ムーンライズ・キングダム [DVD]

監督 : ウェス・アンダーソン 
出演 : ブルース・ウィリス  エドワード・ノートン  ビル・マーレイ  フランシス・マクドーマンド  ティルダ・スウィントン 
  • Happinet(SB)(D)
3.54
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  • (5)
本棚登録 : 668
感想 : 87
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953032903

感想・レビュー・書評

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  • オープニングで、丘の上に立つメルヘンチックな2階建ての洋館の、いくつもある部屋を切り替えながら、手際よく家族が紹介されますが、双眼鏡を覗いている女の子がたびたび登場します。一人娘のヒロインです。このシーンだけで、この映像世界にゾッコン。美的感覚、映像センスにほれぼれします。人と打ち解けない12歳の感性豊かな男の子と女の子の初恋と逃避行の物語です。「ムーンライズ・キングダム」あぁ、監督はなんて詩人なんでしょう。ないものねだりですが、憧れてしまう才能です。

  • コミカルで、ポップで、カラフルで、ゲスで、さり気に残酷。徹底してシュールなおとぎ話的展開でしかも超ハイスピード。
    そのくせ、社会問題も盛り込みつつ、ヒューマン要素と偉大なる愛を盛り込んで、最後はちゃっかりしっかり綺麗にまとめて魅せてくれる。

    もう、ウェス・アンダーソン監督の世界観全開で、楽しいことこの上ない。これぞ匠の技。
    全て相変わらずなのに、その全てに虜になる。

    突如駆け落ちをした12歳のサムとスージー。そして、彼らを追う人々の姿を描いたドタバタコメディ系映画。

    深刻さも暗さもうまーくおとぎ話的世界観に変換されて、ひたすらコミカル&ハイスピードにどんどん話が進んで行くので、そのカラフルレトロで可愛く綺麗な映像と音楽を純粋な気持ちで楽しんでいればそれで十分なのだけど、そこはやはりアンダーソンの妙技が効いている。

    それぞれの事情から共に問題児扱いされて周囲と打ち解けられなかった二人が駆け落ちを決行するまでに至った交流や絆、そして、身近な大人に持て余されていた二人に手を差し伸べた他人の優しさにホロリとさせられるし、考えされられることもいくつもある。
    まあ、優しい人々にも、ゲスで俗な面があることはちゃっかり描かれているのですが。
    そんなところもやっぱりアンダーソン。むしろ素敵だと思えるから不思議。

    90分で観られるし、その独特の世界観にはどっぷり浸かれるしで、これは広くオススメしたい作品です。

  • ニューペンザンス島にボーイスカウトに来ていた少年サムと、島に住む少女スージーは周りに馴染めず駆け落ちする事を決める。
    ボーイスカウトのウォード隊長、シャープ警部、スージーの両親ら大人たちは2人を探すが・・・。

    「ダージリン急行」、「グランド・ブダペスト・ホテル」など何本か観てきて、ようやくウェス・アンダーソンの面白さがわかってきました。
    他の作品観てみようかなー。

  • 毎度毎度、同じようなテイストで問題をかかえた天才児ばかりを描きながら、よくこれだけ多彩な楽しめる映画を作り続けられるものだと感心してしまうウェス・アンダーソン。
    今回は、周りから浮きまくっている天涯孤独のボーイスカウト少年と、これまた家族の中で浮きまくっている天才少女との恋をめぐる騒動が物語の主軸だが、実際の主役といえるのは周囲の大人たち。とりわけ警察署長を演じるブルース・ウィリスが、他の映画では見たことないほどいい。少年の身の上に同情して助けようとする彼は、余裕のある大人ではなく、傷つきやすい子どもを内面に抱えているのだ。スカウト隊長役のエドワード・ノートン、少女の両親を演じるビル・マーレイにフランシス・マクドーマンド、それに福祉局のティルダ・スウィントンと、脇を固める俳優たちも、それぞれ芸達者でありながら抑えた演技が絶妙なバランスだ。大人のためのおとぎばなし。

  • 請求記号:13D133(館内視聴のみ)

  • ウェス・アンダーソンの作り出す世界観の、シンメトリーの構図だとか色味だとか素敵だな~って思うけど、他の人みたいにそういうのに詳しいわけじゃないから難しいことは言えない。でも私にとってはぬるま湯みたいな心地良さがあって好きだ。
    タイトル回収も素敵。

  • 『小さな恋のメロディ』(1971)の2人をほんの少しだが思い出した。
    タイトルのネーミングセンスがとてつもなく光り輝いている。

    小さいようで、とてつもなく大きくぶっ飛んだ逃避行。
    『小さな〜』の2人の恋を陽だまりだとしたら、この2人はメラメラと燃えている。
    常識では笑い飛ばされそうなことでも彼らは割とガチで押し進めるし、大人達が引き離そうとしても懲りずに自分達の世界を追い求める。
    ヴィンテージカラーがよく似合う小島にそぐわないドタバタ刺激的逃避行から目が離せない。

    場面展開がころころと、コミカルに変わり、終始「どーなっちゃうのー」の連続。
    観ているこちらは恋仲の2人と島の住民にぶんぶん振り回されっ放し。
    配色がとても目に優しく且つ色の使い方が長けている。
    そんなアート性を大切にしている本作だから、end creditsで劇中に出てくる小説の表紙を担当した画家が紹介された時はとても感動した。
    (そんなend creditsを流す作品も珍しいのでは…?)
    メルヘン色が強いキャラクターが多い中、Bruce Willisがこりゃまた”Die Hard”めいたことをしていたのが笑ける。

    これといってズシッと心に残るものはなかったけど、また何処かでばったり出逢いたい作品。

  • レトロな雰囲気また観たくなる可愛さ!ハラハラドキドキシーンもあって面白かった。

  • いちいち構図と色使いがおしゃれで、全部絵はがきにしてほしい!
    ウェスアンダーソンならではのメッセージ性もあるストーリーでほっこり。永久保存版に指定。

  • Netflixにて。かわいい。

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著者プロフィール

1969 年5月1日 生まれ。アメリカの映画監督・脚本家。テキサス州ヒューストン出身。
テキ サス大学在学中に、オーウェン・ウィルソンと出会い、共同で映画を制作。オーウェンとその兄ルーク・ウィルソンと作った短編 「Bottle Rocket(原題)」がサンダンス映画祭で注目を浴び、それを長編にした「アンソニーのハッピー・モーテル」(96・日本 劇場未公開)で本格的に監督デビュー。続く「天才マックスの世界」(98・日本劇場未公開)でインディペンデント・スピリット・アワード賞の 監督賞を受賞。「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」(01)では、オーウェンとともにアカデミー脚本賞にノミネートされ、ストップモーションア ニメ「ファンタスティック Mr. Fox」(09)は同長編アニメーション賞の候補になった。「グランド・ブダペスト・ホテル」(14) は、第64回ベルリン国際映画祭にて銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞し、第87回アカデミー賞では4部門などを受賞している。

「2015年 『ウェス・アンダーソンの世界 ファンタスティック Mr.FOX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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