文藝 2023年春季号

制作 : 文藝編集部 
  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・雑誌 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 4910078210231

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】ハシエリがいてビビる

    【書誌情報】
    文藝 2023年春季号
    雑誌 A5 ● 520ページ
    発売日:2023.01.07
    定価1,485円(本体1,350円)
    https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309980522/

    【内容】
    特集:瀬戸夏子+水上文責任編集「批評」/新連載:古川日出男「京都という劇場で、パンデミックというオペラを観る」/創刊90周年記念企画:阿部和重が語る「J文学とは何だったのか」

    ◎新連載
    古川日出男 「京都という劇場で、パンデミックというオペラを観る」
    「桁外れの物語力を持ったはずの京都が、ふいに敗れた」――何に敗れたのか。それはパンデミックという「物語」に。観光都市・京都を舞台に日本史と人類史が交叉する。古川日出男のシン・ノンフィクション、開幕。

    ◎創作
    金原ひとみ「世界に散りゆく無法者ども」
    親の離婚、束縛する彼氏をもつ友達、自分の将来。様々な問題を前に、いつまでもただ「ゲラゲラ笑っていたい」高校一年生の玲奈は、親に内緒で部活を辞めていたことがバレて……。「玲奈」シリーズがついに完結。

    千早茜「虎」(前篇)
    幼い頃、親の転勤によって海外のとある国で暮らしていたまどかは、番犬用の仔犬としてローデシアン・リッジバックの「虎」と出会った。大人になって思う、あれがこの人生で持ちえた唯一の「愛」だったと――。種を超えた心の繫がりを描く、千早茜の新境地!

    山内マリコ「あなたを研究したい」
    ある大学のジェンダー学のゼミ。意識の高い学生たちを横目に、杏奈はいまいち授業についていけない。そんなとき、二年前の夜にかかってきた不思議な電話を思い出して――。

    町屋良平「私の批評」
    会社を辞めて「専業」作家になった私は、母とのふたり暮らしに耐えられなくなり家を出た――。どんなものにも愛着をもてない私は、母に似ている? そして永遠の十一歳詩人と父の亡霊が私にもたらしたものとは?



    ◎特集 瀬戸夏子+水上文 責任編集「批評」

    はじめに 瀬戸夏子

    水上文「シェイクスピアの妹など生まれはしない」
    斎藤真理子「翻訳に悩む〈倫理〉という言葉 韓国文芸批評が示すもの」
    中尾太一「批評 この致命なるもの」
    小松原織香「〈文学が生まれる場〉にいた話。 同人作家と「サークル村」の女たちを繫ぐ試み」
    榎本空「Love in a Minor Key」
    杉田俊介「批評と男性性 男性解放批評のために」
    児玉美月「クィア映画批評と〈わたし〉を巡るごく個人的な断想」
    木澤佐登志「男たちの営みを巡る幾つかの雑多な引用」
    伊舎堂仁「おもしろいために」
    永井玲衣「見られずに見る」
    TVOD「村上春樹の語られ方 批評とサブカルチャー史」
    西森路代「批評が、私たちを一歩外へ連れ出すものだとしたら」
    瀬戸夏子「うつしかえされた悲劇 三島由紀夫『豊饒の海』について」

    【対談】
    瀬戸夏子×水上文「なぜ、いま「批評」特集なのか」
    高橋源一郎×町屋良平「批評・詩・小説」

    【インタビュー】
    斎藤美奈子「文学史の枠を再設定する 見過ごされてきた女性たちの文学」
    大塚英志「ロマン主義殺しと工学的な偽史」

    【ブックガイド】
    瀬戸夏子・水上文「これからの批評のための3冊」



    ◎創刊90周年記念連続企画1
    阿部和重が語る 「J文学とは何だったのか」
    聞き手:阿部晴政(元「文藝」編集長)


    ◎特別対談
    村田沙耶香×チョン・セラン
    「アジア文学という冒険がはじまる 日韓同時刊行アンソロジー『絶縁』を巡って」


    『あなたに安全な人』第32回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞記念対談
    木村紅美×ロバート キャンベル「コロナ禍が生んだ恋人の最終形」



    ◎連載
    皆川博子「風配図Windrose」 【最終回】
    桜庭一樹「波間のふたり」【最終回】
    島本理生+岩崎渉「トランス」【第5回】
    柳美里「JR常磐線夜ノ森駅」【第3回】
    いとうせいこう「東北モノローグ」【第6回】
    藤野可織「先輩狩り」【第6回】
    町田康「ギケイキ」【第39回】


    文芸的事象クロニクル 2022年9月〜11月 山本貴光



    文芸季評 たったひとり、私だけの部屋で 問いかけと文学 2022年10月~11月 水上文



    ◎書評
    山田詠美『私のことだま漂流記』【評】山下紘加
    遠野遥『浮遊』【評】葊田龍平
    島本理生『憐憫』【評】奥田亜希子
    新胡桃『何食わぬきみたちへ』【評】桜庭一樹
    加納愛子『これはちゃうか』【評】橋本絵莉子
    温又柔『永遠年軽』『祝宴』【評】千種創一
    堀千晶『ドゥルーズ 思考の生態学』【評】中西淳貴


    第60回文藝賞応募規定

  • 芥川賞候補作「想像ラジオ」読了。手ごわい。他の候補作に比べ、ぱっと見読みやすいが複雑、そして長い。途中で挫折しかけた。もう少し短かくてもよかったのでは。あまりに直接的に語りすぎているような。

  • いとうせいこう「想像ラジオ」を読了。ざっくばらんとした震災のものがたり。ライトな語り口。これでいいのか、いや、震災を題材にするからといって、重々しい書き方じゃないといけないと言っているのでは決してない。ただ、なんていうのだろうか。ちょっとひっかかる、なんかひっかかる。

    東日本大震災があって、どう向き合うかという問題があった。これについて文学作品も数多く発表された。特に話題となったのは、「神様2011」「恋する原発」「サンカーラ」など。そして、この「想像ラジオ」だ。

    いとうは震災後、twiterで同テーマのツイートを重ねてきた。(https://twitter.com/seikoitoDJ)。そのことはこの小説を読んでから知った。

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