- Amazon.co.jp ・電子書籍 (498ページ)
感想・レビュー・書評
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企業の経営戦略に必要な戦略的思考について述べられた本。
「なぜなぜ分析」や「企業の事業における4分野分け」などといった有名な思考方法をわかりやすくまとめてあり、企業の経営戦略担当や重役はこの本を何度も読み、考え方を頭に叩きつける必要があると思った。
製品系列のポートフォリオ管理(PPM)+成功の鍵(KFS)で自社のどの分野が強く、成長性はどこにあり、シナジーがシナジーになっているかを分析することの重要性、中期戦略の立て方といった点は非常に重要だろう。
完璧主義放棄・障壁の発見・成功の鍵の解明などは日常生活にも役立ちうる。 -
こちら(↓)で書評を書きました。
https://www.rinen-mg.co.jp/web-rinentokeiei/entry-5361.html
大前研一氏が32歳のとき、いきなり16万部のベストセラーになった、原点の一冊。現在まで世界各国で読み継がれ、海外の大学やビジネススクールの教科書としても使われています。
挙げられている事例は当然古いものの、企業経営に不可欠な戦略的思考の要諦を抽出した内容は、いまも古びていません。 -
結構、古い本になるので、参考事例がメーカー中心だったり、ピンと来なかったものも多いですが、非常に示唆に富む本でした。
ただ理論を列挙するのではなく、実際に企業戦略の策定の実行プロセスを紹介している点で勉強になるなと。
「完全主義捨てて、勝つためのKFSを見い出し、そこを徹底的に追及する。」
「灰色に妥協できる柔軟性が必要」
「制約条件に制約されない。」
など、日々の仕事に活かせる重要な考え方が詰まっています。 -
早熟、生意気で弁が立ち、「智に働けば角が立つ」タイプで旧陸軍のカワイイ後輩と言った印象。
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コンサルタントとして目指すべき姿勢から実践的スキルに渡るまでを幅広く書いた本。
・既知の内容が多かった。
既知と言っても自分が読んできた本がこの本のパクリなのだろう。コンサル系ビジネス本の走りとして出版されたこの本が爆売れしたのは当然だと思う。最初にこれはすごいかも。
・流石に古い
当時の時代背景を踏まえた例が多いが、流石に古くて共感性にかける。 -
1970年代、それも大前氏30代の頃の本とは思えないくらい、現代の経営にも響く神本。コンサルのバイブル。すべては3Cに行きつくこと、論点思考・分析思考を改めて学べた。すべてを理解しきれいていないので、もう少し成長したら、また読み返したい
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企業体の頭脳として、戦略的行動方針を策定する企業の参謀グループ。
企業の運命を左右するこの集団に必要な「戦略的思考」について、大前研一氏がわかりやすく説く書籍。
戦略的思考の根底にあるもの。
それは、渾然一体となっている事象を分析し、ものの本質に基づいてバラバラにした上で、それぞれの持つ意味合いを自分にとって最も有利となるように組み立てることである。
物事の本質を考える時には、この「渾然一体」としたものを解きほぐすことが必要である。
そして、解きほぐされた個々の要素が全体に与える影響を理解することが必要なのだ。
戦略的思考の第1段階は、ものの本質を考えることにある。
その際、スタート時点で大切なのは、「設問の仕方を解決策志向的に行うこと」である。
例えば、残業が慢性化している会社で、しかも業績が思わしくない時、「残業を減らすにはどうしたらよいか?」という設問をすると、「昼休みを短縮する」「私用電話の長話を禁止する」等々、多くの案が出てくるに違いない。
事実、こうした質問によって全社員からアイデアを募集し、改善活動を行うところは多い。
だが、こうした提案箱的なやり方には本質的な限界がある。それは、設問そのものが解決策志向的でないからである。
そこで、設問の仕方を、「当社は仕事量に対して十分な人がいるのか?」と変えてみる。
こうなると、YESかNOしか答がなくなる。
YES、すなわち十分な人がいるという答を出すためには、かなり分析をしないといけない。1人当たりの仕事処理量やコンピュータ化の程度とその経済効果などについて焦点が絞れてくるはずだ。
そして、売上高から見ても、1人当たり利益から見ても、他社との比較においても、いずれも現在の人員レベルでは不十分、すなわちNOという答が出てきた時には解決策を得たに等しい。
設問を解決志向的にして解決案を出す場合、的を射た設問とするためには、問題点を正しく把握しないといけない。すなわち、問題点の絞り方が問題解決の1つの決め手となる。
この段階で重要なことは、「問題点の絞り方を、現象追随的に行うこと」である。よく用いられる方法としては、抽象化のプロセスがある。
そのためには、問題となる現象をブレーンストーミングなどの方法で摘出し、共通項で整理して、抽象化する必要がある。
戦略的思考を実践する際は、次の点に留意する必要がある。
①「イフ」という言葉に対する恐れを捨てよ:
「What, If…?」(もし状況がこうなったら、どのように考え行動するか)と常に考え、代替案を探るようにする。
②完全主義を捨てよ:
完全な戦略を立案しようとすれば、無限の人員と時間がかかる。大筋に影響がなければ、大局的な判断を果敢に行うべきである。
③KFSについては徹底的に挑戦せよ:
物事には、その結果に影響を与える主要因(KFS:Key Factors for Success)が必ず存在する。それをうまく管理すれば戦略は成功する。
④制約条件に制約されるな:
問題に立ち向かう時は、「何ができないか?」ではなく「何ができるか?」を考える。
「何もできない、と思うに至った制約事項とは具体的には何ですか?」と聞く。次に、「これらの制約条件が一切ないとしたら、どんな可能性が出てきますか?」と質問をする。
「理想的には…」という形で、これらのものが描き出される。理想的な姿がわかれば、制約条件となっていたことが、理想を達成するための障害物として把握される。
そうなると、今度は障害物をどのようにして除けばよいかということを集中的に考えられる。
⑤記憶に頼らず分析を:
「分析力」と「概念を作り出す力」を常に鍛えるようにする。