- Amazon.co.jp ・電子書籍 (391ページ)
感想・レビュー・書評
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出たくない一冊。
外部との連絡さえもとれない城での軟禁状態。
そして銃声響き渡る次なる事件。
協会は何か重大な事情を抱えているのか、もどかしさがつのるけれどじっくり味わいたい時間。
時折挟まれるマリアパートは心情描写に詩的さも感じられる美しさ。
不思議なマチが出てくる話、UFO談義、どれも飽きない面白さで物語の城から出たくない気持ちに。
そんな時間が流れる傍らでやっぱり江神さんは全てを…。
犯人は今ここにいます。
走る緊張感、速る知りたい感。
鮮やかな名推理に大満足。
EMCメンバー、改めて良いな。時を止めたいぐらい好き。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
推理研のメンバーが、姿を消した江神部長の後を追ってとある新興宗教の城に潜り込む。
閉ざされた城で起こる殺人事件。
果たして犯人は?
アリスとマリアの関係はどうなる!
まだ見ぬ長編に期待が高まる。 -
2014/05/29
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シリーズ最長編となる第4作。前編の感想でも述べたけど、切れ味が前3作に比べて今ひとつ。まず、密室トリックが平凡。というよりも、そもそもそれでは密室と呼べないでしょう、といったオチ。それからクローズドサークル。前3作は物理的に不可能という設定(孤島や橋が落ちた、など)だったけれど、この作品では単に電話への接続を邪魔されている、あるいはバスで道路を封鎖されているだけ。これは物足りない。しかも最後にわかる代表が姿を見せなかった理由も「それだけですか?」といった印象を拭えない。それを理由にクローズドサークルを作らざるを得なかったというのは、そもそも無理がありすぎだ。
最後の長編となる第5作では、以前の冴えを見せてくれることを期待している。