陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫) [Kindle]

著者 :
  • 祥伝社
3.91
  • (26)
  • (72)
  • (27)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 657
感想 : 27
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (349ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • シリーズ2作目。1作目に全く劣らず面白かった!
    前半で成瀬、響野、雪子、久遠が順番にちょっとした謎に出会って解決していく様が描かれて、中盤から4人集合、前半で描かれた登場人物や謎がどんどん回収されながら1つの事件に4人で挑んでいく。とにかく伏線回収が気持ち良くて最高。4人の会話も軽妙で楽しいし、悪人たちにも味があって良い。最後のボーナストラックではもう1つ、4人が関わる出来事が描かれるのだけど、そちらはほっこりするエピソードでした。先の先を読む成瀬さん、かっこよすぎる。けど久遠くんもかわいくて好き。3作目も読むのが楽しみ!

  • 初読 前巻のときはまあ気の所為の範囲か?と思ったけどやっぱり男を苗字呼び女を名前呼びしてるの蔑視的で偏ってて嫌だなと思う 好きな作家だから今は改善されてないかなー それを抜けばやっぱり楽しくてよかった 解決策が現実の範囲内だーと納得できるバランスなのがすごいな 小西兄もその後元気だといいな

  • 伊坂氏の初期作品。「陽気なギャングが地球を回す」の続編。

    ・・・
    相変わらず、面白い!

    もうこういう作品には説明は不要。絶妙で洒脱な会話とユニークなキャラが縦横無尽に動き回る。

    ・・・
    人間嘘発見器の成瀬、大言壮語の演説家の響野、掏摸の天才久遠、体内時計をもつ雪子。4人の「ギャング」

    今度は成瀬(市役所の公務員)の部下の大久保の彼女が焦点に。

    彼女の父親はやり手のドラッグストアチェーンのワンマン社長。彼女と結婚するにはどうするべきかと思案して成瀬に相談していた矢先に彼女が誘拐された。じつはその誘拐犯(彼女の父親に薬屋を潰された)もへっぽこ誘拐犯で誘拐された彼女も彼らに同情する始末。

    そして成瀬率いる4人組がこの誘拐事件に介入する。つまり今回は強盗というより誘拐。

    ・・・
    「巨人の肩の上に乗った小人は、巨人より遠くが見える」という文言(P.25)。これは読書猿氏の作品「独学大全」に書いてあったのを思い出しました。前人の積み上げを吸収し更に先に行こう、みたいな勉強法の話でした。もちろん、ここではそんな高尚な話ではないですが笑

    あと、雪子が派遣で働く会社の女性隣の同僚に、パソコンのロックを開けた途端「あ、課長が読んでましたよ」と離席させるというテク。これは昨今ソーシャルエンジニアリングと呼ばれる情報搾取の方法の一つ。名前は異なれど人を騙す方法は昔からあるのだなあと。

    ・・・
    ということで伊坂氏の初期作品「陽気なギャングが地球を回す」の続編。

    映画化もされたんですよね。本だけでも十分面白いけど映画も見てみたいですねえ。

  • 「陽気なギャングの日常と襲撃」(伊坂幸太郎)を読んだ。
    はい、伊坂幸太郎祭り継続中です。
    安定の面白さです。
    「陽気なギャング」シリーズはもう一冊ありますんで、次はそれを読みましょう。
    これまでに読んだ伊坂幸太郎作品No.1はなんだろうな。
    やっぱ「アヒルと鴨のコインロッカー」かな。

  • 陽気な作品かな。

  • ・「何もしなければ何も起きない。卵を割らなければ、オムレツを作ることはできない、って言葉知ってる?」(雪子)

    ・「…そして、です。二百四十秒後、ここにいる皆さんは、おそらくこう言うに違いありません。『私は銀行強盗を見た!』」(響野)

    ・「ところで君は、犬派?猫派?」(久遠)

    ・「すぐに公衆電話が見つからないのは、おまえの持っている人間力が足りないからだ」(成瀬)


    陽気なギャングシリーズ第2弾。
    4人それぞれの日常の出来事と一つの事件が重なる構成とか第1章のサブタイトルの諺?がとても好き。
    文庫化記念ボーナス短編もサラっと読めて気持ちいい。

  • いい意味で軽い内容なのでちょっとした暇つぶしにいいかも。
    前半の話しがもう少し絡んでいると良かったかなと。

  • 前作の4人の短編から始まり、本編で繋がっていく構成になっている。
    あまりにも作られた偶然過ぎて、没入感は損なわれるけど、その面をはなから捨てているのだと思う。
    登場人物の非現実的な能力や、田中に関するメタ発言からも、エンタメ作として書かれているはず。

    テンポが良く、それぞれのキャラクターが立っていて、セリフの掛け合いもユーモアに溢れている点が本作の魅力。

  • 強盗は最初の方に1回だけ。それぞれを主人公にした4つの話が最後に回収されるところはさすが伊坂さんだった。田中、大活躍(笑)。

  • 今回も伏線が色々な所に入っていて中々面白かった、あの2人の誘拐犯があの後どうなったか気になる!

全27件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

伊坂幸太郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×