿には、蔵の中から覗いたある人物の殺人風景が書かれていた。
    ■ かいやぐら物語
    浜辺で貝殻を吹く美しい女性が語ったのは、ある心中物語だった。
    ■ 貝殻邸奇譚
    月代殺しを少年に目撃された美絵は、その少年を貝殻邸へと招き入れた。
    ■ 蝋人
    囲い芸者珊瑚と今朝治の恋を知った山惣の旦那は、奸計により二人の仲を引き裂いてしまう。
    ■ 面影双紙
    薬問屋の若主人が語る、両親に起こった悲劇。

  • この時の表紙がすごく素敵なので、田舎から全巻もって帰りました!!どの物語も本当に面白い。

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著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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