ぼくのメジャースプーン (講談社文庫) [Kindle]

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著者 : 辻村深月
  • 講談社 (2009年4月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (520ページ)

ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 誰でもが考えなくてはいけない「罪」と「罰」について、10歳の男の子に語らせている話。「ぼく」のふみちゃんへの愛情に痛いほど胸を打たれ、ラストでは泣きそうになった。この本で、前作『子どもたちは夜と遊ぶ』の秋山先生の能力の謎もわかる。

    「誰かが死んで、それで悲しくなって泣いても、それは結局、その人がいなくなっちゃった自分のことがかわいそうで泣いている」という言葉が印象的。誰かのために泣くということの意味を考えさせられた。

  • 相変わらず止まらずに読んでしまう………精神的に残酷というか、なんていったらいいんだろう?普段綺麗事で隠れている悪意を、取り出して磨き上げていくような痛々しさと苦しさ。
    本筋についてはもちろんなんだけど、幼稚園や小学校で動物を買わなくなったのはなぜかっていうエピソードがやばかった。わかるよ。現実の幼稚園や小学校でどうあれ、悪意への向き合い方を教えられない、という事実は確かにある。幼い子供相手ではないにせよ教員のときの気持ちを思い返すとぐっと染みるようにわかる。
    心を守るということ。悪意と向き合うということ。とてもこわくて苦しい。それをこんな風に、いたずらに醜くではなく、心打つ書き方で書ける辻村さんってすごいなあ。

  • とりあえず、まず始めの感想は小4の僕賢すぎぃ。ということかなぁ(笑)ダブルバインド教えてもらったからって実践できるやつ小学生でいるかいな!(笑)
    しかも、めっちゃいいこ!ふみちゃんもいいこ!
    メジャースプーンかわいい!
    あとは、一回ぼくが秋山先生騙すのすごい… 人間以外の生き物にも本当は執着してると思うっていって、先生に甘いって言われて…
    本当は、犯人が自分という人間にだけは執着してるってことにぼくには分かってたんだよなぁ、小学生ってそんなに頭良かったっけ(笑)
    『人間は、自分のためにしか涙が出ない』これ、この本の中で重要な言葉だと思うんだけど、ここの話良かったなぁ。ぼくがそれはぼくですって自分のエゴを認める姿がめっちゃいい… そして、それを「それの何がいけないんです」て秋山先生が怒るところがまたよい!
    そうなんだよね、人間は自分のエゴでしか生きられない。相手にプレゼントを渡すにしても、その人が喜ぶからじゃなくて、その人が喜ぶ姿が見たい、見ることで自分が満たされる、みたいなことじゃないかなぁと。
    でも、メジャースプーンでいうと、その相手が悲しむ姿が「嫌」って気持ちは純粋なものなんだよね。だからそれでいいんだよ、自分のエゴからかもしれないけどそれでその人のことで必死になれるんだもん
    最後にお気に入りの秋山先生の言葉を引用。
    「馬鹿ですね。責任を感じるから、自分のためにその人間が必要だから、その人が悲しいことが嫌だから、そうやって『自分のため』の気持ちで結びつき、相手に執着する。その気持ちを、人はそれでも愛と呼ぶんです」

  • 小学4年生の"ぼく"が自分に与えられた能力との向き合い方を描いた愛の物語。進んで行くにつれて徐々に詰み上がる達成感と裏切り。最後のエピローグは感動させられる。ここまで物語をきれいにまとめげられるのはさすが。

  • 辻村深月のイメージは読者が言葉に上手くできないような感情を文にきちんと起こしてくれる点。

    この作品も,深く考えていくと考えるのをやめてしまいたくなるようなことについて書かれている。

    大人びているようで年相応に感じられる女の子 そんな子に恋心とは違う憧れを抱く「ぼく」

    この「ぼく」の気持ちになって読んでいくことになるんだけど,小学生,大人にだって
    難しい問題が出てきて,自分ならどうするか。何ができるか何もしないのか。
    何が正解なのかそもそも正解はあるのか。

    物語は一応完結というか終わりは迎えたけれども,じゃああなたなら?ってなると
    まだ考えがまとまりきらない。

    でも,そういう問題を考えることは大事だよね。考えても意味がないとまで考え抜ければ
    それはそれで自分なりの正解なんだろうな。


    また年齢を重ねたら再読してみたいな。

    物語としては読みやすかったです。

  • 子どもたちは…の後に手をつけました。というか本当はこれまず買ったんだけど、ある順番で読むとさらに楽しい!という経済戦略に乗っ取ったので取り敢えず積んでました。
    そして!前作がこう活かされるんだね。明らかに繋がってましたね。
    これはファンのための作品って感じだね。オフ会みたいな

  • 電子書籍で手軽に買えたので読んでみた。
    ちょっとファンタジーが入ったものは苦手だが、終盤になってからなんだか怖くなり、最後は涙と鼻水で読むのが大変だった(笑)。

  • 2年前くらいに読んで、今回は再読。
    あの時気付かなかった色々な感情に気付いて、私だったらこのどうしようもない悪に、どう立ち向かうだろう、どんな罰を考えるだろうと考えて、だけどやっぱり答えが出なかった。何をしても元通りにならないのに、どうすることで私は納得出来るだろう。
    答えなんてない、正解なんてない。事件に関わった人と自分との関係が違えばそれだけで答えも変わる。人によって考え方も変わる。大切なのは、どうすれば1番自分の心に恥じないのか、その考えを常に持っていること。
    たとえ自分のためであっても、その人が悲しむこと、つらいことが本当に嫌で、何とかしたいと執着するとき。それは自分のためだけじゃない。それでもひとはそれを、愛とよぶ。
    読み返して良かった。私はやっぱり辻村深月の本が好き。
    2015/06/10

  • 2015年1月27日再読了。
    辻村深月を順番に読む計画進行中なのだが、時系列で言えば
    「子供たちは」
    「メジャースプーン」
    「凍りのくじら」
    「名前探し」
    「スロウハイツ」
    という感じの順番になりそうだなと思う。
    なんだかあまりに壮大でいろんな人の人生を垣間見るような作品集で、なんとも面白すぎるな。
    こうやって色々読んでいくと、別所あきらも秋先生や秀人とと同類だったのだろうか?
    それにしても「名前探し」であんなにも明るくて魅力的な椿が壮絶な過去を経験してたなんて、辛く悲しいな・・・

  • 2013 8/26読了。Kindle版をiPhoneで読んだ。
    『凍りのくじら』の後は何を読むのがいいだろう、と相談して、いろいろ教えてもらいつつ、次ならばこれ、とすすめてもらった本。
    分厚いメガネをかけて歯を矯正してるけど、すごく魅力的なふみちゃんと、彼女を憧れ、と表現する不思議な力を持った主人公のぼくの話。
    ふみちゃんがひどい事件に遭遇し、その相手に会える機会を得た主人公が、力の使い方を先達の大学教授に教えられながらいろいろ考えていく。

    なるほど確かに2冊めはこれで良かったな、と思った。
    後半、やらなきゃいけないことはいっぱいあるのに、ついつい読んでしまった・・・なんて危険な。
    次はどれを読もうかなー・・・Kindleにいっぱい入ってくれているので楽しみである。

  • 前作に出てきた秋山教授の能力がネタバレする話。同様の能力を持つ少年の復讐物語。動物虐待と最近よく聞くネタが題材。

  • 内容を全く知らないまま読みました。
    悲しいけど、強くて優しいお話でした。

  • 人の悪意を私たちはどう受け止めるのだろう。
    人にどう優しくすればいいのだろう。
    そんなことを考えた。

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