Xの悲劇 (ハヤカワ・ミステリ文庫) [Kindle]

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  • エラリイ・クイーンの推理小説。主人公のキャラクターが特徴的。当時のニューヨークの景色を想像しながら面白く読めた。登場人物が多く、それぞれに殺人の動機がありそうなので犯人探しが難しかったが、最後に納得。

  • 混み合うNY市電内で起きた、株式仲買人毒殺事件。車内に居合わせた被害者の共同経営者に容疑がかかるが、決定的な証拠は見つからず捜査は難航。そこで地方検事のブルーノとサム警視は、かつて新聞記事からの情報だけで犯人を当てたことのある元シェイクスピア俳優ドルリイ・レーンを訪ねる。二人の話を聞き終えるなり、レーンは「真犯人Xの目星はついている」と言い放つが……。〈ドルリイ・レーン〉シリーズ第1作。


    クイーンを読むのは初めてだが面白かった。初めはハムレット荘と老いた素人探偵という舞台立ての割にサムの語りパートが警察小説っぽいので意外な感じだったが、第二の事件発生後からレーンおじいちゃんがイキイキしだして変な話になっていく。サムに変装して1日過ごし、誤認逮捕をスルーしてからの法廷劇、ドウィット保釈後の演説ではリチャード3世を演じ、極めつけは死んだ被害者に変装しての逮捕劇。このおじいちゃんノリノリすぎる。クリスティもそうだけど、この時代のミステリーは特殊メイクと役者の技量に夢を見すぎでほっこりしてしまう。
    ミステリーとしては評判通り堅実な印象。最初の毒殺方法は変わってて、しかも真犯人を炙りだすヒントにもなっているからよくできている。犯人が二重生活を送ってるという真相も、まぁレーンおじいちゃんの変装が見破られない世界なんだからイケるんでしょという感じで、いい意味で興醒めしない程度にリアリティラインを下げるのが上手い。でも個人的にはミステリー要素よりも、その合間に"腰布一枚で熊の毛皮に横たわり日向ぼっこするレーンの年齢に似合わず引き締まった肉体に感嘆するサム警視"みたいな場面を挟み込んでくるトンチキさが楽しかったです。

  • ドルリー・レーンさん、最初の殺人が起きたときに犯人の目星がついていた。
    些細なことも見逃さない。でも、確証を得るまでは沈黙を守る。
    じらすねぇ。
    シェイクスピアの素養があると、もっと面白いのかも。

  • 数十年ぶりの再読。
    内容はほとんど覚えていないので、初読のように読めた。
    やっぱりクイーンは面白い。
    以降レーン4部作を読んでみよう。
    (Z、最後の事件は初読)

  • エラリィクイーンて一冊も読んだことなかったから手に取ったらバーナビーロス名義で発表されたものだった
    いわゆるミステリで探偵の謎解きは全ての事件が起こった後で。真相解明よりも次の事件防止のための策を取ればいいのに、なんて野暮ながら思ってしまう。

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