- Amazon.co.jp ・電子書籍 (288ページ)
感想・レビュー・書評
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人類が放った大型植民宇宙船シェパード号が50年を経てたどり着いた恒星Har‐βの第3惑星ハーブC。この星に人類が築いた植民地メニー・メニー・シープは、移民当初トラブルに見舞われ、ロボットたちが初期設定のまま甲板長ユレイン(植民地臨時総督)に忠誠を尽くし続けた。やがて政変が起き、ユレインが権力を掌握して独裁体制が敷かれ、その統治が長く続いている。現在の第21代総督は、宇宙船によるハーブC脱出を計画し、そのため人々はエネルギーや様々な物資の供給を制限され、過酷な生活を余儀なくされる。不満が溜まる人々の間に不穏な動きが…。
この世界観、なかなか魅力的だ。このシリーズ結構はまりそう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本SF大賞を受賞したことで本書の存在を知った。地球人が星間移動の手段を手に入れて、幾つもの系外惑星へと移住して300年以上が過ぎた時代、辺境の、不幸にも資源(燃料)不足で発展を遂げられていない星が舞台。愚政で支配する「領主」が何かを企んでいる雰囲気。それに対抗しようとする幾つかの集団。それぞれの中心になりそうな人物に少しずつフォーカスして物語の幕開けとなるのが本書。全10巻シリーズということで、まずは小手調べ。どうなるかと楽しみにしつつ下巻へ。
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心理描写が浅く薄い。
描きたい物語に沿って人物を矛盾なく動かすために、わざと描写を削ったかのような印象。
そのため小説というより、作品プロット、設定書、歴史書のような淡白さがある。
恐らくだが、説明のされていない数多くの設定に細かいディティールが仕込まれていて、それを今後少しづつ開示して伏線回収としたいのだろう。
個人的には各設定はしっかりと説明した上で、複合的な解釈により伏線となるような作品のほうが好みなのでこの評価です。
まとめ買いしたので今後も読んでいきます。 -
世界観の説明が多く、まだ物語は始まっていない感じ。下巻に期待。
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宇宙の植民惑星に移り住んだ後、人類はどのような生活を送るのか。本書では、独裁状態の世界が繰り広げられる。今から1000年後ぐらいの世界だけど、あまりハイテクを感じることはないかな。アンドロイドは人間と区別つかないけど。
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日本のSFの最高傑作だと思っています。
これだけ長いのに全く飽きなかった。ベーステーマの人類と疫病も時代の先取り感があります。この小説を読みながら、ウイルス・生物起源・宗教などに思いを寄せ、思いつく書籍を読み返したりしていました。
とても印象に残る一冊です。
ただ終わり方が若干無理やりだけど・・・