貸しボート十三号 「金田一耕助」シリーズ (角川文庫) [Kindle]

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著者 : 横溝正史
  • KADOKAWA / 角川書店 (2002年9月13日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (364ページ)

貸しボート十三号 「金田一耕助」シリーズ (角川文庫)の感想・レビュー・書評

  • 表紙が70年代でもある電子書籍版で登録しましたが、実物は古書で入手した本です。因習にとらわれた地方の農村で起こる猟奇的な事件にぴったりの、日に焼けかなりしょっぱくなった古本です。やっぱり、こういうのは洗練された電子書籍より、ぼろぼろ感あふれる紙のほうが雰囲気があっているような気がします。

    3篇の不気味かつ複雑怪奇な事件が納められていますが、そのどれもが歪な愛の形。もちろん欲で凝り固まったりしていますが、他に奪われたりしないように邪魔者を何とか排除したりと(方法は異常かつ変態的!)相手に向けてのモウレツな欲望の表現であることに気づきます。

    毎日TVで流れる犯罪・事件はまったく別物になってしまった印象です。愛どころか対象は誰でもよく、動機も自分の欲求というよりは代理だったり、挙句子供ですら放置して殺してしまうという、無視・無関心の果ての事件が多くなったような・・・この不条理感を横溝氏だったらどのように描くのでしょうか。金田一探偵は解決できるのでしょうか。

    血みどろ変態事件を読みながら、なぜか懐かしい郷愁さえ呼び起こしてしまった自分に危うさを感じつつ・・・

    BGMは70年代の香りたっぷり「犬神家の一族」サントラ。

  • 表題作「貸しボート十三号」の学生達と金田一や等々力警部達とのやりとりがミステリーとも思えぬユーモアに溢れて面白い。ただし事件はかなり凄惨。
    同じように「堕ちたる天女」での金田一もなかなかユーモラス。この作品ではありそうでなかった、等々力警部と磯川警部の対面というボーナス付き。

  • 未読だった金田一モノ。『湖泥』『貸しボート十三号』『堕ちたる天女』の三篇を収録。

    短編集なのでそれほど期待していなかったのだけど、どれも良質の金田一モノだったので満足。シリーズの中にはやたらと描写だけが大げさでトリックがイマイチ、という作品もあるので、当たり作品が増えるのは嬉しい。短編なのにちゃんと家同士の対立というお約束まで盛り込まれているし(笑)。

    『湖泥』の冒頭のセリフも、口調で誰が話しているかすぐにわかったし、久しぶりに旧友に会ったみたいな気分。楽しませてくれてありがとう。

  • 『湖泥』 金田一耕助シリーズ
     二つの家が対立する村。そこで起きた結婚騒動から殺人事件へ。
     発見者は湖から拾い上げた死体を保存していた。そして新たな被害者が・・・。

    『貸しボート十三号』 金田一耕助シリーズ
     ボートの中で見つかった男女の死体。二人とも首を中途半端な状態に切られていた。
     被害者が所属するボート部に聞き込みに現れた金田一耕助。

    『堕ちたる天女』 金田一耕助シリーズ
     石膏の中から現れた死体。被害者は同性愛者の女。男女の同性愛者が事件にかかわりを持つ。
     等々力警部と磯川警部の共演。


     2009年2月16日購入

     2009年2月28日初読

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