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- / ISBN・EAN: 4988111243690
感想・レビュー・書評
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「国際テロリスト」という枕詞がつく数少ない人間・カルロスの半生を描いた作品。日本赤軍のハーグ事件でも後方支援を行った。ドイツの革命細胞という共産主義テロリストともその人生の多くを共にした。そもそもは、PFLO-EOの活動家として、70年代と80年代というまさに冷戦真っ只中、国際的な共産革命とアラブ解放の理念のもとにテロ(主観的には「闘争」)を行った。その活動は世界を股にかけ、映画の中ではオランダ・フランス・ドイツ・ハンガリー・アルジェリア・リビア・シリア・レバノン・イエメン、そしてCIAの情報提供からフランス国土監視局によって身柄を拘束されることになるスーダンまで…。
特に、ロシアとアメリカという巨大陣営の圧倒的2大大国のもと、それぞれの陣営の顔色をうかがいながらさまよう各国の様子を想像するのがおもしろい(特にカルロスがハンガリーに拠点を置こうとしたときのハンガリー当局の反応は興味深い。)。また、テロリストたるカルロスが、シリアやリビア、イランを庇護を求めて頼るシーンも興味深い。こういった事情があったからころ、アメリカはこうした国を敵対視していたのだろう(もちろん、究極は鶏と卵の問題となるが。)。
ちなみに、映画としては1本だが、全編通して観ると5時間以上かかる長編。1人のテロリストの話ではあるが、冷戦という時代の物語でもある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
実在したテロリスト、カルロスの半生を追う3部作(5時間半)の大作。
面白かったけど、当時の史実や世界情勢に詳しければもっと楽しめただろうなって思うとちょっと残念。
あ!そうそう。それと、カルロスのおちんちんが『どーーん!』って映ってるんだけど、ボカシはいらないのか?w -
B+。予備知識がないと何のことやら?だと思う。ほぼwikiに書いてあることの映像化。
70年代はテロまでものんびりしてたんだろうか。 -
第一部を見ました。見ながら何かちがう、1970年代の話をしてる、ドゴール大統領はいつ出てくるの、と思っていました。
よく考えたら、「カルロス」を脳内で勝手に「ジャッカル」に変換して見ていました。フォーサイスの「ジャッカルの日」の実録版ではありません。当然ですが。