ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 [DVD]

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監督 : アン・リー 
出演 : スラージ・シャルマ  イルファン・カーン  アディル・フセイン  タブー  レイフ・スポール 
  • 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン (2013年6月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988142952127

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ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 [DVD]の感想・レビュー・書評

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  • ☆パイとリチャード・パーカーともう一つのストーリー☆

    動物がいっぱ~い出てくる、生きもの伝説の
    「ダーウィンが来た!」みたいで楽しい。

    そして神秘的な宇宙を思わせる夜の海と謎の浮き島が
    ファンタスティックだったなぁ~♪

    あたしは無宗教なので宗教のことは語れないが、
    過酷な状況で生きぬくということは、
    きれいごとでは済まされないという事実のみ分かる。

    この作品はとことん深読みしてもいいし
    単純にトラとのサバイバルファンタジーとしてもいいと思う。

    好きなシーンはトラのリチャード・パーカー君と少年パイが、
    マグロを取り合うシーンが面白かったな、
    トビウオがボートに入れ食い状態なのに目もくれず、
    一匹のマグロを巡ってそれは俺のだ!と争奪戦するのが可笑しかった。

    実は残酷なお伽話

  • 嘘くさい物語にまったく入り込めずにいた。不自然で人偽的な主人公のエピソード。名前の由来や、ありがちないじめ設定、家業が動物園という特殊すぎる環境に幼いのに宗教に3つも入信するなんて…。船が遭難して救命ボートに乗り込むのがシマウマ、ハイエナ、オランウータン、それにトラだったという展開になってもう「プーさんかよっ? 100エーカーの森かよっ!?」と、そのバカらしさに観るのを辞めようかと思った。その後もCGに頼りまくったありえない映像美に、矛盾した主人公の行動、細部の齟齬は数知れず(なぜバナナ拾わない? あの狭い船でトラはどこに隠れていた? 動物の死骸はなぜ急になくなる? 船縁を登れないトラをなぜ助けた? etc…)もう興は削がれて行くばかり。ところがっ、最後にして、してやられた。『ユージュアル・サスペクツ』並の大どんでん返し。ミステリーの技法で言えばUnreliableNarratorってヤツ。しかもそれがこの映画全体のテーマとなっていて、「人は自分の見たいようにしか現実を見ることはできない」という事実を突きつける。だから人は現実とは別の物語を求め、宗教に救いを見い出す。さすがジェームズ・キャメロンが絶賛しただけのことはある傑作。僕自身もこのテーマを解釈し咀嚼するにはしばらく時間がかかりそう。それにしても、もう少しミスリード部分も鑑賞に耐えうる仕上がりにもできたろうに。そこがもったいない。☆4.5

  • 素晴らしい映画だった。
    単純に素晴らしい映像、圧倒的な海、そして生き生きとした動物たち。
    もちろんそれら映像以上に、非常に深いメッセージ性を内包したこの映画全体を通して素晴らしかった。

    この物語は最初、虎と少年の友情の物語だと思っていたが、内容は全く違った。
    それこそ映画の初めから伏線は張られているのだが、それは何なのかというと「物語を、フィクションをなぜ人は必要とするのか?」ということである。あるいは「物語が持つ性質」や「物語の役割」みたいなものを、最後のどんでん返しとともに投げかけられる。
    世界は非常に理不尽で、残酷であり、人間には容易に理解できないものである。
    例えば、旧約聖書の『創世記』(岩波文庫)はその当時エルサレムの地で当時、移民や棄民、難民として周辺の国から排除されてきた人びとの話だという見方がある。その『創世記』においてヤハウェの神は非常に理不尽な存在である。すぐに人を殺す、部族を殺す、規定を守らない人びとを簡単に皆殺しにしてしまう。
    このヤハウェの神は、つまりは「理不尽」そのものなのだ。
    とうじ周辺国から排除された人々というのは、まさに理不尽な理由によって排除されたのだから、そうした世界の理不尽さを物語にして納得する必要があったのだと思う。
    世界の理不尽さや不条理をかろうじて理解するために、かろうじて納得するために、そしてそれらを踏まえて生きていくために、「物語」を紡ぎだすのだ。

    この映画で感じたことは「物語の役割」である。それは世界の理不尽さに対する「武器」なのだと思った。
    いかにしてこの世の中のどうしようもない残酷さや理不尽さ。逆に美しさと折り合いをつけるのか。
    その方法の一つが「物語」を紡ぐという行為なのだと思う。

  • ひたすら映像が美しい、児童文学のような冒険映画。
    漂流を描いた冒険映画というよりもファンタジー映画という印象の方が強い。
    いろいろ比喩で構成されているけれども、素直にファンタジー冒険映画として楽しんだ。
    そういう意味でラスト、トラと友情を育まなかった、という点に最大の賛辞を送りたい。
    でもそれもやっぱり比喩なのかしら?

  • 「トラと漂流」「映像が綺麗」という情報だけで、よくある冒険譚かと軽い気持ちで観たのだけれど、最後思いがけないラストにうならされた。
    ところどころリアルだけど実感のわかない描写や夢のような映像にひっかかってはいたが、最後に語るふたつめの物語にそういうことかー!と。
    弱っているトラや別れのシーンでじんわりいい話だ…とか思って観ていたがそうじゃないんだこの話は! あれもこれもものすごい比喩なんだとわかって目からウロコが落ちた。
    そして観ているひとにゆだねる締めかたが嫌味じゃなくていい。
    自分は観終わったあとのほうがいろいろ考えさせられておもしろかった。

  • だいぶ前に原作を読んでいたので大まかなストーリーは知っていたけれど、映画化でどのようになるか楽しみだった。途中がやや冗長にも感じたが、なかなかに美しい映像作品に仕上がったようにも思えたので、映画化して良かったのではないだろうか。

  • 良い意味でも悪い意味でも期待は裏切られましたなぁ。
    CMで観てた時は映像美な少年と虎の大冒険ファンタジーかと思ってたら
    かなりシリアスな展開だった。


    前半はあーやばい、
    ちょっとダラけてるなぁとか感じつつ本題を待ち侘びて
    本題に入るとそこからは展開も早いし映像美にうっとりしたりガクブルしたり。


    テレビでもかなりの迫力があったから
    映画館で観るとすごく怖いと思う。


    私はゾンビだの、エイリアンだのの映画観ても怖さは感じないけど
    (そんなもの実際に見た事が無いから恐怖を実感出来ない)
    あの自然の偉大さというか果てしなさを観るともの凄く恐怖を感じる。とくに海。


    小舟の下にクジラの影が映ってるシーンとか、下半身がへろへろしてくる感じ。
    男だったらキンタマ縮み上がるみたいな。玉ないけど、あったらきっと縮んでる!
    クラゲのシーンとか綺麗だけど、それ以上に怖ろしい。


    貨物船が転覆する時に小舟に乗り移るまでは良かったけど
    その後小舟の中での動物たちの動きが凄く不自然だなぁとは思ってた。

    手負いのしまうまがすぐ後ろに居るのに無視して少年を執拗に追いかけるハイエナとか
    特に躾けられていないオラウータンの妙な人間っぽさや、少年よりなところとか、
    そしてそこでいきなり登場かよ!っていう妙なタイミングでの虎。


    ご都合主義っぽく進むから、あれ?やっぱファンタジーものだった?とか思ったら


    そうでもなく
    サバイバルな要素も楽しめる映画になってる。


    かと思いきや、やっぱり在り得ない設定の島とかも登場して
    うーむ、どっちなんだろう、とか唸ってたら



    最後の最後にどんでん返し。


    救助された後
    なぜ船が転覆したかについて調査員に問われた時に
    虎と漂流して不思議な島に着いた事などファンタジーな話をしたら全く相手にしてくれず
    仕方なしに嘘として在り得そうな話を作って調査員に涙を流して話した。


    その内容は、


    虎=少年
    ハイエナ=貨物船で揉めたコック
    オラウータン=母
    しまうま=船に乗り合わせた仏教徒


    として配役は割り当てられ、過酷で残酷な体験そのものだった。


    2つ目の話を聞いた調査員は余りの過酷さに絶句し、
    調査書には「少年は虎と漂流した」と記した。
    現実味のある話を聞いたのにも関わらず、あえて虎の話を選んでしまった。


    冒頭からこの物語を聞いていた作家も調査員の話の所まで全てを聞いてなお
    「あなたならどちらを信じる?」との問いに「虎の話」と答えた。



    どう見ても、嘘として話した内容の方がが現実的なのに
    誰もそちらを選ばないところがこの映画の一番のポイントではないかな。


    神を信仰していた少年は、
    父親の虎を使った過激な教育により神は居ないのだと悟ったのだが
    過酷な漂流の上ではその現実に向き合う事が出来ずに
    やはりまた神を信仰するしかなかった、でなければ正気では居られない


    と思う。
    これは私の観方。

    虎だよ!これは虎の話なんだよ!って言う人はそう観たら良いと思うし。



    面白い台詞がいくつもあって
    漂流記を語り終わり、大人になった少年はこう言う。
    「これはもう貴方の物語だからどういう結末でも良いんだよ。」と。
    これは観る人へのメッセージだと思う。



    また他にも

    映画の序盤では、
    宗教にハマりこむ少年を諌める為に父親はこういう。


    「神なんかで解決出来る事など何一つない。科学でしか人類は成長しない。」


    少年よりの信仰心の厚い母親はこう少年にフォローした。


    「そうね、そのとおりね、『心以外は』そうね」


    そしてこの漂流中に何度か出てくる言葉。


    「漂流において何より大事なのは希望を捨てない事。」




    私の頭の中ではこの3つのセリフが結びついていた。



    事実として、
    船の漂流生活の中では知識に基づいたサバイバル行動が命を救う事へ繋がった。
    しかし渦中ではコックは手負いの船員を殺して人肉を食らい、
    母親まで殺し、少年は耐え切れずにコックを殺し、
    元々信仰心の深い少年にはそれが重く圧し掛かった。

    漂流中の虎物語を希望として心に宿す事でしか、
    その現実に少年の心は耐えられなかったのだろう。
    絶望の淵にずっと立たされていたはずだ。



    この少年が過酷な状況の元生き抜くには、
    父の言う事も、母の言う事もどちらも正しかったというわけだ。


    それがパイの人生。
    ライフオブパイ。



    っていうのが自分なりの観方かな。かなり妄想を付けたしていると思うけどw
    読み手に色々な事を考えさせたり、推測させたりするには非常に出来の良い作品だと思います。
    どのシーンにおいても手抜きが一つもないのでそこがたぶん成功ポイント。
    これで映像が中途半端だったり、サバイバルが中途半端だったら糞映画になってたかなw


    最後まで観ると序盤の宗教的要素もなかなか深いものがあります。



    私個人は、
    読み手へのぶん投げ系オチ作品自体があまり好きじゃないのでwアレですが
    映画としては非常に良く作り込まれた映画だと思います。


    行間読むの苦手な人には無理、ってのだけは断言出来ますw



    腰痛君は終始「え?」「え?」「なにこれ意味分かんなかったw」ってうるさかったですw
    ちなみに弟は「え?あれって少年と虎の大冒険だったでしょ!」ともの凄く純粋に観てました。

  • 結論から言うと久々に面白いと思える作品に思えた。
    冒頭では景色や色彩の美しさに引き込まれる。
    漂流するまでが少々退屈に思えたが後に伏線だったと分かり必要な話だったのだと納得。
    とにかく映像が綺麗。
    そして話も深い。
    最後は其々に解釈を委ねる感じではあるが、ある程度誘導してくれていると思う。
    そういうオチだったのかと‥。
    表面上しか読み取らなければ、ただ綺麗なだけで退屈な映画に感じるかもしれない。
    ただ注意してみると、とても深い。
    考えさせられる。
    色々見落としもありそうなので、また繰り返し見てみたい。

  • 映像はとにかく美しい!としか言いようがない。

    波ひとつない水面を黄金色に染める朝日、
    漆黒の空に宝石を散りばめたかのように浮かぶ星々、、、
    今まで観た事もないような映像美に圧倒されました。

    トラと一緒に漂流する中盤以降は、舞台はほぼ海の上。
    常に食料が不足している小舟の上で、青年1人とトラ1頭。
    弱肉強食という当然の構図により、一触即発の状態^^;

    ストーリー自体はあくまでも淡々と進んでいくので、
    これは幻想的な映像を楽しむための映画だと思います♪

  • 次々と新しい作品をくりだし、けっして一ところにとどまらないアン・リー監督、今度はカナダへ移民したインド人男性の、真実とも夢想ともつかぬ半生の物語を、CGを見事に使いこなして映像化してみせた。
    パイという変わった名前のもととなったフランスの公営プールにまつわるイメージ。嵐の海に家族全員を失うという悲劇のシーンにはエキゾチックな動物たちが水の中を泳ぎまわり、チャーリー・パーカーという名のトラとの漂流生活には、命をかけた闘いの中にも、まるで子ども向け冒険譚のような幻想が混じりこんでくる。そして最後の最後に、観客は、二通りのストーリーを示され、どちらを信じるのもかまわないと放り出されるのだ。どちらのバージョンにしても、パイは家族を失い、最後にはカナダへとたどり着く。であれば、チャーリー・パーカーと一緒の幻想的な旅を信じてもよいではないか?
    めくるめく映像に心を奪われながら、悲劇とおかしみと幻想が混然一体となったパイという人物の生涯に思いをさそわれる、油断ならぬ大人の幻想的冒険譚。アン・リー、名人の風格である。

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