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- / ISBN・EAN: 4988142932723
感想・レビュー・書評
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IN TIME
2011年 アメリカ 109分
監督:アンドリュー・ニコル
出演:ジャスティン・ティンバーレイク/アマンダ・セイフライド/キリアン・マーフィー/アレックス・ペティファー/マット・ボマー
http://www.foxmovies.jp/time/
遺伝子操作で寿命がコントロールできるようになった近未来。金銭ではなく「時間」が通貨となった世界。人々は全員25歳で外見の時間を止め、そこから余命は1年分、それ以上生きたければ働いて、文字通り「時間」を「稼ぐ」しかない。残り時間は腕にデジタルで表示されている。貧富の差は広がり、スラムでは余命数時間のその日暮らしの人々ばかり、富裕層は専用エリアで、何百年何千年という時間を貯蓄して不老不死。
スラムで生まれ育ったウィル(ジャスティン・ティンバーレイク)は、母(オリヴィア・ワイルド)と二人暮らし。その日暮らしの貧しい生活だが、親切でお人よしのウィルは、少ない持ち時間を人に分けてあげる優しさを持つ。ある日、スラムのバーに、100年以上の余命を持つヘンリー(マット・ボマー)という富裕層の男が紛れ込んでくる。スラムのギャング・フォーティス(アレックス・ペティファー)は彼から時間を奪おうとするが、親切なウィルはヘンリーを庇い、フォーティスから逃がしてやる。しかしヘンリーは、すでに100歳を超えており実は死にたがっていた。彼は眠っているウィルにこっそり自分の残り時間を与えて自殺してしまう。
急に裕福になったウィルは、その時間を使って富裕層エリアに向かい、大金持ちの銀行家ワイス(ヴィンセント・カーシーザー)の娘シルヴィア(アマンダ・セイフライド)と偶然知り合い、惹かれる。その頃、時間監視局のタイムキーパー、レイモンド(キリアン・マーフィー)が、ヘンリーの自死を怪しみウィルを追跡していた…。
奇抜な設定のディストピアSF。お金の代わりに時間でさまざまなものを売り買いする世界設定がとても面白い。どういう技術でそんなことが可能になるのかなんて野暮なことは言ってはいけません。とにかく人間はみんな外見年齢は25歳。祖母も母も娘もみんな外見は同い年。そして腕にデジタルで残り時間が表示されており、それをピッと読みこめば、コーヒー代:3分、スマホ決済みたいなことができる仕組み。お互いに腕を組んで、時間を分け合ったりもできる。そして残り時間が0になってしまうと、その場で即死。
スラムではみなその日暮らしで、ウィルは1日工場で働き、帰り際にタイムカードよろしく腕をピッとやるとその日の報酬(時間)がもらえる。間に合わなかった死人が工場内でもゴロゴロ転がるような日々。一部の富裕層が自分たちが不老不死でいるために人口をセーブしており、貧困層は搾取され続け、急に物価があがったり(前日まで1時間だったバス代が急に2時間になったり)することで、そこから抜け出せないようコントロールされている。ディストピアならずとも、現在わたしたちが生きている世界もまあ似たようなものだ。
ボディガードつきの生活に倦んでいたお嬢様のシルヴィアは、ワイルドで自由なウィルに魅力を感じるが、タイムキーパーに追われたウィルは咄嗟にシルヴィアを人質にとり逃走、一緒に逃げるうちにスリリングで刺激的な毎日を楽しむようになるシルヴィア。このへんはお嬢様と庶民の恋愛ものの型どおりながらラブストーリーとして可愛らしい。
しかし逃げているうちにウィルとシルヴィアは、社会の仕組みそのものに疑問を抱き始める。シルヴィアの父が身代金要求に応じなかったことが転機となり、二人は彼の銀行を襲うことを計画、盗み出した「時間」を貧しい人びとに分け与える。ここからは、義賊鼠小僧+ボニー&クライドみたいな展開。ふたりは銀行を襲ってはスラムの人々に時間をばらまく。だがタイムキーパーのみならず、ギャングのフォーティスも執拗にウィルを付け狙っており…。
二人が近未来のボニー&クライド化する後半の展開は意外だったけど、それはそれで面白かった。大金持ちなのにシルヴィアの身代金を払わない父親の理念(貧民にお金を流しては社会が破たんする)的なものとか、うまくいえないけど、社会風刺としても強烈。タイムキーパー・レイモンドは銭型のとっつぁんよろしくウィルをどこまでも追いかけてくるが、彼の冷徹さも筋が通っていて敵ながら憎めない。シルヴィア父のように権力にしがみつき永遠に生きたがる人間もいるが、ヘンリーのように人生に飽いて自殺したがるものも出る。不老不死は果たして本当に幸福なのか問題。
最終的に、ウィル&シルヴィアのしたことが、世界を変えられるのかまではわからない。ディストピアものの定番であるところの、ヒーローである主人公がその制度やシステムを破壊する、みたいな終わり方はしないし、強盗&逃走劇は意外とアナログで近未来感がなくなってくるので物足りないむきもあるかもしれない。でも個人的にはとても楽しめた。監督アンドリュー・ニコルは『ガタカ』が大好きだし、最近見た『ドローン・オブ・ウォー』もとても良かったので、自分の好みに合うのかも。 -
ありきたりなテーマだったが、意外と面白かった。
最後は、スカッと爽快系。
アマンダに一目惚れ。 -
アマンダ・セイフライド
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すべての人間の成長は25才で止まり、それ以降は時間を買ったり人から奪ったりして生きようとする。お金持ちは沢山時間を持っていて、貧困層はカツカツの時間で暮らす。
「時間=お金」っていう設定が面白い!
みんな見た目が25才ってのもなかなか壮観です。
時間の駆け引きがかなりハラハラします。
本当にこういう世の中だったらすごく嫌だけど。映画でよかった、と心底思った…。 -
時間が通貨になるっていう設定が面白かった。
あと女優さんたちみんな綺麗。
内容は近未来のことを言っているようだけど実際は現代の資本主義を表してる気もする。
世界のお金持ち10%の資産と残り90%の資産が一緒とか、先進国で余っている食料を発展途上国にあげれば世界から餓死者が無くなるとか。
ストーリー
科学の進化により老化を克服した近未来、そこでは"時間"が"通貨"となり世界を支配していた。人間の成長は25歳で止まり、余命(時間)は労働により稼がなければならなかった。そして街は"タイムゾーン"という境界線により、貧困層が住む〈スラム・ゾーン〉と〈富裕ゾーン〉に明確に分けられ、その行き来は禁止されていた。ある日、ある男から100年の時間をもらったことで殺人容疑をかけられた貧困層の青年ウィルは、スラムゾーンに別れを告げ、富裕ゾーンに逃げ込む。そこで彼は、贅沢な生活に永遠の命を無駄に費やす人々の中にいた大富豪の娘シルビアと出会い恋に落ちるのだが、間もなく時間監視局員レオンに追い詰められてしまう。窮地のウィルはシルビアを人質に取り、自由を求めて逃避行を続けるのだが、二人の余命は残りわずかとなっていた……。果たして二人の運命は? 彼らを待ち受ける衝撃の結末とは!?