評価と贈与の経済学 [Kindle]

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  • 株式会社のぞみ (2013年3月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (133ページ)

評価と贈与の経済学の感想・レビュー・書評

  • 内田樹と岡田斗司夫が打てば響く対談をしている.
    どちらも「贈与」の大切さをこんこんと説いており、最終的に「得」するのは贈与する側なのである.
    自分の成長のため、折り合いのついた未来を作っていくのには自分がパッサーになるべきなのである.
    自己決定/自己責任でセイフティネットが働かない社会だと、そりゃ落ちていく人間が増えるわなあ.

  • 内田樹が好きだった(最近はあまり読んでいないが、一時は狂ったように読んでいた)。岡田斗司夫も好きだった(比較的最近、よく読んでいた)。だから、2人の対談だとさぞかし面白いだろうと思ったが、残念ながら、そうでもなかった。何か新しいことをやろうとし、新しいムーブメントにつながるかもしれないアイディア、考え方の切り口を色々と語っているのだが、思考実験としては面白いような気はするものの、あまり現実的とも思えない。それを今すぐにでもブームが来そうといった態度で語り合っているから、ちょっと興ざめしてしまう。本人たちは楽しそうではあるが。

  • 手伝います、といった瞬間に仕事が生まれる

    あまり暇でなくても、仕事で誰かが何かに困っているような状況に遭遇したとき、できるだけ口を出すようにしてます。それは、困っている人を助けてあげたいと思うからではなく、同じように困っている人がいて同じように立ち往生してたら全体として無駄だから、解決策が見つかればそれを全体に展開して全体の生産効率を上げる、という動機によるものです。

    結果として、困っている人が喜んでくれたらそれはそれでよし。それ以上に生産効率が上がったという喜びを自分が得られた、という気持ちの方が強いです。

    打算的で不純な思いでしょうか。自分の思いを書いてみて、少し考えてしまいました。

  • ”オタキング”こと岡田斗司夫氏と内田樹氏による対談。
    「評価と贈与の経済学」という、文化人類学っぽいタイトルの本ですが、中身は「これからの時代、どうやって生きていくのがいいんですかね」的なことを、飲んだくれのテンションで語る、気楽に読める一冊です。

    二人は知識人として物を語っていると思いますが、所謂「若者」像には違和感があるものも。
    それでもときおり「ああ、それ本当にわかる!」と言える一言が出てくるところがすごい。特に内田樹氏が支持されるのはそこなんでしょう。

    本の全体的な流れとしては、いい人でありましょう、ということ。経済学の在り方が変わって、またしても「信頼」というツールが最強になりますよ、と言われている感じがしました。
    軽く読める上に気分が悪くなる話がないですし、若者はちゃんとしてるよ!っていうメッセージもあるので、前向きになれる話も多いです。経済学も贈与論もこの本ですべてが瓦解することはないけれど、小難しくなりがちな話が小ざっぱりとまとまっているので、個人的にはオススメです。

  • ユニークな二人の対談本。タイトルに経済学とあるが難しいことはなく、楽しく読めて元気になれる。
    内田樹の著書はいつも、心にあるモヤモヤしたものを明確にしてくれるところが好き。また岡田斗司夫についてはほとんど知らなかったので面白かった。FREEexなんてよく考えつくものだと思う。
    自分の中でぜんぶは消化しきれてないので、また折に触れて読み返したい。

  • サッカーのように自分に来たボール(人生で言えば知識や財産などなど)を上手くパス(次の人に贈与)していくことの大切さについての対談(文字起こし)です。

    年功序列システムについてもちょっと触れられていて、確かに、植木等らのサラリーマン無責任シリーズが映画化されたのは1960年台なかばで、それまでは、自営業中心で、年功序列システムが上手くいかないと言われたのが200x年だとしたらわずか40年しかないわけで、「年功序列システムの崩壊」というのはおかしいよなと思いました。むしろ年功序列システムは泡のようなもので、その前提となる
     ・ 年よりは敬うべきものである儒教の宗教観
     ・ 資本を投入し機械を買って使いこなせば儲かる
     ・ 使いこなしもQC7つ道具でOK
    あたりが満たされた良き時代だったのだなあと。

    そして、自分は良いパスを行えているのかと反省の一冊でした。

  • ・新たな共同体(家族とはまた違うもの)で生きていく必要がでてくる
    ・そのためには「良い人」であることが重要になってくる
    ・家入さんのLiver邸とかと通じるものがある
    ・とにかく他人にGiveして、いつか戻ってくるかもしれない
    ・もうお金稼いで、幸せに暮らすのは難しくなってくるから、人とのつながりをつくって(=新たな共同体)、助けあって(=Giveしあって)、生きていくのがこれからの生存戦略かもね。って話。

  • よくよく読んだら当たり前のことをおっさん二人がクールに語ってた。他者への敬意、教育の本質。

  • 岡田斗司夫さんと、内田樹さんの対談集です。お互いの経済に対する考え方を遠慮なく話しています。二人の意見が似ているところもありますし、正反対のところもあります。

    読んだ感想が真っ二割れそうな本ですが、岡田斗司夫さんの本が好きな方なら読んでおくとよいでしょう。

  • 贈与の内田、評価の岡田。評価が人間の指標のひとつとして重要度を増していく、という岡田さんの言説は以前からわりと納得感を持っています。内田さんの成功するのは努力じゃなくて運だから、獲得したものは他者に贈与しなさい、という考え方は純粋だなぁと距離を置いてしまう感じ。岡田さんは目指すところは同じとはしゃいでるけど、内田さんの現状認識に共感できないので何とも噛み合ってない対談に見えてしまったのでありました。

  • 岡田斗司夫と内田樹の対談集。
    お互いの経済に対する考え方をベースにしたお話。
    二人の本をよんだことは無いが、理論としては面白い。
    ただ同時に二人ともあくが強い。自己主張の強さ、それに対する反論すら自己愛の一部、というくらいのナルシズムが文体の端々ににじんでいる。
    理論としては好きだが、作家本人に対する感情はむしろマイナスになった本。以下抜粋。
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    ・「イワシ化」普段は巨大な群れとなって泳いでいる。どこにも中心がないんだけど、うまくまとまっている。その時の流行とか、その場限りの流れだけがあって価値の中心みたいのがなくなってきているのでは。これは見事に今の日本人なんじゃないかと。

    ・今している努力に対して未来の報酬が約束されないと働く気がしないという人が増えてきましたけどさ、今している努力に対して未来の報酬が約束された時代なんて、これまでだってなかったんだよ。
    努力と報酬が相関するっていうのは理想なの。はっきり言えば嘘なの。

    ・努力できる人は「今オレはすごく努力している」という自尊感情をもった時点で、すでにかなりいい気分になっている。

    ・オタク文化:趣味があうから話すけど、「お前の人間的なことはくだらん。」「家族の悩みなんてしったこっちゃない」という雰囲気があり内面的なことを話すのはカッコ悪いこと。
    ヤンキー文化:「お前のためなら任せておけ」という暑苦しい文化。

    ・皆が同じくらいの生産量で同じくらいの収入になるよう働く必要は無い。いずれ自分が働いて働きの無い人を食わせるようになるなら修行時代は素直に人に養ってもらえばいい。

    ・江戸時代でも明治時代でも「自己実現があらゆることに優先する」なんて言ったら気が狂っていると思われていましたよ。あらゆることに優先するのは「集団が生き延びること」。単独で「迷惑をかけない、かけられない」生き方を貫くよりも、集団で生きて「迷惑をかけたり、かけられたり」する方が生き延びる確率は圧倒的に高い。

    ・人間のつくる集団のベースにはご飯を一緒に食べるとか、洗濯物をたたんでおくとかそういう生活習慣を置くべきだと思う。それさえしっかりしておけばどんなに感情的に対立しても、瞬間的に解体はしない。

    ・「今俺は働く理由がない。働くだけ損だ」という人に対して
    →まず他人に与えないと、生きている手ごたえを感じることは出来ない。例えば子供だったら親からペットを飼ってもらうことで初めて自分を確立する。あるいは弟や妹の面倒を見ることで自分を確立する。
    人間は強いものに導かれて強くなるんじゃなくて、弱いものをかばうことでしか強くなれない。


    ・ありとあらゆる場所で偽善を貫いたら、その人は善人でしょ。人間は偽善を通じてしか善に到達できない。

    ・「パーティー効果」
    たくさんの人がしゃべっている中でも自分の名前を誰かが口にするとそれだけははっきり聞こえる

  • 書評で気になり、とりあえず第2章まで読んでみた。ロスジェネ世代を気取っていた自分をまず反省。自己実現が最優先される社会への警鐘や、「成果主義」への疑問提起などに共感。岡田さん的なネタも散りばめられていて読み易いです。

  • 自分の感情史上主義と、アメリカの徹底した対処療法になるほどと。
    対談だと違った切り口になっていいですね。

  • オタク評論家の岡田さんと哲学者の内田さんの対談。お酒を飲みながら楽しく語り合ったというだけあって、楽しく、でも真剣に、これからの社会に語っている様子がヒシヒシと伝わってくる1冊。

    極めて例外的に平和で安全で豊かだった戦後ニッポン。そこではいかにお金を効率的に稼ぐかが評価軸になったし、豊かさゆえに人々は一人でも生きられると勘違いしてしまう人も増えてしまった。そんな恵まれた時代が終わろうとしている今、お二人が共通して提案するのは、目先の損得からではなく、相手に与える贈与をベースにした新しい共同体なんだそうです。

    そうはいってもまだまだ世の中、そんなにドラスティックに変わるものでもないだろうけど、効率性みたいなものが、ワガ物顔で幅をきかせていた時代はさすがに終わろうとしているのは確かに感じます。会社だけの世界で生きていくというのも、もうその先にはあんまりいいことなさそう、という予感もするし。確かに社会として転換点にいるのは確かなんでしょうね。

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