空飛ぶ山岳救助隊 ヘリ・レスキューに命を懸けた男、篠原秋彦 (ヤマケイ文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 今は亡き、東邦航空の篠原秋彦さんの人生のお話。
    『岳』にも氏をモデルにしたキャラクタが登場し、先日読んだ宮田八郎さんの『穂高小屋番レスキュー日記』でもレスキューの神様として語られた篠原さん。山岳遭難ヘリレスキューのパイオニアとも言われ、救った命は1000以上、全国に"東邦航空"の名を売ることとなった。この本は氏のレスキュー活動に至るまでの過程、彼の人生が書かれている。
    自分にも他人にも厳しく、几帳面で、律儀で、責任感が強く、曲がったことが大嫌いな完璧主義。山を愛し、山の知識が豊富で、瞬時の判断力に長けており、リーダーシップがある。彼が出て来るとみんなが安心して活動できる。自らの行いが他者の信頼を獲得していくという、非常にわかりやすいモデルだ。
    家庭人としては奥様大変苦労されたことと思うが、彼の偉業を考えると致し方ない気もする。近くにいたら萎縮してしまいそうだが、紛れもないカッコいい男。このような人の側で働けたら、自分の仕事や行いに誇りが持てるような気がする。
    Kindle unlimitedにて200529読了

  • 日本におけるヘリコプターレスキューのパイオニア、篠原秋彦氏を追ったドキュメンタリー。こんなすごい人がいたのかという驚きと、文庫版のためのあとがきを読んだあとのやるせない気持ちがごちゃまぜになっている。できることなら、現場を退いたあとも山岳救助の世界に携わり、彼の技術と信念を受け継ぐような後進を育ててほしかったと思う。

  • 信念を貫いて天職になったのでしょうね。
    山と人が好きで一本筋の通った方、というのが文章と関係者の方のインタビューですごく伝わりました。
    本当に惜しい人を亡くしましたね。

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著者プロフィール

1961年埼玉県生まれ。ノンフィクションライター。長野県山岳遭難防止アドバイザー。山岳遭難や登山技術の記事を、山岳雑誌「山と溪谷」「岳人」などで発表する一方、自然、沖縄、人物などをテーマに執筆活動を続けている。おもな著書に『ドキュメント 生還』『ドキュメント 道迷い遭難』『野外毒本』『人を襲うクマ』(以上、山と溪谷社)、『山の遭難――あなたの山登りは大丈夫か』(平凡社新書)、『山はおそろしい――必ず生きて帰る! 事故から学ぶ山岳遭難』(幻冬舎新書)などがある。

「2023年 『山のリスクとどう向き合うか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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