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感想・レビュー・書評
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木村さんの奇跡の無農薬リンゴ。ローマ字で海外の会社にカタログ請求で成功するとは、、、。ただの農家のおっさんかと思ったが実際やってる実験は科学者そのものだと思った。化学者ではないから実験対象の忌避剤は食卓のモノを総当り。一方でだからこそ成果が出たとも言えそう。あと、奇跡が起こった本なので、同じ方法で奇跡が起こるかというとそれはないように思う。木村さんは奇跡を起こしたとはいえそのバックグラウンドの苦悩を知ると、自分のどうやっても動かないバイクもしっかり研究すればなんとか動くのでは、とも思った。
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200弱ページ、3-4時間で一気読み。その後、youtubeで木村さんのスピーチやインタビューを聞いた。
YAMAP春山さん推しの本だったので、読んじゃいました。
りんごの栽培は無農薬では不可能と考えられていた。
偶然に遭遇した本、福岡正信の”自然農法”。奥さんの農薬による副作用反応。義父の無農薬栽培経験。木村さんを無農薬栽培挑戦を後押しした。
りんごは従来から日本にあったが、最近私たちが食す甘くて大きなりんご、セイヨウリンゴはアメリカから運ばれてきた。明治政府は、欧米列強に比肩劣らない文明を築くため、納税量を高め税収を高めたいと考えていた。
その折、アメリカからリンゴの苗木を入手し全国に配布。農民にリンゴの栽培を推奨。一時期は全国で赤い畑。しかし後に木の病気や害虫により辞退者続出。農薬が開発されて以降、栽培を継続していた農家に好機。再び、全国で赤い畑が生まれるようになる。
青森りんご農家は農薬なしに、リンゴ栽培はあり得ないと考えていた。今でも、無農薬栽培に異を唱える農家も少なくないという。自身のこれまでの努力や、先代を否定することに繋がると考えるからだろうか。
だれもが、簡単に無農薬での栽培ができるとは限らない。成功には、日々の観察と試行錯誤の手数に因るようだ。山で共生するドングリの木を目指すには、何が必要なのか。
害虫が木に何をしているのだろうか。害虫の産出場のすぐ近くで、益虫が産まれる。木は葉が病気になった箇所に穴を開け落とす。木が必要とする栄養素は、視界にない土中から。台風による暴風雨にも負けない根を地中深く張り巡らす。
ふかふかで暖かい土を作るには。菌類から鳥類まで、あらゆる生物の住処である必要がある。
ノルウェーでのパーマカルチャーを学んだ時、植物を育てるには、とにかく良い土を作ることだと聞いた。その確認を日本でできてよかった。野菜を育てる時になったら、また読み返そう! -
木村さんのリンゴ無農薬栽培への情熱が、狂気のようにも感じた。
妻子をはじめ、義理の父母にも負担を強いながらそこまでする必要があるのかと…。
しかし、誰もやったことのない大きな事を成し遂げるには、時に狂ったようにのめり込まなくては達成できないのであろう。
苦労に苦労を重ねて作った無農薬リンゴ、付加価値をつけてかなり高値で売れるのではと思うが、今後の農業のためにそれはしないという。
ご自分の利益そっちのけで、無農薬栽培への情熱以上に、農業の将来も考えていることに驚かされた。
講演会や後身の育成も熱心にされているそうで、木村さんマインドがどう農業界を変えていくのか、楽しみである。 -
(図書館で借りた本)
読み始めた(8月2日)〜読み終わった(8月6日)
読んでみて、過去に放送されたNHKの番組を見たことを思い出した。〈かなり昔で微かな記憶)
改めて本を読んでみて、色々と考えさせられた。
庭の草むしりは必要?
ガーデニングの肥料や農薬は必要?
売ってる野菜・果物は安全?
キレイに整えられている庭は不自然な作品なのかもしれない。野山に小道だけ作った状態が一番普通なのかな?
家に小さな庭があるが、草むしりをもっとしないとと思っていたが、しないほうが良いのか?
秋前に一度だけで良いとか?
常識だよね?って思っていた事をひっくり返す内容だった。
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絶対に不可能と言われた無農薬リンゴの栽培に成功した青森のリンゴ農家、木村秋則さんの感動の実話。
リンゴは1年間に何度も農薬を散布しなければ虫が湧き育てることができない作物である。しかし、木村の奥さんは農薬の散布ゆえに体が弱くなっており、それを心配した木村はリンゴの無農薬栽培を決意する。何度も失敗し、村の人からはバカにされる。借金ばかりが膨れ上がり自殺すら考える木村だが最後まで諦めず家族のために苦節11年の末、無農薬リンゴの栽培に成功した。
映画化された本であり、見たことがある人もいるかも知れないが何度も読み返したくなる感動の本である。ぜひ、手に取ってみてほしい。
東京 幻冬舎 2008 石川拓治 著 中央館3F/625.21/I76
OPAC【https://opac.lib.niigata-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA86667673?caller=xc-search】 -
■一言で言うとどんな本?
・一つの事にとことん取り組み成果が出るまでの失敗や苦悩を描いた本
■気づき
・自分の内なる声に従って諦めずにリンゴの木に向き合う姿勢に感銘を受けた
・誰も正解を持っていない未知の領域は辛い道のり。でもその中でコツコツと取り組んでいれば、その時には何も見えないかもしれないけど、いつかきっと道が見えてくる
・自分を信じることの大切さ
・人生において朗らかさ、誠実さに勝るものはない
■今後の行動への反映
・今取り組んでいることに対し自分の満足のいくまでやってみる
・自分を信じる
・朗らかさ、誠実さ
■印象に残った言葉や表現
・ひとつのものに狂えば、いつか必ず答えに巡り合うことができるんだよ
・人が生きていくために、経験や知識は欠かせない。何かをなすためには、経験や知識を積み重ねる必要がある。だから経験や知識のない人を、世の中ではバカと言う。けれど人が真に新しい何かに挑むとき、最大の壁になるのはしばしばその経験や知識なのだ
・何も出来ないと思っていたのは、何も見えていなかったからだ。目に見える部分ばかりに気を取られて、目に見えないものを見る努力を忘れていた。
■こんな人にオススメ
・自身でビジネスをやっている方
・仕事への取り組み方を学びたい方 -
- ひとつのものに狂えば、いつか答えに巡り合う。
- リンゴの木は、リンゴの木だけで生きているわけではない。周りの自然の中で、生かされている生き物なわけだ。人間もそうなんだよ。
- 百姓は百の仕事という意味なんだよ。百の仕事に通じていなければ、百姓は務まらないのさ。
- 自然は細切れになど出来ない。それは、木村があのドングリの木の根元で悟った重要な真理だった。自然の中に、孤立して生きている命など存在しない。自然をどれだけ 精緻 に分析しても、人はリンゴひとつ創造することは出来ないのだ。バラバラに切り離すのではなく、ひとつのつながりとして理解すること。科学者がひとつひとつの部品にまで分解してしまった自然ではなく、無数の命がつながり合い絡み合って存在している、生きた自然の全体と向き合うのが百姓の仕事なのだ。だから、百の仕事に通じなければならない。 -
無農薬、自然農、それをやることの難しさ。
哲学を持って、徹底して、時間をかけて、向き合ってやっていく必要がある。
リンゴの木の話。
今の自分たち人間にも当てはまっているなあと思ってしまった。過保護になりすぎていて、もともとの人間としての身体的な強さ、精神的な強さ、感覚的の豊かさ、いろいろなものを失ってしまっている。。。