マネーの拳(5) (ビッグコミックス) [Kindle]

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  • 第一部・完といったところか。

    主人公の花岡が、
    ボクシングの世界チャンピオンから
    事業家に身を投じ、
    新たに事業を立ち上げ
    一定の成功を得るまでが描かれる。

    いいなと思うシーンが幾つもある。
    ひとつは自分たちの商品が売れて、
    従業員が涙をこぼし抱き合うシーン。
    苦労したことに成果が出て報われると、
    人は涙が出るほど嬉しいし達成感を覚える。
    単に労働力を提供するだけではなく、
    従業員それぞれが当事者として関わる姿は、
    会社と従業員のひとつの理想形だと思う。

    もうひとつは商売の誠実さについて。
    こんなセリフが出てくる。

    俺は人の弱みにつけ込むような商売はしない。

    と言った後、すぐにこうも言う。

    商売というのは……
    心を打って金にかえるってことなんだよ。

    困った相手を助けることにより、
    恩を売り有利な立場を取ることができる。
    理念と儲けのバランス感覚がいい。
    それは漫画家として、
    自分のこだわりと人気を天秤にかけながら
    やり抜いてきた三田則房さんの
    処世にも通じる気がする。

    ゼロから始めた事業は、
    遂に年商45億円までに成長する。
    次の一手はいかに?

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著者プロフィール

1958年生まれ、岩手県北上市出身。明治大学政治経済学部卒業。
代表作に『ドラゴン桜』『インベスターZ』『エンゼルバンク』『クロカン』『砂の栄冠』など。
『ドラゴン桜』で2005年第29回講談社漫画賞、平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。
現在、「モーニング」にて『ドラゴン桜2』を連載中。

「2023年 『アルキメデスの大戦(32)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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