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- / ISBN・EAN: 4580363345353
感想・レビュー・書評
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これがクローネンバーグの商業デビュー作らしい。
最初から好みがブレてないのがさすが。チープなエログロでストーリーはたいしたことがないぶん、見せたいものがハッキリしている。エロチックなゾンビものがやりたかったのかなあ。寄生虫の形からしてエロチック。そんなにメジャーな作品でもないし、わざわざ見る人はクローネンバーグと知ってて見ると思うので、彼の作風が好きな人は楽しめると思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
制作年:1975年
監 督:デヴィッド・クローネンバーグ
主 演:ポール・ハンプトン、ジョー・シルヴァー、リン・ローリイ
時 間:90分
音 声:英:ドルビーデジタルステレオ
人間の内臓の代りとなるべく研究されていた寄生虫には、人の理性を失わせるという隠された目的があった。
寄生虫は人から人へ移っていき、舞台となるマンションの住民は次々と支配され仲間を増やしていく。 -
すっげえ面白かった!!!!
ホラー映画は今までほとんど観てこなかったので、ブクログを開始してから観たものがほぼ全て。登録してるのが30本ちょいなので、登録してないものを入れたら今までで観たのは40本ぐらいですかね。
それら観てきたものの中では一番面白かったかもしれない・・・。いや一番は言いすぎかもですが、トップ3には入ったかも。あと2本は『ローズマリーの赤ちゃん』と『キャリー』。
ホラー映画って、みんな(他の人)がなんで観てるんだかちょっとよくわからない。「怖さ」「スリル」を求めてるんだろうか・・・?高校生ぐらいまでだったらそれもあったと思うんですが、もういい歳なんで何観ても全然怖くないんですよ・・・。「バーン!!」みたいなびっくり要素は好きなんだけども、その他は「うん、はいはい。わかったわかった。」みたいになるんで全然怖くない。「怖さ」を求めるんだったら、ホラー映画以外の方が怖いんで。
そういう「怖さ」だけだと、映画全体の「面白さ」は足りなくって。ミステリ・サスペンス映画もそうですが「謎解き」要素だけだとどうでもいいんです。この『シーバース』は面白かった・・・。
クローネンバーグの映画は『ザ・フライ』なんかもそうですが全然怖くないんです。その代わりにキモいんだけど。『シーバース』は長編第一作なのでそこまではキモくない。
ただこの人はもう、ド変態で・・・『クラッシュ』なんかもそうで、あれは原作のせいもあると思うんだけど。『クラッシュ』と『イグジステンズ』のド変態っぷりがよくって。前者はマジメな変態だけど、後者はバカな変態。
『シーバース』は変態っぷりがもう、ほんとよくてですね・・・後半の「ダメだこりゃ、次行ってみよう」とかですね、本当に笑える・・・クローネンバーグ本人に対しては「ダメだこいつ・・・早く何とかしないと・・・」と思うんですが、1作目がこれでド変態なまま巨匠になってる(笑)。
冒頭のシーンから「なんじゃこりゃあ!!!」と思って、ぐいぐい引き込まれました。サービスがハンパないです。まあこの映画のテーマがそれなんですけど・・・作中でセリフとして語らせてて、クローネンバーグ作品を貫くテーマにもなってます。監督の考え方。
あと、主人公?の医師が躊躇しないところが最高ですね。めちゃくちゃ笑える。ラストも良い。
これが1作目でクローネンバーグはほぼド素人だったそうですが、そのせいもあってか異常な面白さ。素人っぽさは全然感じられなかったです。
映像特典のインタビュー、制作裏話もとても面白かった。『エイリアン』の4年も前っていうのがこれまたすごい。