ジーナローランズが、裁判所の廊下で倒れるのは良かった。カサヴェテスは酔っ払いすぎ。アルビーのキャラ設定がイラつく。
【ストーリー】
ロバート(ジョン・カサヴェテス)は、愛や孤独をテーマに小説を書きファンをもつ作家だった。ハリウッドにある自宅で、複数の女たちと奇妙な同居生活を送っている彼は、妻と離婚し9歳になるひとり息子アルビー(ジャコブ・ショウ)とも一度も顔を合わせていない。夜はバーで黒人女性歌手スーザン(ダイアン・アボット)に愛を囁いたりする彼は、他人を愛することに不器用なプレイボーイなのだった。
そんなロバートが愛することのできる唯一の女性は、実の姉のサラ(ジーナ・ローランズ)だ。彼女は15年間続いた夫ジャック(シーモア・カッセル)との結婚にピリオドを打とうとしている。彼女は激しい性格とナイーヴな神経から、夫も、そしてひとり娘のデビー(リサ・マーサ・ビューウィット)をも、愛しすぎるあまり、圧迫していたのだった。
ジャックからさらに冷たくされたサラは、ますます狂気の世界へと陥っていった。帰るべき所を失ったサラは、スーツ・ケースをもってロバートの家に行く。彼は同居していた女性たちを送り出し、前妻から1日だけ預けられた息子アルビーとふたりきりで、留守をサラにまかせてラスヴェガスヘ飛び、しかもアルビーをひとりホテルに残して、カジノヘ行ってしまう。
ひと晩、ひとりで過ごしたアルビーは、朝早く酒浸りで戻ってきたロバートに抗議し、早く母親のところに戻りたいと訴える。彼を母の許へ届けた後、家へ戻ってきたロバートは、サラの離婚や愛への渇き、孤独を痛いほど感じるのだった。
サラは、ジャックとデビーの夢を見た。目覚めた彼女はふたりの許へ戻ろうと決心し荷物をまとめた。そんな彼女に、ロバートは、ふたりだけで暮らそうと懇願する。彼女を理解し愛せるのは自分だけだと。しかし、サラは、車でロバートの家を後にするのだった。
激しすぎるほどに夫と娘に愛を捧げたために精神のバランスを失って狂気に堕ちていく女の姿を描く。製作はメナヘム・ゴーラン、ヨーラム・クローバス、監督・脚本は「グロリア」のジョン・カサヴェテス、原作・共同脚本はテッド・アレン、撮影はアル・ルーバン、音楽はボー・ハーウッドが担当。出演はジーナ・ローランズ、ジョン・カサヴェテスほか。