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感想・レビュー・書評
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●世界の宗教観と日本の宗教観の違いがよく分かる。日本は決して無宗教なのでは無いこと、むしろ宗教的な意識がしっかりと身についていて、(宗派などに対して)寛容であるが故にそう思われていることがわかった。
アメリカではカトリックの大統領は自ら「バチカン」とは関係ないことを宣言するること、中東への介入(宗教戦争)もプロテスタント宗教国家であるが故。
●仏教はもともとひとびとの生、老、病、死を救うために存在したが、寺が世襲化し、葬儀や法要のみを扱うだけとなることが多くなり、寺離れが進んでいる。近年、直送などが進んでいる背景を考えると納得。しかし、団塊世代の病、老を受け入れるのは非常に難しい(負担が多い)だと感じる。
●仏教には創造神はいないこと、死んだら輪廻の輪に取り込まれ、解脱(悟り)に達することでこの輪から抜け出す(涅槃)という考え方。一方で、キリスト教では創造神(唯一神)がいること、最後に審判により人は地獄か天国に振り分けられるという大きな考え方の違いがあることを再認識。仏教とキリスト教文化圏の文化の違いは、このような宗教観の違いもベースになっているように感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
テレビで大人気の池上先生が各宗教の著名研究者とインタビュー形式で宗教の歴史や現在、そしてどうあるべきかと話していく本。
私は新興宗教(といっても立教200年は超えている)に親の世代から入っているので、宗教については多少知識を持っていたつもりだったが、全く知らないことを思い知らされた。
人はなぜ宗教に入るのか、そしてキリスト教、ユダヤ教、イスラム教は今日までなぜ争い続けているのか、ということがよくわかり、宗教学の入門としても名著だと感じた。
池上先生の本は初めて呼んだが、非常にわかりやすく構成されており、すんなりと頭に入ってくる文章なので他の著書も読んでみたいと思いました。