Cobalt (コバルト) 2013年 05月号 [雑誌]

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  • 伯爵と妖精完結記念メモリアル!!
    蜜月特集

    ☆伯爵と妖精 ―春を待ちわびて―
    谷 瑞恵 イラスト/高星麻子
    出産を控えたリディアが最近気になっているのは、“エドガーの浮気”!!
    →蝶のイヤリングの妖精がいたずら。リディアと入れ替わる騒動。エドガーとの愛を再確認し(気づいたきっかけがお腹の子どもとか萌え)、蝶とその恋人の気持ちも切なくてよい。谷先生の話はロマンチックで本当に素敵。


    ●○● 蜜月小説特集 ●○●
    5人の作家が“蜜月”をテーマに競演☆

    ☆そろばん姫の甘やかな計算違い
    湊 ようこ イラスト/旭炬
    →商売についてくわしく書かれてるところが、めんどくさい。ラブコメなんだから、そのへんはサラッとでいいような気がする。書き方にもよるんだろうけど。

    ☆有閑牧師のスイートレシピ
    白川紺子 イラスト/雲屋ゆきお
    →少女小説らしい描写がうまい。雰囲気やスイーツの描き方。相手の試し方など、意表をついてて面白い。オチは定番すぎるけど、それも良し悪し。

    ☆ベルジェ伯爵家の夜の秘密
    小糸なな イラスト/明咲トウル
    →結婚してるのに夫が寝室に寄り付かなくて、という流行りの設定は、めんどくさい。描き方にもよるんだろうけど。内容もあまり覚えてない。

    ☆ハーフ・クラウン ~王侯爵夫妻の蜜月~
    御永真幸 イラスト/小島 榊
    →ケンカップル。二人で一つの王冠という設定は面白い。女中はかわいかったな。

    ☆月の王冠
    みなづき志生 イラスト/DUO BRAND.
    →ファンタジー設定が素敵。ついつい読まされるようなリーダビリティが。こういうお話、最近少ないから新鮮。主人公カップルの我慢しつつラブラブな感じはよい!ゲストキャラな少年も切なげでよかった。
    中世ヨーロッパの貴族ものはお腹いっぱいでつい流し読みになってしまうところに、このお話で大変よかった。


    ●○● 見逃せない! 大注目のW新作!! ●○●

    ☆ベリーカルテットの事件簿 落ちたブロンズ像と奇跡の姉妹
    青木祐子 イラスト/カスカベアキラ
    →主人公のメイドかわいいよ!かしこまったような一人称の語り口も珍しくて印象的。ちょっとダメ男な小説家先生もいいキャラ。
    奇跡のロレンティナは設定もキャラもよし。妹もかわいかった。
    ミステリ展開も引きがあって楽しい。さすがの青木先生。

    ☆体育館と秘密のスケッチ
    水沢史絵 イラスト/みずのもと
    →デビュー作の中編と同じ設定。何本か書いて文庫にするのかな。
    こういう現代の特殊学園モノって少女向けでは少なくなってるから、読めて楽しい。声優さんらしく、オタク設定や、はじけたキャラを描くのがうまい。
    事件自体はなんてことないんだけど、キャラの雰囲気が楽しくて読めちゃう、マリみてや鬼舞系。こういうの目指したい!


    ●○● 大人気連載作品&話題のコミカライズ! ●○●
    ★まんが版 贅沢な身の上 ときめきは海を越えて! 第2回
    山本景子 原作/我鳥彩子
    ★まんが版 鬼舞 見習い陰陽師と御所の鬼 第3回
    厘のミキ 原作/瀬川貴次
    ★まんが版 悪魔のような花婿(あなた)第10回
    加々見絵里 原作/松田志乃ぶ

    ☆吸血鬼は炎を超えて
    赤川次郎 イラスト/ひだかなみ
    →あいかわらず下半分がスカスカなんだけど、ちょこっと読むのに楽しい赤川次郎。555冊刊行したって、本当に速筆すぎる!
    短い中に、たくさんのキャラが出てきて人物像がきちんと描かれててビックリする。(クロロック、エリカ、友人二人、母と虎之介、社長、息子、秘書、芸能事務所の社長、アイドル四人組、マネージャー)
    催眠術で遠足の登山下山というオチも楽しい。


    ●○● 新しい才能がコバルトに参戦!! ●○●

    2012年度ノベル大賞 読者大賞受賞作
    ☆キョンシー・プリンセス ~乙女は糖蜜色の恋を知る~
    後白河安寿 イラスト/珠洲原みつ
    気づけばキョンシーになっていた!? 芳玉はイケメン道士・黎と自分をキョン
    シーにした犯人を探すが…?
    →いかにも読者大賞な感じ。キャラとか心情の描き方がドラマチックで、勢いでおしてるんだけど、それが心地よい。今後もどんどん書いていける作家さんになるのでは。
    ほどよいエロさは見習いたい。

    2012年度ノベル大賞読者大賞受賞第一作!
    ☆狼王子に捧ぐ億万のキス
    後白河安寿 イラスト/宵マチ
    →設置はありがちなんだけど、読ませる何かがある。キャラの心情描写がうまくて、共感して読めるからかな。この方はずっと書いていけるたいぷなんじゃないかな。箱庭に閉じ込められたお姫さまが、王子さまによって外の世界を知っていく、という少女小説の王道。

    2012年度ノベル大賞佳作受賞第一作!
    ☆花嫁は極彩色の夢の中
    きりしま志帆 イラスト/なかしろリリコ
    →予知夢を見る女の子の話。ガーデンカフェとか小物が乙女。主人公の女の子の一生懸命さはかわいいなとは思ったけれど、ありきたりといえばありきたりで、あまり印象に残らず。

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