- Amazon.co.jp ・電子書籍 (318ページ)
感想・レビュー・書評
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音楽の科学的な解明。それをピアニストがなぜ速く指を動かせるのか、楽譜初見で直ぐに演奏できるのか、長時間の暗譜ができるのか、ピアノの多彩な音色での演奏、緩急速度による音楽性のある演奏とは、音楽鑑賞を多く経験することによる知能指数への影響など…。それらの観点を脳からの指、腕、肘、肩への指示の詳細な分析、指のタッチの違い、脱力のデータによる検証、AIによる無味乾燥な演奏との違い、音楽の語学学習との関係があること、など興味津々の説明が続く。いずれも脳の働きの偉大さを示しているようだ。今後、AIによる演奏などが出てくる中で、一流のピアニストでなければ出来ない演奏があることを思い知った感。
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ピアノの演奏技法×人体工学、ピアノにまつわるメカニズムにまつわる既往研究を豊富なイラストでわかりやすく紹介してくれている。章立ててはいるが厳密に体系づけられているわけではないので、あまり順番にとらわれすぎずピックアップして読むことも可能なので、総じて読み易い。他方、論を受けて、では具体的にどういった練習を積み重ねていけばよいのか、トレーニング方法やメソッドを書いているわけではないので、詳細を知りたければ引用されている文献を辿っていく必要もあり。
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ピアニストが演奏するときに「どう考えて、認識して演奏しているか?」が前半部分。
後半部分は、現代の向上した科学を駆使して、演奏の技術を掘り下げていく。
ちょっと遠ざかってたピアノをまた練習しようと思った。