ゴッド・ブレス・アメリカ [DVD]

監督 : ボブキャット・ゴールドスウェイト 
出演 : ジョエル・マーレイ  タラ・リン・バー  メリンダ・ペイジ・ハミルトン  マッケンジー・ブルック・スミス  リッチ・マクドナルド 
  • トランスフォーマー
3.36
  • (6)
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  • (25)
  • (7)
  • (2)
本棚登録 : 112
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4522178009693

感想・レビュー・書評

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  • 人生に疲れ自暴自棄となった中年男フランクは拳銃自殺寸前、テレビで流れていたリアリティ番組のワガママ・セレブ“クロエ”の言動に異常な苛立ちを覚え、死を思いとどまる。
    翌日、クロエの通う高校に向かったフランクは彼女を射殺。その現場を目撃した女子高生ロキシーはやがて彼と行動をともにする…。
    崩壊した家族と道徳そしてマスコミに毒されたアメリカを自暴自棄になったフランクとロキシーの目線からブラックユーモアで皮肉りまくり、フランクとロキシーが気に入らない奴らを殺しまくるゴアなバイオレンス、普通の中年男の暴発を描いた傑作です。

  • 先日iPhoneが故障してアップルストアに行った時。どこにでもいるような中年が、店員に向かって「おめー大学どこ出てんだよ!」などと声を荒らげていた。そういう輩を見ると、こういう人の存在はトータルとして社会にとってプラスになっているのだろうか。自然の世界なら淘汰されていただろうに、人類はこんなヤツの存在を許すまでヌルい社会システムが構築されてしまったのか。と、マンガアニメゲームのボスキャラみたいなことを考えてしまう。ゴネ得、マナー違反、モンスターカスタマー、ノイジーマイノリティ。現代司法では対処しきれない小さな悪に、信賞必罰で対応する方法はないものか。本作はそんなストレスフル社会に対する1つの事例。『どうせ死ぬならその前に、社会のゴミをぶっ殺せ!』
    規制論者には不謹慎だの模倣犯が出るだの言われるんだろうが、ムカデ人間みたいなのが間接的なストレス消化だとすれば、これはだいぶ直接的なストレス消化作品。提示されるテーマを深く考えるというよりは、こんな結末もあるだろうとなんとなく肩の荷が下りる気がする映画。
    救急車が横断歩道に差し掛かってるのに小走りで渡りきろうとするヤツに、保証期間が切れた瞬間に家電が壊れる程度の不幸が訪れることを願いながら、今日も楽しく生きよう。

  • 例えばタランティーノ作品のような爽快感はない。主人公はキレてるけれどいかにもなアウトローではなく、妙なリアリティを持っている。なのでムカついたヤツをバンバン殺していても(一応、主人公の中では殺していい基準があるようだけれどその差は微妙)作り物と割り切ってヒーロー視することができない。かといって彼らの腹立ちと同じものを自分が持っていないわけでもなく、全く共感できない訳じゃない。
    映画のラスト、テレビ番組で笑われている知的障害者の言葉で気付く。結局モラルとか社会に対する怒りとか思いやりとかも自分自身が正しいと思っているだけで、他人がどう思ってるかなんて考えてないよなあと。誰かのためじゃなく、自分が気持ちいいからしている偽善だと気付けば裏切られたと怒る必要はないし、テレビだってそういうのが好きな人もいると割り切れば自分が観なければすむだけだ。この映画に爽快感がないのは「俺がムカついたから、殺したいから殺す」という吹っ切れたところがないからだ。それでいえば最後のシーンでようやく爽快感が出たといえる。パッケージはバカ映画のふりをして、実はけっこう考えさせる問題作だ(人がいっぱい死ぬから問題作なんて単純なことじゃないのだ)

  • 隣の夫婦がうるさい、赤ん坊が泣きやまない、
    TVではリアリティショーと称して
    セレブ高校生の我儘ライフを垂れ流したり
    女同士の喧嘩でタンポン投げつけたり
    知恵おくれに歌を歌わせて笑いものにしたり
    といった低俗番組ばかり。

    別れた妻との娘も我儘に育ち、TVのセレブ女子高生と
    同じようにダダをこねまくる。

    出社しようとしたら、いつものように隣人の
    駐車マナーが悪くて車が出せない。
    会社に行けば、アホな同僚が
    「昨日のTV見た~?すげーよなあの知恵おくれ」。
    ついに、頭にきて同僚をめっさ説教です。
    これが長いしウザイ。

    わかんなくもないけどさー、
    いい加減現実と折り合い付けようぜ、ガキじゃねんだから。

    とか思って見てたら社長室に呼ばれ首。
    自分ではいい仲だと思ってた事務員が
    「付きまとわれて困ってる」的に会社に訴えたらしい。

    おまけに病院行ったら脳に腫瘍があって残りの命もあとわずか。
    自殺しようと試みるが、その前に
    自分の娘そっくりなセレブ高校生を殺害してからにしようかなと。

    バタバタした物の、殺害に成功。
    それを見ていた女子高生に「すげー、クールじゃん、次誰行く?」と
    まとわりつかれ、殺しの旅に出るのでした。

    しょーもないおっさん+少女ということで
    「スーパー!」
    を彷彿とさせますが、こちらはアメコミ風ヒーロー化はせず。
    殺しに至るまでの「正義」も、ごく小さなきっかけだけでGOです。

    ・映画館で携帯でしゃべってた
    ・駐車マナーが悪かった
    ・同性愛や人種差別のデモを行った
    ・TVで口汚くゲストを罵った

    とかいう連中をあっさり殺していきます。
    途中、警官とか元妻の彼とか、殺してもおかしくないような奴も
    出てくるんですが、本人に落ち度が無ければ殺さないのは、まぁよかったかな。

    主演はジョエル・マーレイ。ビル・マーレイの弟さんです。
    相棒となる少女はまだ無名みたいだけど(タラ・ライン・バー)、
    なかなか可愛らしくて、少女のうちにもう一本くらい出てほしいな、と。

    まぁ、低俗に毒されてるアメリカ批判みたいな映画でしたが
    日本だったらひな壇芸人とかAKBとか、
    新大久保で怒鳴り合ってる連中(どっち側も)とか、
    千葉や新潟から沖縄までやってきて米軍に反対してるプロ市民とか、
    そういうのをかたっぱしから打ち殺す映画、みたいなもんすかね。

    誰かつくらねーかな、……って、無理だよそんなん!ww

    俺自身、低俗に毒されてる日本人だしなー。
    ひな壇芸人は殺さないどいてあげて、とか思うしw

  • このおじさん、なんかいい!

    全体を通してのけだるさが好きです。

  • いろいろぶっとんだことしてくれるけど、同じ中年男の自警団ものなら『スーパー!』のほうが面白い。というのも、爆発的な面白さがなく、ただただ主人公の傲慢さに全ての原因があるとしか思えない。少なからず『スーパー!』の主人公は陰キャだがドラッグにはまった彼女のために!という、応援したくなる要因がある。最近、さえない男の自警団ネタが使い回されているのもあって、あまりはまらなかった。

  • これはハッピーエンドなのかな?バッドエンドなのかな?
    よく分からないけど、何だかすごくスカッとした。

    フランクが旅を続けるうちにサラリーマン時代よりもどんどんしっかりした顔つきになっていくのが、映画を見ている側として何か嬉しかったです。ロキシーもすごく可愛い。
    ただの殺人狂映画じゃなく、ちゃんとした人間ドラマに仕上がってて、けっこう好きです。

  • キックアスよりブラックで過激。
    リストラやら不治の病やらで自殺寸前のおっさんと、平凡で退屈な日常に嫌気がさしていた女子高生がひょんな事で意気投合し、世の中のむかつく奴ら(リア充、糞セレブ女子高生、映画館で上映中にしゃべってるやつ、列に割り込むやつ、とにかくむかつく社会のゴミを片っ端から痛快に殺していく。
    コンセプトは面白いし、それなりの爽快感もあるのだが、キックアスほどの痛烈爽快感がないのは、その脚本が原因か。
    でも面白いです。

  • 気持ちいいくらいに人が死ぬ映画。理屈抜きに楽しい。
    最近は銃で撃たれても血が出ない映画が多いが、ちゃんと
    血が出るのを伝えるのも、映画の役割だと思う。

  • That's one of the problems of your generation. You can't enjoy anything unless it was recorded. You were there. You lived it. Isn't that enough of an experience? I mean, next time you want to remember something, instead of taking out your cell phone, why don't you take a picture of it with your brain camera? I mean, when I was your age, nobody tweeted, yet we managed to have experiences. You know, a phone was attached to a wall back at the house. It didn't have a camera.

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