アイアン・スカイ [DVD]

監督 : ティモ・ヴオレンソラ 
出演 : ユリア・ディーツェ  ゲッツ・オットー  クリストファー・カービー  ウド・キア 
  • 松竹 (2013年2月7日発売)
3.18
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  • (23)
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本棚登録 : 268
感想 : 59
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105065758

感想・レビュー・書評

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  • 月からナチスが攻めてくる。

    資金難に陥った制作者側が、このプロットをYoutubeにアップしたところ、世界中の映画ファンから1億円相当のカンパが集まって完成に漕ぎ着けたらしい。
    なんか『ホット・ファズ』や『ギャラクシー・クエスト』みたいな大穴の予感。

    西暦2018年、アメリカ合衆国初の女性大統領が次期大統領選のキャンペーンで、黒人宇宙飛行士による初の月面着陸を敢行する。
    しかし、選挙戦のキャッチフレーズ「YES SHE CAN」の旗を掲げた宇宙飛行士ジェームズ・ワシントンが月の裏側で目にしたものは、すでに1945年に地球を脱出し拠点として築き上げられていたナチスの要塞だった。

    どうしよう、すでに危険な匂いが漂っている。

    一方、要塞側では月面青年団の女性士官レナーテが未来を担う少年少女達に教育を施しているが、その教材が『チャップリンの「独裁者」』(!)
    ナチス側のマッド・サイエンティストが、何の説明もされていないがどうみてもアインシュタインのクローン。
    鉤十字型の巨大要塞で、月面総統に忠誠を誓う月面親衛隊になんだか既視感を覚えたら、そう『ジオン軍』だ(逆か)。

    その後、拉致される宇宙飛行士ワシントン(この名前もアレだが)がまた、エディ・マーフィーやクリス・タッカーの系譜に連なるお調子者で、脱出劇のドタバタはSFというよりも『裸の銃を持つ男』や『オースティン・パワーズ』のような味わい。

    とはいえ、B級パロディ映画を期待して観ていたら、意外にしっかり作り込まれていて見応えがあり驚く。
    これでもまだ最初の10分くらい。もうお腹いっぱい。

    ナチスが地球に侵攻してからは悪乗りに拍車がかかり、ヤバ過ぎてもうここでは書けない。
    首脳会議とか攻撃艦の名前とか、ああ。
    ずっとアメリカの映画だと思っていたけど、これフィンランド映画だったんだな。アメリカがこんなの作るわけないもんな。

    『スター・ウォーズ』
    『スター・トレック』
    『未知との遭遇』
    『2001年宇宙の旅』
    『エイリアン』
    『猿の惑星』
    『インディペンデンス・デイ』etc...
    随所に散りばめられたSF作品へのオマージュ。
    CGにも結構、力が入っている。

    あまりのくだらなさとブラックさに顔を顰める向きもあるだろう。
    だが、これはSF愛、映画愛に満ちたコメディであり、痛烈な政治批判を含んだ、逆説的な愛と平和の物語だと思う。
    (なんて、難しいこと考えずに気楽に楽しむのが正解。
     軍服姿のレナーテにグッときた男子諸君は仲間だ。)

  • ■タイトル

    タイトル:アイアン・スカイ

    ■概要

    ナチスの残党が月の裏側で地球侵略の準備を進めていたという設定の下、
    奇抜なストーリーが展開するSFアクションコメディ。米大統領の選挙PRのために
    月面へと送り込まれた黒人モデル・ワシントンは、月面ナチス親衛隊に拉致されてしまい…。
    (amazon.co.jpより引用)

    ■感想

    ドイツ、フィンランド、オーストラリアの合作。

    とにかく設定が斬新。ナチスの残党が月に逃亡し、地球侵略を狙っているという、ないだろう!!
    でもあっても面白い!!という設定。
    この設定をしっかり生かすように、月での生活レベルや国の文化レベルもしっかり考えらえている。

    人間関係は、かなり想像通りに進んでいくが、そこはそれで面白い。
    みんなの立ち位置が面白くキャラも生きていて、それでいて、テンポが非常に良い。
    核ミサイル、1秒と引っ張らずに発射する映画、始めてみたよ!!(笑)

    また、短い国際会議のシーンでも、アメリカの自分勝手さを表現したり、北朝鮮をコケにしたり、
    フィンランドのまじめさをアピールしたりとなかなか、手が込んでいる。

    期待せずに見た分、凄い楽しく観れました。

    これ、そんなにヒットしていないと思うけど、アタリのコメディ映画なんじゃないかな?

    あとあと、主演の人美人過ぎ。
    そこまで有名な女優さんでないと思うけど、演技も下手なわけでもなく、とにかく美人。
    久しぶりに、こんな正統派美人さん見た気がします。癖がない美人という感じ。

    キャスト、ストーリーとも、文句なく面白かった。

    恐らく色々な映画をパロっていると思うのですが、それの元ネタが分からなかったので
    少し残念かな~まあ、映画のせいではなく、自分が知らないのが悪いのだけどね。


    今後、続編が公開されるようなので、みたいな~と思う次第です。

  • 昨晩たまたま、ナチパンクのことについて調べていたので
    ついでに録画した『アイアン・スカイ』を観ました。

    『スカイ・キャプテン』なんかと近いような、
    ハウニブが月の裏からやってくるだけの、ゆるい感じの映画・・・
    かと思ったら全然違った・・・
    濃いぃわ・・・元ネタ忘れてたりしてよくわからんw
    『博士の異常な愛情』は誰でもわかるとして、
    あれ『ヒトラー最後の12日間』だったのか・・・総統閣下シリーズの・・・
    劇場で観たのに・・・
    どうりであのシーン既視感があったのと、
    卓上を映さないからなんかの複線かと思ってそっちばっか観てました。

    上から見るとハーケンクロイツで有名になった
    コロナド海軍基地なんですかね、あれは・・・
    それとサラ・ペイリンっちゅうことで、
    徹底的にアメリカ、ブッシュ政権&共和党をこき下ろす風刺映画でした。
    以前から言ってますが「アメリカだってナチと一緒だろうが!!」
    というのをそのままやっちゃった映画。
    で、しかも製作国がフィンランドという
    かつての枢軸国側ってのもおもろいですねw
    こういう強烈なブラックユーモア&ナチネタってのは
    やっぱりヨーロッパだと難しかったんじゃないの?と思うので
    よくぞ作ったなあ・・・と。

    ストーリー(というか編集、構成)はわかりにくかったり
    グダグダだったりするんで、面白いのはブラックユーモアと
    パロディ部分だけかも。
    ナチとブッシュ政権に詳しくないと笑えないような。
    もはや懐かしい靴投げつけ事件や
    「この水晶の夜野郎が!!」みたいなセリフもあるし・・・。

    会議場でインド人が指輪を隠すシーンがありますけど、
    日本の蜂須賀家が紋付で行くのと同じっていう。
    製作国フィンランドもハカリスティがあるので、そういうネタですね。

    劇中でヘリウム3を石油の代わりに争ってますけど、
    近未来で核融合が普通に使われるようになったって設定でしょうか。
    押井守のケルベロスサーガとか『ヘルボーイ』のクロエネンとか
    ナチ好き(?)にはお薦めの映画。

    とりあえずデッケネの
    ナッチパンクス!ナッチパンクス!ナッチパンクス!
    ファーックオーフ!!
    でも聴きますか・・・
    http://youtu.be/PzHLPnGuVSQ

  • 最高のB級映画の一本。

    なんといっても、ヒロインがいい。

    登場当初はあんなに野暮ったかったのに、中盤で「変身」してからは、驚きのチャーミングさ加減。

    吹き替えの、高木渉、朴璐美姐さんもいい。

    いろいろと一切合切気にせずにネタバレするけど、ストーリーは単純そのもの。

    WWIIの時に月面に逃れていたナチスの残党が、地球(というかほぼアメリカ)に攻めてくる宇宙戦争。

    iPodの技術に驚くナチスとか。

    序盤以外ドイツ語しゃべらないナチスとか。

    まったく意味不明な「黒人が白人になっちまった!」とか

    アメリカ大統領選挙を絡めるというよりも皮肉るとか。

    ラスボスがまさかのヒールでやられるとか。

    世界各国との喧嘩のBGMがアメリカ国家とか。

    ツッコミどころ満載で、ゲラゲラ笑いながら見ることができる。

    そのくせ、「大統領。そろそろ反撃しますか」とか、無駄にカッコイイし!

    こんなに素晴らしい娯楽超大作。

    僕の中での最強B級映画ラインナップに、殿堂入りです。

    もう、たまらん。

  • どうみてもサラ・ペイ○ンなアメリカ大統領の
    「アメリカなんてナチスと戦った時くらいしかまともに勝ったことないじゃない!」という自虐ネタ。
    北朝鮮の起源ネタ。
    iPodで起動する宇宙船。
    黒人がドイツの科学力は世界一ィィィィな技術力で白人化する。
    総統閣下シリーズのあのシーンのパロディ…
    分かる人にはニヤりとくる名場面の数々。
    続編は火星のボリシェヴィキが地球を攻めてくるのか?!

  • これは面白い。冒頭から奇想天外なコメディタッチで、ずいぶんとお金のかかったお馬鹿映画だなぁと思って見ていたけれど、映像技術やシナリオなどのレベルは高く、見終わってみれば、非常にメッセージ性の強い作品であった。アメリカの身勝手さや、どうしても争いを止められない人類の愚かさなどをナンセンスで笑い飛ばす痛快さが心地よかった。チャップリンの独裁者のワンシーンを切り取ってヒトラーを崇める短編映画として教育する教室シーンからの、地球へきて本編を見て呆然とするシーンが面白かった。各国の宇宙船が入り乱れる戦闘シーン?はまるで狂乱のサイレントダンスシーンのようで素敵だった。
    いろいろと問題になりそうな表現も多いので、僕のように無邪気に楽しめない人もいるかもしれないけれど、これは本気で馬鹿をやっている、かなり面白い作品だと思います。

  • うーん、なんとなく続編のほうがおもしろかったかなあ アマゾンレビュー見るとみんなこっちのほうが数段おもしろいとしてたのでちょっと期待はずれかも

  • おもしろいのに詰めが甘い

  • あんまり面白くなかったけど、ネタがネタなだけに、そういう方向に期待したのが良くなかったのであって、評価が辛いと自分でも思う。

    アメリカの宇宙飛行士の黒人だけど、あれはユダヤ人であるべきだったと思う。月面ナチスがヘルメットを剥ぎ取ったら、かぎ鼻のおっさんがでてくる・・・ ぐらいにはしてほしかった。いやたぶんそういう映画じゃなくて、ユリア・ディーツェの胸元を見て喜ぶ映画なのだろう。

  • コメディという割には大して笑えない。でも、よくできてた。

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