呪い唄 長い腕II (角川文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 前作の事件後も故郷に留まった汐路はある老人と出会う。
    そして「かごめの唄」の秘密と共に新たな罠が動き出す物語。

    本作は幕末と現代のストーリーが交互に描かれています。
    幕末は何と勝海舟が登場し、思わずニヤッとしてしまいます。
    両時代ともこの唄に込められた罠により狂わされます。

    前作のサスペンスホラー的なイメージを残しつつ、さらに緊迫感を感じる作品となっています。
    私もこの唄の謎が気になり、一気読みしてしまいました。
    特にラストの伏線の回収は見事だと思いました。

    ホラーサスペンスに興味ある方にお勧めの作品です。

  • 三部作とは知らなかった^_^; 
    知ってたら完結してから読むのに。。。
    前作でもそうだったのだが、美味しいところは全て石丸と源田がもっていった感じ(笑)
    復讐する人間が何をやろうが、復讐される側の人間が罠にかからないかぎりは何の意味も持たないが、欲の皮が突っ張った人間ほど罠にかかるものですね。
    個人的には勝麟太郎のパートで「筆」でなくて「ペン」の表記にかなりの違和感。。。。

  • ■ 1412.
    <読破期間>
    2014/4/20~2014/4/27

  • 先日読んだ「長い腕」の続編。
    巧妙に仕組まれていた復讐を全て暴こうとしていた主人公が足を踏み入れてしまった謎…「かごめ唄」に隠された呪い……。

    現代と、幕末の話が平行して語られ、1つの唄に込められた謎に迫る、という構成で、一気にその世界に惹き込まれて、あっという間に読了。

    あとがきを読むと、どうやら三部構成を考えているようで、第3章というべき続編がある模様。「長い腕」が2001年、「呪い唄(長い腕II)」が2012年。第三部、いつ読めるのだろうーーーー。早く読みたいっっ

  • こないだ読了したばかりの「長い腕」の続編。どんな事情があったのか
    解らないのだけど、前作から11年後にリリースされた新作。

    テーマ曲、「かごめかごめ」。この童歌にまつわる奇妙な噂と作為的な
    呪いを、引き続き登場の主人公(♀)が追いかける、というサスペンス。
    オカルト・ホラーのテイストが増し、作品全体が締まった感。

    前作のイメージを損なうこと無く、洗練された作品に仕上がっていると
    思う。全ての要素がきちんと整理されているため、前作で見られた
    ゴチャゴチャ感が消えたのは見事。クセのある登場人物は更に魅力的に
    なった。

    今回は江戸末期と現代のストーリーが交互に描かれる。
    双方の時代でそれぞれに伏線がばらまかれ、ラストでキレイに統一収束
    される、という構成。そして江戸パートにはなんと幕末スターの一人、
    勝海舟が登場しちゃうのだから、最後まで興味深く読めることと思う。

    この作品、三部作となるらしい。
    僕はたまたま連続で読めたけど、次が10年後だとちょっと困るなぁ(^^;)。

  • 前作の事件が終わったあとも故郷の町に留まった汐路は、時を超えて仕掛けられた罠を探す。
    戦時中にこのあたりで行方不明になった部下を捜しているという老人と出会い、また、故郷を出た友人が東京で事故にあったことから、彼女は「かごめ唄」の秘密に近づいていくが…
    冒頭、様々な時代のエピソードが断片的に出てくるので最初は混乱するが、あとからこの部分を読み返すとなるほどと思う。
    全体的に不気味な雰囲気がサスペンスを盛り上げている。ただかごめ唄を共通点とした汐路と勝海舟のパートがちょっと乖離しているようなのが気になった。勝海舟より部下を捜す長谷川のストーリーを汐路ともう少しからめてくれた方がよかったかも。
    あとがきによるとさらなる続編も予定されているようで楽しみ。

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著者プロフィール

1961年、愛媛県生まれ。京都大学理学部動物学科卒業。セガ・エンタープライゼスなどゲーム制作会社に勤務。2001年 『長い腕』 で第21回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、デビュー。2012年、続編の『呪い唄』を刊行後、『弔い花』 『疫神』 『誘神』 『署長・田中健一の憂鬱』 と精力的に執筆活動を続ける。本書は、著者の郷土愛が詰まったお仕事ミステリー第3弾。

「2021年 『明日に架ける道 崖っぷち町役場』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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