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感想・レビュー・書評
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日本でノマドというと、パソコンひとつでブログやSNSを駆使して生計を立てている人、というイメージである。しかし著者は、海外では全く異なる職業であると述べている。高度な専門性をもっており、結果のみをシビアに評価されるのがノマドである。そこは厳しい格差社会であり、専門性があって仕事のクオリティの高い人は高給を得られる一方、誰でもできる仕事ですら、英語しか話せず、イヤイヤながら働く若者よりは、数ヶ国語をあやつり熱心に働く移民に移行するのである。
ノマドセミナーも日本と異なり、主に専門家を招いた会計講座などである。
確かに、会社に縛られずに自由に働けるという意味では、ノマド的な働き方は魅力的である。少子高齢化社会で潜在的な労働力を生かすためには、むしろ、そういう働き方が広く認められるようになって欲しいと本書では述べられている。
働き方の多様性が認められるほど、労働者一人一人に高度な専門知識や分野を持つことが求められる。ノマドという、甘い響きの裏にある厳しい現実をしっかり理解した上で独立を考えるべきである。また、会社に属することを選んだとしても、他の人に簡単にとって換わられないように、自己研さんは必要だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ノマドを目標として能力を付ける生き方が現実的だと感じた。ノマドをスタート地点にするのはあまりに夢物語過ぎる。
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とても厳しい現実を教えてくれる。ノマドとかを抜きにしても、日本人の甘さを教えてくれる一冊。
日本という国は、特殊な日本語という言語のおかけで、他国の人が入ってくるのが難しくなっているため、助かっているのが現状だ。
そんな日本でノマドという言葉だけが先走り、どこでもパソコンやスマートフォンやタブレットを広げ、中身のないノマドごっこをしている日本人。世界基準の社会は、僕らの想像以上に厳しいということを早く認識する必要がある。
ライバルは近くにいる日本人じゃない。目の前にいない、遠くの国の誰か分からない人がライバル。ノマドになるということは、国境がなくなり、自由競争になるということ。その厳しい世界でやっていく覚悟がなければ、ノマドという言葉を使うのはやめたほうがいいということを教えてくれた。
この本を読んで、働くということを今一度考えるきっかけにして欲しい。