ソクラテスの弁明 叢書ムーセイオン [Kindle]

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著者 : プラトン
制作 : 藤田大雪 
  • 叢書ムーセイオン刊行会 (2013年3月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (65ページ)

ソクラテスの弁明 叢書ムーセイオンの感想・レビュー・書評

  • うーん、世紀の大古典ということを置いておけば、ちょっと評価は難しい。
    知恵のあると思っている人を訪ねて、ツッコミ、質問攻めにして相手の「無知」を論破することで明らかにする、ということである。彼によれば「神こそが知者」であり、「ソクラテスのように、自分は真実には知恵の点で何の価値もない存在だと悟った者がお前たちの中で最も知恵のあるもの」だと神が言っているようなものと主張する。神のような「絶対知」をもつ人間は今も昔も未来もいない。だが人の数だけ経験がある。ある分野に長い時間をかけて学び考えた人の知識は、そうでない人に比べて「ある分野」に関していえば知者といっていいだろう。絶対知が知者の基準、だからすべての人は無知、知恵があると思っている人とそうでない人の2択、ということであれば、究極の思考停止である。

     彼は無知のあかしとして周りの人よりも自分の創作物について知らなかった詩人を以下のように批判する
    「かくして私は、今回も、詩人たちについて短期間で次のことを悟りました。すなわち、彼らは知恵によって作品を詩作しているのでなくて、何らかの生まれもった資質によって、ちょうど予言者や神託を受けとる人のように神がかりで詩作しているのだ、と」
     この論法であれば、創作者より評論家のほうが知者でエライということになるのだろうか? 素晴らしいアートなんて、知識で説明できるものじゃない。

     自分がアテナイの裁判管として投票するのなら、この弁論が正しいかどうか、よくわからないので白票だ(笑)。もし今のニコニコ動画のようにソクラテスの論戦(対話)をいくつか(観ることも含めて)視聴できれば、より多くの判断ができるだろう。
     ただ、ほかのプラトンの対話編をいくつか読んだ記憶でいえば、相手の無知を論難し、沈黙させるという趣旨の対話ではない。
     また教書で教わる「無知の知」ということにこだわる読み方をしなければ、感心するし、告発者のメトレスという人物はうわさのみで会ったこともないソクラテスを告発したポピュリストであることは間違いないようだ。

     また、この藤田大雪さんの訳は、今読まれることを意識したとても読みやすい、良い翻訳だった、これが100円で買えるのは嬉しい。

  • 「吟味」という行動を我々は積み上げているのだろうか。おおよそ2500年前からの言説は現代にも響く。
    近々追記したい。

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