バイバイ、ブラックバード(単行本版) [Kindle]

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著者 : 伊坂幸太郎
  • 双葉社 (2010年7月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (272ページ)

バイバイ、ブラックバード(単行本版)の感想・レビュー・書評

  • 面白かった。
    伊坂幸太郎さんの小説は、これまで
    「チルドレン」「砂漠」「重力ピエロ」「死神の精度」「グラスホッパー」「ゴールデンスランバー」「モダンタイムス」「マリアビートル」「陽気なギャングが地球を回す」「ラッシュライフ」「オー!ファーザー」「陽気なギャングの日常と襲撃」「ガソリン生活」「魔王」「残り全部バケーション」「夜の国のクーパー」「死神の浮力」と、計数えたら17作品読んでいます。多分。
    これが18作目。
    そうやって列挙して考えると、大雑把に言うと、僕が好きなのは、「グラスホッパー」「マリアビートル」の2作がいちばんなんですね。
    続いて、好きだなあ、と読後しみじみ思ったのが「ラッシュライフ」「砂漠」「ゴールデンスランバー」「ガソリン生活」「死神の浮力」「残り全部バケーション」といったあたり。
    まあ、好きだなあ、すごいなあ、と思ったのが「夜の国のクーパー」「死神の精度」「ギャング」2作品、「チルドレン」あたり。
    正直、めぐり合わせなのか、そんなに・・・でもなかったなあ、という印象なのが「重力ピエロ」「モダンタイムス」「魔王」「オー!ファーザー」というあたりですね。

    そんな中で、正直「バイバイブラックバード」、僕としては「グラスホッパー」「マリアビートル」に並ぶ感じですねえ。いやあ、面白かったです。

    そんなに長くもないし、ほぼ、イッキ読みに近い感じ。幸せでしたねえ。本読むのが趣味でよかったなあ、という感じです。

    ネタバレというほどでもなく内容を言うと、
    星野という30前後っぽい男性がいます。この人が、詳しく描かれませんが、何か人生が借金の末か、破滅転落したらしく。
    とある「組織」の手に落ちて、「あるバス」に乗せられて、どこに送られるのか、どこかに送られる運命になっています。
    その先は、よくわかんないけど「マグロ漁船に乗って一生働かされる」的な悲劇的で非人間的な、まあ漫画の「カイジ」のような状況な訳です。
    で、この男が、女性にモテる男なんですね。5人の女性と付き合ってました。五股ですね。
    その五人に、お別れが言いたい。心配かけたくはないから、ほんとの運命は言わない。一度会って別れ話がしたい。
    と、「組織」にお願いするんですね。
    「組織」を代表する、この星野の監視役というのが、繭美という女性。
    このキャラクターが、もう秀逸。180cm180kg。巨漢デブ&ブス。そして品がなく強く知性はなく図太い。
    で、その申し出が許されて、星野はこの繭美を連れて、というか監視されながら、五人の女と会う。繭美という女と結婚するからお別れだ、と言いに。

    という、お話なんですね。
    伊坂幸太郎さんですから、基本、世界はリアルな日本のとある都市(まあ仙台かな)なんですけど、お話は寓話的です。
    そして、僕も何かで読んだんですが、このお話は太宰治の未完の遺作「グッド・バイ」の設定を換骨奪胎しています。
    というか、オマージュっていうのか。「グッド・バイ」というスタンダード曲を、ジャズマン・伊坂さんが演奏するとこうなります、みたいな感じです。
    テイストも似ています。だからオマージュなんですが。見事。

    星野はどこか飄々としていて、人がよくて、優しいんですね。
    繭美はもう強烈です。悪意と敵意とコンプレックスと歪みと憎悪で生きているようなゴキブリのような生命体です(笑)。
    ところがナカナカの哲学者でもあり、その野獣のような反射的行動力で、迷惑もかければ結果的に人助けもしちゃう。
    この辺のキャラクターが、うーん、伊坂幸太郎さん、脱帽です。愛おしいです。

    ここから多少備忘録。ネタバレですが。5人の女性はそれぞれにユニークです。
    ①不倫が終わったばかりのOL風。
    ②バツイチ子持ちの銀行員。
    ③ぶっとん... 続きを読む

  • 「あのバス」に乗せられ、何処か?に連れて行かれることになった主人公が,、監視役の巨漢女性とともに、五股を掛けていた五人の彼女に別れを伝えるという、かなり変わったお話。
    登場する人物全員が相当個性的で、会話がテンポよく、ユーモアに溢れていて、まさに伊坂さん!という展開。特に五人の彼女それぞれとの会話が、非常に個性的で面白かったです。
    絶望的な状態なのに、なんとなく落ち着いていて、さらに絶望をも楽しむ?のんびりした内容でした。
    ただラストが意外でした。伊坂さんらしい素晴らしい伏線の回収を期待していたので…。

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