ぼくのメジャースプーン (講談社文庫) [Kindle]

著者 :
  • 講談社
4.14
  • (62)
  • (54)
  • (29)
  • (3)
  • (2)
本棚登録 : 741
感想 : 48
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (385ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • とんでもない事件と真摯に向き合う“ぼく”。それをサポートする“先生”。“ぼく”とふみちゃんなら、力に頼る事なく乗り越えていけそう。幸せになって欲しい。

  • 哲学書ですね。かなりズシッときます。
    子供向けの内容から、急展開で大人を悩ませる。
    人として成長していく過程の中にも、個人差があって、他人との比較、優劣、人となり、優しさと暴力性など、それぞれの環境と経験によって大きく左右される。
    何とも悩ましい作品でしたが、辻村先生流石です。

  • 優しいお話。
    言葉をよく知っていて、的確に捉えていることに尊敬しかない。

  • 「ぼく」と「ふみちゃん」の物語。小学四年生。その頃ってどんな時代だったかな。異性のことをちょっぴり意識したり、ませた子が好きだのなんだの言い出す年頃?同性同士でつるんで、なんなら異性を敵視してみたり?無邪気な子供でいられるほど幼くはないけれど、強い感情を抱くには幼いぐらい?ぼくとふみちゃんが巻き込まれたこと大人の意志を持った「悪意」。「ぼく」は一矢報いることができるかもしれない可能性を手に入れ、それでどうにかしようと試みる。装填した銃を手にして、何もせずにやり過ごすか、報復するか。報復の先にあるものまで想像しなかったのがアイツで、想像したのはぼく。後味はよくないけれど少年が頑張る姿に、手に汗は握った。

  • 不思議な力を持つ、小学生の「僕」が、近所の幼馴染の「ふみちゃん」」を助けようとするお話。「僕」は、男の子だから、毎日ふみちゃんと遊んでいるわけではないが、ふみちゃんのことが好き。ふみちゃんも「僕」が傷ついていたときに救われるような言葉をかけてくれる女の子。
    ある頭のおかしな大学生のおかげでふみちゃんの大事にしていた学校のうさぎが殺されてしまう。
    人が人を「大事に思う気持ち」や「助けたいと思う気持ち」を大切にして生きていくということはどういうことが考えさせられた。子供同士のお話だが、「いつも一緒にいる」とか「毎日励ましの言葉をかける」ということだけが「友情」や「愛情」ではなくて、「相手の幸せを願うこと」こそが、一緒にいなくても大切な気持ちなんだなあ、と考えさせられた。自分も友達は多くない方だが、数少ない「幸せになってほしい相手」を大切にして生きていきたいと思った。

  • 誰でもが考えなくてはいけない「罪」と「罰」について、10歳の男の子に語らせている話。「ぼく」のふみちゃんへの愛情に痛いほど胸を打たれ、ラストでは泣きそうになった。この本で、前作『子どもたちは夜と遊ぶ』の秋山先生の能力の謎もわかる。

    「誰かが死んで、それで悲しくなって泣いても、それは結局、その人がいなくなっちゃった自分のことがかわいそうで泣いている」という言葉が印象的。誰かのために泣くということの意味を考えさせられた。

  • うちの子はほとんど本を読まない。
    何を読めばいいのか、分からないらしい。その気持ちは分かる。

    「かがみの孤城」だけは面白かったらしいので、ワタシがこちらを選んでみた。
    主人公は 小学生だし、子どもでも読めるかと。
    ・・・結果 面白く読んだみたい。よかったよ~
    これからは 辻村さんの他の作品もすすめてみよう。

    ワタシも読んでみた。子どもが主人公なので、子どもっぽい話かと思いきや、かなり難しい。哲学的だなぁ。ワタシならどうするか・・・と考えながら読んだ。

  • 名前探しの放課後を読んだので、こちらも読みました。
    まだの方がいたらこっちから読んでくださいね。まあどっちからでも楽しめるけど……。
    さらにこの前に『子どもたちは夜と遊ぶ』を読むとよりわかるらしいです。今度買います。

    根幹となる事件のことはわかっていたのですが、描写力がすごいので、ああ……つらいな……って、結構胃にずしんと来る感じでした。
    哲学書的なところもあり、自分だったらどうするかを常に考えながら読むのも楽しく。
    最終的にどういうところへ落ち着くのか?想像ができなくて、でもなんとなく怖くて……。
    最後はやっぱり泣いてしまいました。辻村先生のお話は、いつも感情を揺さぶられます。今回もとてもおもしろかったです!

  • 自分には合わなかったー。

  • 最後は凄く感動した。泣けた。また読みたい

全48件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1980年山梨県生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、12年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、18年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。『ふちなしのかがみ』『きのうの影ふみ』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『本日は大安なり』『オーダーメイド殺人クラブ』『噛みあわない会話と、ある過去について』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』『レジェンドアニメ!』など著書多数。

「2023年 『この夏の星を見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

辻村深月の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
辻村 深月
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×