- Amazon.co.jp ・電子書籍 (252ページ)
感想・レビュー・書評
-
人生の寂しさを知っている人が書く、やさしいうそに満ちたハッピーエンド。
~~~
ムーミンパパは、ふつうの子どもとはすこしちがっていて、だれにも愛してもらえなかったのでした。大きくなってからも、おなじことでした。あらゆる意味で、おそろしい日々を送ってきたのです。
パパは書きに書きました――ぼくの話を読んだら、だれだってなみだをこぼずだろう、そんなことを思いながら。そのことがまたパパを元気づけました。そこでムーミンパパは、自分で自分にいいました。
「きっと、みんながよろこんでくれるぞ」
~~~
こんな気持ちで彼女はムーミンを書いていたのだと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
楽しく読めた。前作の『彗星』は薄暗い背景が特徴的で、本作も謎の帽子が薄暗い背景を作り、どことなく不安にさせる一方、様々なエピソードがキャラクターの魅力を語っている。エピソードは雑多な印象もあったが、終盤で結構まとまる。意外。
-
文庫版で買ってたのにやっと読んだ…。非を打つなんてとんでもない、最高です。
自分にとってムーミンといえばアニメ版「楽しいムーミン一家」(1990~)で、これには非常に思い入れがあって、いまでも、これからもずーっと好きに違いない。
この原作とは多少設定が違うところもあるけど、やっぱり独特の時間の流れ、彼らの世界観はここに源流があるんだなあと。
トーベ・ヤンソンの他作品や本書以前の「小さなトロールと大きな洪水」と「ムーミン谷の彗星」も既に持ってるので読むつもり。