- Amazon.co.jp ・電子書籍 (212ページ)
感想・レビュー・書評
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「オノナツメの漫画は【大きい人】タイプの絵の作品が好き、【小さい人】のはぴんとこない」と先日自分の中ではっきり言語化したとたん、「そんなこと言ったら半分しか楽しめないってことじゃん!」と自分の中で反論が巻き起こった。
それなら改めて【小さい人】ものを開拓しようじゃないかと、ブックレビューなど渡り歩いて物色し、選んだのが『Danza』。6つのエピソードが収められた短編集。
読んでみたら、個々の好き度は凸凹あったけど総じて「好き」だった。なんだ、いけるやないの【小さい人】。これは嬉しい。楽しみが広がった。【小さい】ことで、クサくなりすぎない効果がある気がする。
以下ネタバレありえる備忘録。
■長靴
イタリア。両親が離婚していまは一緒に暮らしていない父親に会いに行く息子の話。重いかな…と思ったらほっこりポジティブ。この甘さが好きだ。そして絵が、ブドウ畑の陽光が見える。
■湖の記憶
未来から息子がやってくる。え、星新一?こういうのもあり?
■箱庭
日本。娘の結婚したドイツ系アメリカ人の夫をどう受け入れたらいいかわからない父。いや、でもオトーサンは可愛い、あんなお願いができる人ならなんの問題もないと思う。
■ジェラテリーアとカラビニエーリ
カラビニエーリとはイタリアの国家憲兵のことだそうだ。なんてことない系。
■煙
互いに拗らせあって折り合いの悪い兄弟が、偶然命の危険に晒されて、多少胸襟を開き合うが。
■パートナー
ニューヨーク市警察の刑事課のルーキーとベテランのパートナーが色々あって絆を深める話。これの続編にあたるのが別作品『COPPERS』ということだ。読むっきゃない。詳細をみるコメント0件をすべて表示