偏った簡易書籍だが、偏っているからこそ、読みやすかったとも言える。
メモしたのは、以下の三箇所。
①別姓推進派は「夫婦同姓だと困る理由」として、次のようなものを挙げている。
・結婚によって姓が変わると、各種の名義変更の手続きが煩わしい。
・仕事をする女性の場合、業績の連続性が絶たれてしまう。
・改姓するのはほとんどの場合、女性の側であり、女性差別だ。
・夫婦同姓は戦前の家制度の名残だ。
・改姓を強制することは人格権の侵害だ。
・一人っ子同士の結婚では、必ずどちらかの家名が断絶してしまう。
②中国で夫婦別姓が行われてきた背景には、男系血統主義があることも忘れてはならない。
つまり、姓とは血統を表す標識なのである。
③韓国社会で、夫婦の姓が違うなどということぐらいで家族の崩壊が起こるはずがない。
夫婦や家族などよりも、もっと大きな血族という枠組みでまとまっているからだ。
日本は韓国のように、血族という大きな枠口でしっかりまとまっているわけではない。
個人の帰属先はまず家族なのだ。夫婦の姓がバラバラになることは家族の姓がバラバラになるということである。
家族の姓が同じ場合と、バラバラの場合では、家族の一体感や帰属意識はどちらが保ちやすいかといえば、当然同じ場合だろう。