この社会で戦う君に「知の世界地図」をあげよう 池上彰教授の東工大講義 [Kindle]
- 文藝春秋 (2012年11月15日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (255ページ)
感想・レビュー・書評
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「学び続ける力」で東工大での授業の概要をしり、興味を持ったので、本書を手にとってみました。
内容は、今まで詠んだ内容と共通する部分が多いのですが、「学生への一般教養の授業」という視点での工夫がいろいろ見られました。
組織の健全性という観点からの授業が印象的でした。
・中国共産党
・北朝鮮政権
・オウム真理教
・メディア
・有機ELを事業家しきれなかった日本企業とサムスンに転職したエンジニア
社会に出て初めて経験するのは「組織」です。「組織」は中からは、全体の概要や問題点が見えにくい。
それを学生の時に、授業の討議として経験する事は、意味深い事だと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この元になる講座が行われた2012年の気になる世界状況を読み解くための基礎知識を分かりやすく解説。現代史を遡って勉強したほうがいいのかも、と思わせられた。
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「今後、何かの行動をとるとき、あなたは、別の何かの可能性を犠牲にし、機会費用を払っているのです。」
池上さんが東工大で行った講義をまとめたもの。
トピックが多岐にわたり、時事的な話が多く興味を引かれる。
預かり証を、別の支払いに利用する事ができる。これが紙幣の始まり。紙幣は硬貨よりも上位。現代で言うと、小切手が預かり証と似たような働きをしているのか。
限られたリスクで大もうけ、株。国債や債券は限られたリスクで限られたもうけ。リスクは、もともとイタリア語で”勇気をもって行う”。
CMと放送時間の関係。CM枠を増やしたのは、とても偉大だと思う。しかし、視聴者からするとどうだろうか。CMが適切な人に適切な情報を伝える事ができれば素晴らしいと思う。そうでなければ、無駄。
宇宙から見た日本は緑一面で美しい。 -
著者が東京工業大学で行った、社会で起きている様々な事象(といっても国際問題が中心であるが)について考えさせる講義を収録したものである。どうあるべきかを論じるというよりも、どういった視点でどのように考えるかに力点をおいていると感じた。
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池上さんが東工大で行った講義をもとに書かれた一冊。政治、憲法、経済、社会から国際情勢まで。過去の経緯と現在の状況をポイントよく押さえた講義はさすがの一言。
最後の章の、サムスンに転職した技術者をめぐる学生とのディスカッションも、池上さんのアドミニストレータとしての能力の高さを感じさせる内容でした。 -
対象読者じゃなかったし失敗
内容自体はまあいいとは思う 社会科学分野がとりあえずざっとまとめられてる
とはいえこれを知らなくて許されるのは学生のうち 後数年かと -
各内容を分かりやすく、基礎から教えている本。
はじめに 「学際的教養」のススメ
1 実は原爆を開発していた日本
2 世界地図から見える領土の本音
3 日本国憲法は改正すべきか
4 紙切れを「お金」に変える力とは
5 悪い会社、優れた経営者の見分け方
6 経済学は人を幸せにできるか
7 リーマン・ショックとは何だったのか?
8 君は年金に入るべきか
9 視聴者が変える21世紀のテレビ
10 オウム真理教に理系大学生がはまったわけ
11 「アラブの春」は本当に来たのか?
12 大統領選でわかる合衆国の成り立ち
13 なぜ「反日」運動が起きるのか
14 ”金王朝”独裁三代目はどこへ行く
15 君が日本の技術者ならサムスンに移籍しますか?