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- / ISBN・EAN: 4988021712583
感想・レビュー・書評
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心温まる映画。特に心に響くセリフやシーンなどは無い。松坂桃李が主演で頑張っていた点は評価。
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14/02/21 日本テレビ系で放送。
祖母・アイ子と2人暮らしをしている男子高校生の渋谷歩美は、家系に代々伝わる生者と死者の仲介人”ツナグ”としての仕事を受け継ぐため、見習いとして現・ツナグであるアイ子に様々なことを教わりながら活動しはじめていた。母親に本当の病名を告げないまま逝かせてしまったことが本当に正解だったのか悩む男、友達といがみあったまま死に別れてしまった女子高生、そして突然姿を消してしまった婚約者をいつまでも待ち続ける男・・・。”ツナグ”見習いとして接触し、彼らの未練や想いに触れながら、次第に歩美は”ツナグ”という能力を持った者の使命について真剣に向き合うようになっていく。そしてそれと同時に、正式に”ツナグ”をアイ子から受け継ぐ前に、”ツナグ”を使って謎の死を遂げた両親と自分が一生に一度だけ会うかどうかの選択を迫られる。
基本的にはファンタジーなので、心温まる話。しかし女子高生の話に関しては単なるハッピーエンドとは言い難いのが辻村深月らしいなと。映画は完全に樹木希林さんがもっていった感じ。いやー、うまいわー。コメディをやっているわけでもないのに、松坂くんとのやりとりがフッと笑える感じで温かい。 -
2012年 日本
たった一人と一度だけ、死者との再会を叶えてくれる人=使者(ツナグ)。横柄な態度で、癌で亡くなった母に会うことを希望する中年男性・畠田。喧嘩別れをしたまま自転車事故で死んでしまった親友に聞きたいことがある女子高生・嵐。プロポーズ直後に突然失踪した恋人のことを信じて待ち続けているサラリーマン・土谷。歩美は、実は“ツナグ"を祖母のアイ子から引き継ぐ途中の見習いで、その過程で様々な疑問を抱く。そしてその疑問は、自身の両親の不可解な死の真相へも向けられていく・・・。
原作が大好きで、正直あの難しい作品を描ききれるのかなあと半信半疑でした。結果、まあ及第点かなという感じ。原作で特に好きな話が土谷の話と歩美の両親の死の真相なんですけど、映画だと親友の話が心に残りました。橋本愛さんの演技がとても良い。御園に対する複雑な思い、水道の前で躊躇しながらも蛇口をひねってしまうあの突き動かされるような行動、ホテルで御園に再会してからのごめんと繰り返す姿、そして何より御園からの「伝言」を聞いた瞬間の絶望。素晴らしいの一言です。演劇の演技も含めて鬼気迫るものがあって良かったです。ちょっと涙してしまった。
全体的にキャストさんの演技は良かったです。主演の松坂くんも最初はあんまり好みの顔じゃないかな~なんて思ってたんですが、見慣れるうちに好きになってしまった・・・こんな高校生いたら絶対もてるだろうよ!(笑)
アイ子は個人的に希林さんのイメージじゃなかったかなー。結構謎な発言が多くてむむ??と思ってしまった。あんなにはぐらかすような人だったか?逆におじさんはリアルにカッコよすぎて胸を打ち抜かれました。あんな親戚いたら、小さい頃のお嫁さんの夢決定ですねえ・・・。
ただ時間の制約的に少し分かりづらいところもあった。御園の言葉の意味や歩美がどうしてツナグを引き継ぐ気になったのか、そのあたりは謎な人も多かったんじゃないかしら。キラリと土谷の出会いから婚約に至るまでもかなりあっさりだったので、ちょっと残念。このあたりは原作をぜひとも読んでほしいけど。でも上手く変えてまとめたなあという感じです。原作は超えないけど良作だと思う。