模倣の殺意 (創元推理文庫) [Kindle]

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  • 東京創元社
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感想・レビュー・書評

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  • メモを取りながら読めば良かった。。。

    裏表紙の鮎川哲也の紹介文に、

    叙述トリック的なことが書いてあったので、

    かなり気をつけて読んだつもりなのですが…

    そもそも読みにくいのです。

    文章自体が堅くて古めかしいということもあります。

    純文学っぽいというか…

    女性がみんな「〜ですわ」って喋るとか。

    そもそも舞台が昭和48年だったので、

    生理休暇、親子電話などの小道具も古いし。

    そういう昭和感を感じるだけでも楽しめます。

    でも、肝心の謎解きは、

    頑張ってちゃんと読まないと、

    ラストの種明かしも「???」となってしまい、

    意味が分からないかも。

    そういった意味では、気楽な気持ちでは読めない、

    なかなか敷居の高い本だと思います。










    ーーーーーーここからネタバレーーーーーーーー











    特に、ラストの種明かし部分が、

    非常に読みにくい!!

    もう少し表記を工夫して欲しかった。

    坂井Aと坂井Bじゃ味気ないから、

    点つけるとか、「という男」で統一するとか…

    そこらへんを理解するのに精一杯で、

    純粋に驚けなかった気がする。

    でもこれは、

    私が軽いミステリばっかり読んでるからそう思うのであって、

    本来ミステリってこういう世界だったのかな…

    知的な遊戯というか。





    アリバイ崩しに使う飛行機の搭乗者名簿が簡単に手に入るとか(個人情報全般そうです)、

    自殺といえば青酸カリとか、

    アリバイに使われるのがデジタルじゃないカメラだとか、

    脳性麻痺の乳児が早期発見されないとか、

    電話に交換手がいるとか、

    その時代じゃないと使えないアリバイトリックだよなぁ…というところが随所にあり、

    興味深かったです。

    誰が誰を盗作したのか…という辺りは、

    時代関係なく面白かった。

    あとラスト、

    秋子が父の名誉のために坂井を殺そうと考えたけど、

    最終的には自分のために殺す…というところが、

    人間的で良かったかな。

  • どうも本格推理もののようで、うわべを面ーと読んでいるだけだと、なんのことかよくわからず面白くなかった。二人の登場人物がそれぞれ事件を追うのだが、謎解き編を読んで、同姓同名の人物で、1年前の出来事とか、構成としてどうなのとか思った。

  • 模倣する動機が生まれるほど愛していたのだろうか?
    という疑問はある。
    推理フェーズは都合良く進む感じがした。

  • まぁまぁ楽しく読めた。量もそれほど多くなくコンパクトに纏まっていると思う。
    割と古い作品のようで、目次やプロローグからタネを仄めかすギミックが改訂によって取り除かれているそうだ。
    時代が進むにつれて、この系統の作品のレベルが上がり、読者の目が肥えてきて安易なタネの仄めかしはネタバレに繋がってしまうようになったのだろう。
    本編よりも、この事実の方が印象に残った。

    ちなみに私は全く仕掛けが分からなかったしまんまと騙された。読了しても100%は理解できていない気がする。

  • 【オーディオブックで2巡目。】
    以前読んでいた雰囲気とはまた別のライトさがありました。古典トリック。

  • 時差と名前のトリックなかなかだなー。

  • もう少しヒントが欲しかったのですよ…

  • 「模倣の殺意」(中町 信)[Kindle版]を読んだ。結構楽しんで読みました。

  • 決して派手な展開があるわけではないのだが、さりとて退屈をすることもなく、そのあたりは絶妙のバランス。

    けれど、最近のミステリをあれこれと読んでいる自分からすると、やはりもうちょっと刺激が欲しいと、そう思ってしまう部分もなくはない。

    作品が悪いわけではない。むしろ、平均以上の出来だと思う。だけど、突然注目されて、ランキングをするすると駆け上るほどなのかと考えた時に、いや、それはちょっと違うと、そう思ってしまうのだ。

    ユーモアミステリなんて邪道だよ。がちがちの正統派本格ミステリこそが王道なのだ、という方にお薦め。

著者プロフィール

1935年群馬県生まれ。早稲田大学文学部卒業。 66年に「闇の顔」で第1回双葉推理賞候補になる。『新人賞殺人事件』(後に『模倣の殺意』に改題)で単行本デビュー。叙述トリックを得意とし、『空白の殺意』『三幕の殺意』『天啓の殺意』などの著作がある。2009年逝去。

「2022年 『死の湖畔 Murder by The Lake 三部作#2 告発(accusation) 十和田湖・夏の日の悲劇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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