黒部の太陽 [通常版] [DVD]

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監督 : 熊井啓 
出演 : 三船敏郎  石原裕次郎 
  • ポニーキャニオン (2013年3月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988013326460

黒部の太陽 [通常版] [DVD]の感想・レビュー・書評

  • 最近観た映画の備忘録です。

    「黒部の太陽」。1968年日本映画。カラー、196分。
    石原裕次郎、三船敏郎が制作・主演。監督は熊井啓。
    上映時間の長い映画はそれだけであまり好きではないです。
    でも、この映画は好きでした。
    存在自体に脱帽の映画です。
    娯楽、という意味でも十分面白いです。少なくとも、男子部としては。

    実話に基づく映画です。1956-1963の、黒部ダムの工事のお話です。
    つまり、建設会社さんたちが一生懸命ダムを作る。
    今でも、黒部ダムはあります(当たり前ですが)。
    富山県です。山の中にあります(当たり前ですが)。
    関西の電力は、この黒部ダムの水力発電のおかげです、と言われています。
    (最近は原発なのかな・・・)。

    この映画を楽しむ前提として、封切りの1968年当時、日本人のほとんどにとって常識だったことがあります。
    それは、「黒部ダムを作るのは大変だった」ということですね。
    詳しくは僕も知りませんが、難工事。人がいっぱい死にました。
    だから、いっぱい新聞記事になったりしていた訳です。
    「黒部ダムを作るのは大変だった」ということと。
    「いやあ、できて良かったね。これで日本(関西)の経済が成長するね」ということ。
    それを踏まえて観ないと、ちょっと空気感がつかみづらいんですね。

    #############

    1945年、昭和二十年に、太平洋戦争/日中戦争/第二次世界大戦が終わっています。
    この直後の日本は、昭和初期の日本よりよっぽど貧しかったそうです。
    その状態から、アメリカさんの都合で、

    「朝鮮戦争もあるし、ソ連と中国という2大、共産/社会主義国が目の前にある。
     日本は、"多少貧しくても理想主義の平和国家” にしようかな、と思ってたけど。
     やっぱりやめた。
     共産主義が東アジアを制圧しないよう、アメリカの子分として踏ん張り給え。
     国民が貧しいと共産主義に走る。支援するから工業起こして、多少金持ちになれ。
     そのためには、強い政府が必要。
     そのためには、アメリカの言いなりになるなら、戦犯も財閥も復活していいや」

    ということになったんですね。これが1946-1950くらいに断続的に起こるわけです。
    これが戦後の「逆コース政策」と一部で呼ばれることですね。
    当然ながら、それまでやってたことをいきなり180度転換です。
    労働組合ってものをどこまで自由に活動させるのかとか。
    そういうところでいきなり弾圧が始まるわけです。
    そのあたり、松本清張さんなど、異常な執念と情熱で暴いております。
    「日本の黒い霧」とか、一章だけでもいいので、是非読んでくださいね。
    自民党的な世間で言いますと、ゼッタイに学校の歴史の授業で教えないトコロであります。隠すところっていうのは、いちばん大事なトコロと決まっております。ヒトのカラダと同じですね(笑)。

    閑話休題。
    と、言う訳で、1955年から、55年体制。自民党安定政権。
    1959年、美智子さんご結婚。怒涛の勢いでテレビが普及します。
    1960年、安保闘争。で、岸信介さん辞職、継いだのが池田内閣「所得倍増論」ですね。
    1964年、東京オリンピック。
    四大公害病と呼ばれるものは1950年代後半からありましたが、
    世論と民意が昂ぶり、シラを切る企業と行政にようやく訴訟に踏み切ったのは、
    水俣病が1960年代終盤でした。

    何が言いたいかっていうと。
    戦後の日本は、そういう経緯で、おっとっと、という間に経済成長。
    復興したんですね。
    なので、急激に大量の電力が必要になりました。
    関西は電気が足りず、停電がしょっちゅうだったそうです。
    という訳で、黒部ダム。水力発電。
    戦前から水力... 続きを読む

  • 1968年公開.石原プロ,三船プロの共同制作映画.
    黒部ダムの建設のために大町〜黒部間のトンネル工事の話である.高度成長期まっただなかの企業戦士たちが主人公.みなさん仕事にかける意気込みが半端ではない.

    昔の映画ならではの大掛かりな撮影による出水事故のシーンは大迫力.

    このとき,三船敏郎48才,娘婿役の石原裕次郎は34才.二人ともやはりスターだね.今の48才でこんな貫禄のある人いるかな.

    全体としてはやはりちょっと長すぎる気はする.

  • 石原裕次郎をはじめて良いと思った。
    終わりがまるっきり風立ちぬだった。これだったのか。

  • 黒部第四ダム建設のためのトンネルを通すために奮闘する男たちの物語。
    主人公らはもちろん、関電の社長さんとか、土木作業員たちとかも、男としてかっこいいっていうのはこういうことなんだろうなー。
    社長(だっけ?)が特に良かった。トンネルを通すためには資金を惜しまず、頭も下げて、現場視察で作業員にきつくあたられてもねぎらいの言葉とともに去るという、人間の大きさが感じられるキャラクターだった。
    トンネル貫通式と同時に娘の訃報が届くとか、泣かせるための筋立てができすぎてるのが、出来すぎてて逆に興醒めだったけど。
    自分はこれに出てくる人たちはかっこいいと思ったけど、こういう男っていまどき流行らないんだろうなぁ。

  • 男気満載の硬派な作品。
    リアルな映像の迫力は凄まじい。

    3時間15分…流石に尺が長いと感じるけれど、
    破砕帯との終わりの見えない戦いのジリジリ感が伝わってくる。

    昨今、新国立競技場の建設費が2500億円だ!といって大騒ぎになったけれど、このダムのプロジェクトは、今やろうとしたらいくらになるのだろうか。

    三船敏郎のカッコよさにシビれる。
    着物姿が似合うと思っていたけど、洋服の着こなしも素晴らしい。

    トンネル工事を再現したセットの中での撮影中、
    石原裕次郎が大怪我をする事故があったらしい。

    必死に逃げる様子を捉えた映像は、
    映画というよりはドキュメンタリーに近い。

  • 男の仕事への熱意、親子間の確執、本部と現場の対立、添え物程度に出てくる女性、くらいでいいのでは…。長すぎるために的が絞りきれておらず、どこを見せたいのか分からない。疲れます。

  • 1968年公開
    監督 : 熊井啓
    ==
    黒部ダム建設をめぐる男たちのお話。

    昔の映画って、いろいろガチだからすごいなって思います。破砕帯掘削シーンの切羽落盤洪水のシーンは、ほんとに洪水起こしてて、本気で逃げている、あの表情は、演技じゃでないものねw 黒部ダムももちろん、この映画そのものに携わっている人の熱量の質量がすごいビシビシ伝わってくるというか。

    俳優陣、男臭い泥まみれの映画です。黒部ダム帰りに見れて、記憶が複層化されてよかった。

  • 長い。黒部の勉強がしたかったのでためになりました。
    三船の娘が白血病なのは余計。それでも仕事に励む美を追求しているのだと思うけど、家族よりも勤労という日本人の美徳意識は見直すべき。

    下記、映画の中で言及された内容

    資本金130億で400億の工事
    構想は戦前からあった。30-40年かけて調査はしていた
    第三発電は電力確保のために戦時下で軍の指令のもとつくられた。300人近く死亡
    黒部はトンネルができるまで手彫り。その後はドリルで少し掘ったところにダイナマイトを投入して爆破。崩れた石をトロッコで運ぶ。木の板と鉄で周りを固める。ダイナマイトやトロッコに巻き込まれる事故も発生。

    一日三交代、700人体制で工事していたが途中で技師さんたちが逃げる。
    一日平均10mで1700mまでは到達。その後、破砕帯にぶち当たり、湧き水が噴き出たり、崩れたり。水抜き用のトンネルをつくる。パイロットを掘ってもガスが発生したり、水がすごい勢いで湧き出て難航。結局、10本500m先端から大口径のボーリング124本2900m。地盤がための薬液13万リットル。破砕帯は864m
    シールド工法を使う案もあった。シールドは転用不能。

  • 脚本が素晴らしい。濃い。すごい映画や・・・。
    (最初ミフネがブルース・ウィルスに見えた)

  • 雪山を自力で登って黒部にたどりつくイントロから始まって
    エンディングでは観光解説つきのトロリーバスで黒部に訪れる
    黒部に通じるトンネルが開通したからこその平和な光景が感慨深かった

  • 石原裕次郎の残した言葉通り、
    劇場の大スクリーン・大音響で拝むべき作品であった。
    そう観終ったあと、痛感した。
    ようやくDVD化され、観ることのできた作品。

    はっきり言って今のCG全盛の時代の映画に負けず劣らずの傑作である。
    世紀の難工事と言われた黒部ダム建設の苦闘を描いた作品。

    日活から退社してこの難題に挑むところが、石原裕次郎の覚悟と魂を感じる。
    世代的に石原裕次郎という俳優に触れてないだけに、
    どこか遠い存在であったが、それは三船敏郎も同じく。
    だが、この二人の名優の魂の芝居には心が揺さぶられた。
    映画とはこうあるべきだという、作り手側の魂を感じられる作品というのは
    一生のうちに何度出逢えるかわからない、それぐらい希少なものだ。

    トンネル貫通の瞬間、その瞬間の石原裕次郎の表情。
    そして、その歓喜の渦の中届いた三船敏郎を襲う悲劇の瞬間。
    人間の喜びと悲しみ、その対極を描いた屈指の名場面であろう。

    技術が革新的に飛躍して、想像を超える映像美を造れたとて、
    それは先人たちが築いてきた土台があるからこそ成り立つわけで、
    人の心を動かす衝動は何年経とうが色褪せることはないであろう。

  • 土木の映画ってなかなかないよね。
    石原ゆうちゃんも主人公だし、
    貴重な映画だっ(*^^)v

    目的がそもそも、水の貯蔵でなく、関西電力が戦後の電力需要が急激に増えたために、着工したというね。大手ゼネコンが集まり、トンネルを掘るのに凄まじい執念や労力が必要だったことが分かったし、破砕帯(フォッサマグナ)という地溝帯を掘削する難しさがよく分かった。

  • 東劇にて
    「黒部の太陽ノーカット版 」3時間30分(途中休憩あり)

    三船敏郎(北川)すごい。辰巳柳太郎(岩岡の父)すごい。熊谷組と迎え掘りの間組、それらの下請け業者、そしてそして関西電力。
    冒頭の雪山みただけで、いいよダムいらない、怖い。と思った。そこから関電トンネルの貫通まで、破砕帯(フォッサマグナ)にぶちあたる難工事で、何度同じことを思ったか。
    この工事が始まったのは昭和31年(1956年)、戦争から10年しかたっていない。ここに登場する岩岡(石原裕次郎)ら若者たちにも戦争の記憶は色濃く残っている。

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