ノマドと社畜 ~ポスト3.11の働き方を真剣に考える [Kindle]

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  • 近年のノマドを礼賛する風潮に「待った」をかける一冊。

    ノマドと社畜、どちらか一方を持ち上げるわけではなく、社会背景を鑑みた上で、「働き方」がシビアに語られている。

    と言っても、目新しい事が書かれているわけでもなく、
    至極当然なことが、とてもストレートに表現されている。

    ただ、働き方を考える上で、その「当然」を再確認しなければならないくらいに、何となくの「雰囲気」や見た目の「格好の良さ」で職業を選んでしまう人たちが増えているということなのでしょう。

    その他、参考にすべき書籍も数冊、紹介されているので、考えを深めて実践に移す際の入口としても、良い本だと思います。

  • 谷本真由美『ノマドと社畜』読了。極めてまともな内容で、ノマドに限らず今後の競争を生き抜くには、スキルや実績に加えて、自分を管理しプロとしての責任が取れる心性が要ると。その極致がノマド。尚、電子版先行発売で値段も安くすぐに読める。書籍ビジネスの試みとしてもこういうのが増えるはず。

  • 著者の@May_RomaさんのTwitterやコラムはよく読ませてもらっているので、個人的にはこの著作(Kindleのみでの発刊)によって新たな知見を得られたことはあまりなかったというのが正直なところ。
    が、主張されていることはよく理解できるし、改めて自分自身の生き方について考えさせられるというか危機感を憶えてしまう。

    現在が本当に「ノマド・ブーム」なのかどうかはよく判りませんが、世に流布されている「ノマド」と「社畜」を対立概念として捉え、前者にポジティブな、後者にネガティブなイメージと結びつける風潮に著者は一石を投じます。
    英国での実例を基に本当の「ノマド」が如何にプロフェッショナリティを要求される厳しい働き方であるか、また「社畜」で居られることが現代のグローバル経済社会において如何に恵まれた甘やかされた立ち位置にあるかが示されます。

    いずれにしても問われるのは、所属や肩書から離れて、自分自身が「何を成果物として提供できる」能力があるかを説明できるかどうか。
    それができる人は食いっぱぐれることが無く、世界中のどこでも職を得ることができる。
    それができない人は居場所が無くなっていく。

    この本は基本的にはこれからキャリアを形成していく若い世代に向けた書かれたものだと思いますが、自分のように「社畜」生活を続ける中でいつの間にか中年に差し掛かってしまった人間にとっても、まさに切実さをもって直面している課題であります。
    自分はいったい「何ができる」のか、自分の強みが何であるのか、具体的な自分の言葉ですらすらと語ること出来ないことに危機感を感じています。

  • ビジネス

  • 甘い世界ではないと感じていたが、この本を読んで理解が深まった。

  • 私のブログです。
    http://tatsuya1970.com/?p=819

  • ノマドといってもやはり相応の努力やスキルが必要。それ以上に重要なのが責任感。日本ほど安定した通信インフラがあるのだから利用しないのももったいないと思った。

  • 東日本大震災以降、従来の価値観を疑い閉塞感漂う社会へ出ていく若者は迷いを持っているだろう。一方で自己啓発的な美辞麗句でノマドを絶賛する人達。逃げ道のように一過性のブームに乗るのは危険。

  • kindleにて読了。昨今のノマドブームを「貧困ビジネスのカモになるな」と切り捨て、英国での実体験などを踏まえ、組織への所属の有無を問わず個人が仕事に責任を持ちエッジを立てること、そして英語学習の重要性を熱く語る。

    Twitterでは過激なツイートで知られるMay_Roma氏ではあるが、内容は至極全う、英国社会の変遷などとても興味深かった。また、日本の若い世代にとても温かい眼差しをもって期待しているのが良くわかる。やはりメタル好きの人は良い人ですねlml

  • 日本でノマドというと、パソコンひとつでブログやSNSを駆使して生計を立てている人、というイメージである。しかし著者は、海外では全く異なる職業であると述べている。高度な専門性をもっており、結果のみをシビアに評価されるのがノマドである。そこは厳しい格差社会であり、専門性があって仕事のクオリティの高い人は高給を得られる一方、誰でもできる仕事ですら、英語しか話せず、イヤイヤながら働く若者よりは、数ヶ国語をあやつり熱心に働く移民に移行するのである。
    ノマドセミナーも日本と異なり、主に専門家を招いた会計講座などである。

    確かに、会社に縛られずに自由に働けるという意味では、ノマド的な働き方は魅力的である。少子高齢化社会で潜在的な労働力を生かすためには、むしろ、そういう働き方が広く認められるようになって欲しいと本書では述べられている。

    働き方の多様性が認められるほど、労働者一人一人に高度な専門知識や分野を持つことが求められる。ノマドという、甘い響きの裏にある厳しい現実をしっかり理解した上で独立を考えるべきである。また、会社に属することを選んだとしても、他の人に簡単にとって換わられないように、自己研さんは必要だ。

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著者プロフィール

谷本 真由美(たにもと まゆみ)
1975年生まれ。「めいろま@May_Roma」のTwitterアカウントで知られる。法政大学法学部政治学科卒業後、アメリカのシラキュース大学大学院で国際関係論と情報管理学の修士号を取得。日本と英国を両拠点に活動を続けている。

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